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FUJIFILM X-T30を使いこなす タッチ操作レビュー編

このページではフジフイルムのミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T30」のタッチ操作に関するレビューを掲載しています。

FUJIFILM X-T30

タッチ操作の使い勝手

比較的コンパクトなカメラボディのためタッチ操作は右手でも左手でも簡単。

かなり使い辛い配置のフォーカスレバーを使うよりはタッチパッドAFを使ったほうが便利なくらい。

X-T30のタッチ操作で出来ること

タッチ操作 一覧

  • フォーカスエリア指定
  • フォーカスエリア指定+レリーズ
  • レリーズ(マニュアルフォーカス時)
  • ロックオンAF(後述)
  • タッチパッドAF(領域変更可能)
  • タッチFn(4方向)
  • Q.MENU・呼び出し機能の操作
  • 再生時のスライド・ピンチイン,アウト
  • MF・再生時にダブルタップを使った拡大

タッチシステムの導入が遅かった割には高機能。出来ないことと言えば「メニュー画面での操作」「ライブビュー中の設定値操作」くらいで、メジャーなタッチ操作は一通りできる。

特に「タッチFn」機能は他社に無い個性的な操作性。使い勝手に癖はあるものの、操作に慣れると直感的で個人的にツボ。パナソニックにもタッチFnがあるものの、素早い操作が可能なのはフジフイルムのタッチFn。

主な設定項目はセットアップの「操作ボタン・ダイヤル設定ページ2」 にある「タッチパネル設定」から変更可能。

マイメニューには何故か登録できないため、この項目へのアクセスが悪いのはマイナス。この点についてはメニューシステムをレビューする時に再度指摘したい。

レスポンス確認

まずは一通りタッチ操作をしてみた動画をご覧あれ。

2019年のミラーレスカメラとしてはタッチ操作のレスポンスがいささか悪い。

特に頻繁に利用するタッチAFのレスポンスが遅いのはかなりマイナス。X-E3よりは良くなったかな?とは感じたものの、まだまだ改善の余地は大きい。正直、キヤノンやパナソニックなどと比べると遥かに遅く、ストレスフル。

ドラッグ操作は比較して素直ではあるものの、「ドラッグ操作」と判定するまでの移動距離が長い。つまり他社と同程度の移動量を確保しようと思うと指の操作を大ぶりにする必要がある。

ドラッグ操作がモッサリしているのはタッチFnやQ.menu時のドラッグ操作時のみ。再生時のスライドやタッチパッドAF時でモッサリ感は無く、比較して快適。

タッチ操作のレスポンスやセンシティブが微妙に直感性を損なっている気がする。

オートフォーカスエリア指定

タッチ操作の代名詞と言える機能。スマホのカメラ機能と同じく、タップでAFエリアを指定することが可能。

残念ながら前述したようにレスポンスが悪い。2019年のミラーレスとしては遅延がかなり長い部類のカメラであることは間違いない。タッチAFからのAF動作はワンテンポ遅れるので瞬間的なシャッターチャンスには使えないと思った方が良い。

キヤノンやパナソニックなどタッチ操作の導入が早かったメーカーと比べると雲泥の差。比較的遅延が目立つソニーと比べてもまずまず悪い印象。

「タッチFn」の絡みで遅くなっているのかと思い、コレをOFFにしてみたものの結果は変わらず。

ちなみにフレーム端はタッチAFが利かない領域があるので注意。目安としてはカメラ情報が表示されている程度のフレーム枠が反応しないと思って間違いない。

タッチAF動作中は上記イメージの赤枠で囲った部分に「タッチAF動作中」であることが表示される。

この状態ではフォーカスレバーの操作を受け付けなくなるため、タッチAF終了後には解除しておきたい。

解除する場合は赤枠部分をタッチするか、OKボタン、DISPボタンを押して解除できる。しかし、赤枠タップの場合はレスポンスが悪く、OKボタンを押すとメニューへ、DISPボタンを押すと表示が変わってしまうのが悩ましい。

