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EOS Kiss Mをこれから買う人のための9ポイント

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発売より2か月ほどじっくり使ってきたキヤノンのミラーレス一眼カメラ「EOS Kiss M」を今から買うなら抑えるべきポイントはどこか?と言うことで最終的に9ポイントに絞ったレビューページです。

これまでのEOS Kiss Mレビュー記事

  1. 外観・操作
  2. 画質
  3. オートフォーカス
  4. 実写体験
  5. 結論(本ページ)
  6. 番外:カスタマイズ特集
  7. 番外:高輝度側・諧調優先 強をチェックする

EOS Kiss Mはどんなカメラ?

日本で最も売れてる一眼シリーズ「Kiss」初のミラーレス一眼

「キヤノン EOS Kiss」と言えば全国家電量販店のカメラコーナーで見ないことは無いほど普及しているデジタル一眼カメラのシリーズです。

一眼レフカメラとしては比較的安く、操作が簡単で、綺麗な写真を撮ることが出来ます。特にデジタル一眼カメラを初めて買う人の多くがこのシリーズを使っています。

ここ最近発表された家電量販店の売り上げランキングでもTOP3を独占していましたね。

一眼レフカメラはサイズが大きい

EOS Kiss X9i・α6000・E-PL9

従来のEOS Kissシリーズはカテゴリ的に「一眼レフカメラ」と呼ばれているタイプ。カメラボディサイズはライバルのミラーレス一眼と比べて遥かに大きいですね。光学ファインダーとそれに関連した仕組みが詰まっているためどうしてもサイズが大きくなってしまうのです。

サイズが大きいことは悪いことだけではありませんが(持ちやすい、本格的など)、カバンや自宅での収納性や混雑なシチュエーションにおける携帯性を考慮すると小さいカメラのほうが良いですね。

私や嫁や娘を連れて祭りやイベントへ出かける機会が多いので携帯性を重視したカメラは大好きです。その点、これまでのEOS Kissシリーズは「少し大きすぎる」感じがありました。

新しい「EOS Kiss M」はミラーレスシステム「EOS M」を採用し、圧倒的な小型化に成功しています。EOS KissX9iと比べるとかなり小さいことが分かりますね。

他にもミラーレス化した恩恵はいくつかあり…

  • ファインダーAFでオートフォーカスエリアが広くなった
  • ファインダーが電子化され情報が見やすくなった
  • 対応レンズが小型軽量

などが主なメリットです。「ファインダーは光学(生の情報)が良い!」という方もいるでしょうが、ひと昔前の電子ファインダーと異なり、EOS Kiss Mの電子ファインダーは十分実用レベルに達しているクオリティです。

サイズは小さいですが中身はキヤノンの最新技術が詰まった真面目なカメラに仕上がっています。

最新のセンサーと処理エンジンを使った高画質なカメラ

EOS Kiss Mにはキヤノンの最新APS-Cセンサーと最新画像処理エンジンが搭載されています。

特に画像処理エンジン「DIGIC 8」はキヤノン初の最新画像処理エンジンであり、これは30万円近い高価なフルサイズ一眼レフカメラにも搭載されていません。当然ながらEOS Kissシリーズ、EOS MシリーズどちらにもDIGIC 8を採用した他のモデルはありません(2018年5月現在)

この画像処理エンジンを搭載したことによるメリットは以下の通り

  • 全体的な画質の向上(解像感の向上や低ノイズ化など)
  • 一部オートフォーカス性能の向上
  • 手振れ補正機能の向上
  • 新画像フォーマットによるファイルサイズの高圧縮化
  • 高度な画像補正機能に対応

などなど、主なカメラ機能が全体的に改善していると思って問題内でしょう。

EOS Kiss Mより安くなった古いEOS Kissシリーズはいくらでも存在しますが、今から買うならKiss Mがおススメです。

EOS Kiss Mを買うべき理由

サイズと画質のバランス

前述したように、EOS Kiss Mはキヤノンの最新イメージセンサーと画像処理エンジンをコンパクトなミラーレス一眼ボディに詰め込んだカメラです。

サイズは従来のEOS Kissシリーズと比べて最も小さく、画質で言えばより高価なEOS 80DやEOS X9iなどの一眼レフカメラと比べて遜色ないかそれ以上と言うことが出来ます。

キヤノンで最もオートフォーカスのカバーエリアが広い

実は50万円近くするEOS-1D X Mark IIや初値40万円のEOS 5D Mark IVよりフォーカスエリアが広く、測距点がキヤノンで最も多いカメラなのです。

『ミラーレス一眼の「像面位相差AF」と一眼レフカメラの「位相差AF」は性能が違う!』と言いたい方もいらっしゃると思いますが、家族や旅行先で使う程度ならばそこまで差は無いように感じます。

むしろファインダーAFで顔検出できるEOS Kiss Mのほうが使いやすいくらいです。

フォーカスモードが「追尾顔認識・ゾーン・1点」の3種類しかないのでニーズに合わせた細かい設定が出来ません。自身の用途が決まっており、AF性能の信頼性や柔軟性が必要な場合は一眼レフカメラを選んだ方が良いでしょう。

バリアングルモニタと使いやすいタッチパネル

EOS Kiss M

APS-Cセンサーを搭載するミラーレスとしては貴重なバリアングルモニタを搭載しています。何故かフルサイズやAPS-Cセンサーのカメラでバリアングルモニタを採用するカメラはこれまでなかったのですよね。

可動方向が垂直方向にしか対応していないチルト液晶モニタと違い見やすい角度へ柔軟に対応できる点で優れています。横方向にモニタを展開する必要がある点に注意すれば自由度は非常に高いです。

ミラーレスでバリアングルモニタを使いたいのであればマイクロフォーサーズかこのカメラを選ぶしかありません。(変わり種でα65・α77と言う選択肢がありますが…あまりおススメしません)

初心者フレンドリーな操作性

Kissシリーズらしく上位機種と比べて操作体系が簡略化されています。

初心者に不必要なボタンは極力排除されているので操作に迷うことは少ないことでしょう。さらに「かんたんモード」と「応用撮影モード」でカメラ機能や設定項目の名称が分けられているので専門用語が分からなくても撮りやすい。

ベテランカメラマンには物足りない操作体系かもしれませんが、多くの機能は背面モニタからタッチ操作で代用することが可能です。

カスタマイズ

初心者のみならず、従来のキヤノン一眼カメラユーザーにもおススメなポイントがコチラ。

詳しくはカスタマイズ編でレビューしていますが、端的に言うと従来のキヤノンカメラと比べてカスタマイズの自由度が向上しています

ボタンの絶対数は少ないカメラですが、機能の取捨選択をすることで不自由さをあまり感じません。

遠隔操作で画像転送が可能な通信接続

カメラにBluetoothが内蔵されているため、スマホと低消費電力で常時接続が可能。

カメラ側の電源がオフの状態でも遠隔操作で電源オンとなり、カメラ内の画像閲覧や画像転送を利用できます。カバンにカメラを収納した状態で気軽に操作出来る便利な機能です。

遠隔操作で電源オンが可能なメーカーは少なく、他はパナソニックのBluetooth搭載モデルくらいでしょうか?ライバルのニコンやソニーはこのような機能を持ち合わせていません。(ただし、電源オフの状態から遠隔操作で撮影は出来ません。パナソニックは可能なのでキヤノンにも頑張って欲しいところ)

レンズが安い

EOS Kiss Mに対応する交換レンズは種類こそ少ないものの、広角?望遠ズーム、マクロ、明るい単焦点と一通り揃っています。

なんと、全て5万円以下で手に入るレンズです。特に広角ズームレンズ「EF-M11-22mmF4-5.6IS STM」のカテゴリは他社で7?10万円程度だったりするので、キヤノンの広角ズームはとても安いと言うことが出来ます。

一眼カメラシステムを構築する上でこれだけ安くレンズを揃えることが出来るシリーズは他に無いはず。(ソニーも比較的レンズが安いですが、広角ズームがネックとなります)

さらに、不足している「ぼかし易いレンズ」はマウントアダプターとEFレンズを2?3万円程度で購入することができます(サイズは少し大きいですが)。

選ぶことが出来るレンズの種類は少ないですが、写真撮影を楽しむには十分な量が揃っていると言えるでしょう。

個人的に欲を言えば電動ズームレンズが欲しいところ。実はミラーレス一眼を作っているメーカーで電動ズームレンズのランナップが存在しないのはキヤノンくらいのものなのです。(あとシグマ)