タッチパッドAF

ファインダーを覗きながらタッチパッドを操作することでフォーカスレバーのようにAFエリアを移動させることが出来る機能。

タッチAFとは打って変わって高レスポンスで快適な操作性。正直に言うとフォーカスレバーより使いやすい。

操作方法は「相対位置」のみで、他社で言うところの「絶対位置」に相当する設定項目は見当たりません。

タッチパッドAFの領域変更

タッチパッドAFで使うモニター領域を細かく変更可能。

特にファインダーアイポイントが短く、鼻がモニターに当たりやすく誤操作が頻発するX-T30では領域は調整すべし。

変更したタッチ領域はファインダー使用時のみ適用されます。

トラッキングAFにおけるタッチ操作

独特と感じた挙動を見せたのがココ。

フォーカスモード「ワイド/トラッキング」のAF-C時にタッチAFを使用すると、タッチしたポイントを開始点としてトラッキングを開始する。他社で言うところのロックオンAFの状態。

他社と違う点は、タッチした状態でAFが動作し始めること。このためシャッター半押しをせずとも勝手に追従&AFで被写体を追いかけてくれる。この間に絞り値などを操作してもロックオンAF状態は解除されない上にレリーズしても追従を継続する。家族写真では割と便利なモード。

ただし、絞り値やシャッタースピードが「A」ポジションに入ったり抜けたりして「露出モードが変わる」場合にはAFが解除されるので注意。

文章で説明しても分かりづらいと思うので動画をご覧あれ

ちなみにAF-S時の「ワイド/トラッキング」におけるタッチAFはフレームの位置に関係なく「AFを動作させるだけ」の仕様となる。つまりタッチAFの意味が無い状態ので注意が必要。

トラッキングAFを「シャッター半押し」で利用する場合はニコンの「3Dトラッキング」やオリンパスの「C-AF+TR」と似た挙動となる。シャッター半押しで指定したAFエリアからトラッキング開始、シャッターボタンを離すとトラッキングが中止されAFエリアがスタート位置に戻る仕様。これはこれで便利。

タッチFn

「T-Fn」という設定枠にFnボタンと同程度の設定項目を登録可能。登録数は上下左右の計4枠。

レスポンスはまずまず良好。FUJIFILM X-E3と比べて「実用域に達した」と感じる使い勝手。特にX-T30はボタン配置が過密で使い辛いため、ボタン操作よりも多用する、多用しやすい。

前述したように、ドラッグ操作に少し癖があるのでタッチFnで機能を呼び出した後はフォーカスレバーを使って操作した方が簡単。

ドラッグの操作における規則性の無さ

フジフイルムのタッチ操作が直感性を欠いていると感じる最大の問題点はココ。

  • ライブビューでの機能呼び出し時:上下反転
  • Q.menu操作時:左右反転せず
  • 再生時:左右反転
  • 拡大操作時:上下左右反転せず

何が悪いのかと言うと、上下反転しているライブビューでの機能呼び出し時の操作。なぜこの操作を反転しているのか理解に苦しむ。

再生時の左右反転は「ページをめくる」感覚なので直感的な操作としては正しい。しかし、それは機能呼び出し時には全く当てはまらない。せめてファームウェアアップデートで「上下反転」「反転しない」の選択肢が欲しいところ。

個人的にはレスポンスの悪さよりもガッカリ感が強い。

今回のおさらい

X-T30のタッチ操作特徴

  • タッチパネル導入が遅かったものの高機能な使い勝手
  • タッチパネル設定ページへのアクセスが悪い
  • メニュー画面でタッチ操作不可
  • タッチ系操作のレスポンスが悪い
  • 滑らかなタッチパッドAFの動作(領域変更対応)
  • トラッキングAF時のタッチAFでAF常時動作の自動追従
  • 画期的なタッチFn機能
  • ドラッグ操作が直感的ではない
    (主にライブビューにおける機能呼び出し時)

強みと弱みが混在しているので評価に困るのが正直なところ。

フォーカスレバーを実装したのに実はタッチパッドAFのほうが使いやすい

携帯性が良くライブビューでパチパチ撮りたいのにタッチAFのレスポンスがイマイチ

画期的なタッチAFでサクサク機能を呼び出せるのに直感的ではないドラッグ操作

などなど…。

惜しい…実に惜しい…。

タッチAFのレスポンスは改善できないかもしれないけど、ドラッグ操作の上下反転だけはなんとかして欲しいところ。

満足度は今のところ65点。良いところは確かに良い。しかし、悪いところがかなり目立つ感じ。

今回使用した機材

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