EOS Kiss Mを買わない理由

オシャレ感に欠ける

ボディーカラーはブラックとホワイトの2種類。

ブラックは全面が黒色で「一眼カメラ」っぽさが滲み出て、ホワイトはグリップにグレーを採用した少し地味なツートンカラー。

他社のライバルカメラと比べてワンポイントのオシャレ感に欠けるような気がします。ボディーケースもまだ地味な純正品しかないので買い辛かったり。

比べて他社は鮮やかなブラウンやオレンジのカラーモデル、光沢のある金属パーツやメッキ塗装などを採用しています。見た目でカメラを決めるのであれば、個人的におススメは「キヤノン EOS M100+ボディケース」や「オリンパス PEN E-PL9」など。

AFの柔軟性と連写性能が不足

フォーカスモードはオート・マニュアルの2種類。

そして、オートフォーカスモードはサーボとワンショットの2種類のみで、一眼レフカメラのEOS Kissのように「AIフォーカス(ワンショットAF後に自動でサーボAFへ移行する機能)」がありません。

また、フォーカスエリアは全エリア・ゾーン・1点の3種類のみ。91?141点の測距点があるにも関わらず、ゾーンエリアのサイズを変えることは出来ません。これはちょっとモッタイナイ。特に一眼レフカメラから移行を考えている人は注意すべきポイント。

さらに、連続撮影枚数はRAW出力でおよそ10枚、JPEG出力でも30枚程度と多くありません。容量を使い切ると連写速度が回復するまで少し時間がかかります。Kiss Mの連写速度が毎秒7.4枚程度ですのでRAWなら1秒足らず、JPEGでも5秒と持ちません。

今回のおさらい

買う前に考慮すべきポイント

  • 小さい!:一眼レフカメラよりコンパクトなボディサイズ
  • 画質が良い!:最新センサーとプロセッサによる高画質な画像データ
  • AFが便利:顔検出可能でカバーエリアが広いファインダーオートフォーカス
  • 分かりやすい:簡略化され難しくない操作性
  • 使いやすい:”比較的”自由度が高いカスタマイズ
  • シェアしやすい:遠隔操作で電源オンが可能な通信機能
  • レンズが安い:レンズが安く一眼システムを構築しやすい
  • 地味:ボディカラーがブラックかホワイトのみ
  • 連写出来ない:あっと言う間に連写できなくなる

気軽で高画質な写真を撮ることが出来るカメラ

サイズが小さく、手ごろな価格で、良好な画質の写真を撮ることが出来るバランスの良いカメラです。

特におススメはレスポンスの良いタッチパネルと分かりやすいカメラ操作システム。これはライバルのフジフイルムやソニーがまだまだなポイントで、キヤノンに匹敵するのはセンサーサイズが小さいパナソニック製マイクロフォーサーズくらい。

家族写真や旅先の記録には打って付けの1台と言えるでしょう。

一見するとレンズラインナップが少なく感じます。しかし、サイズさえ気にしなければキヤノン純正EFレンズが大量に存在するので心配することは無いでしょう。また、EFマウント用のシグマ・タムロン製APS-Cレンズが思ったより使える(互換性は保証されていませんが…)ので不自由はしないはず。

専門性が高い撮影には不向き

鉄道や動物などの本格的な撮影で使えないことも無いですが、正直に言うと専門的な撮影には向いていません。私が不向きと考える主な理由は以下の通り

  • カメラ設定の変更が素早やく出来ない
  • オートフォーカスの自由度が足りない
  • RAW出力の連写枚数が絶望的
  • 防塵防滴非対応

主に連写やオートフォーカスに関する部分が多く、こればっかりはどうしようもありません。上位モデルや一眼レフを買うか、他社機がおススメです。

風景撮影はサイズや価格を考慮すると高いパフォーマンスですが、防塵防滴仕様では無いので水滴や砂塵には注意する必要があります。

購入早見表

JANコードに対応しました。各店舗で出品し始めると検索にHITします。キタムラで出品確認済。

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