このページではパナソニック「LUMIX S5II」の連続撮影やバッファ性能を確認しています。
LUMIX S5IIのレビュー一覧
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リアルタイムLUT時はAF性能が低下する?
LUMIX S5 IIは、V-logにLUTを適用した状態でカメラ出力の映像を得ることができる「リアルタイムLUT」を搭載。この機能は静止画でも利用することができます。パナソニックが配布しているLUTの他にも、ネット上で無料・有償配布されているLUTをそのまま利用することができるので、これまでカメラ出力では表現できなかったような色やトーンのJPEGが可能となったが魅力的。この機能に惹かれてLUMIX S5 IIを導入した人もいると思います。
面白い機能でしたが、しばらく使っているうちに「リアルタイムLUT時のAF性能が低下している」と感じ始めました。特に低照度や低コントラスト、周辺部にピントを合わせようとした際に日中でもAFが迷うことがしばしば発生。しかも再現性が高く、状況によってはかなり使いにくく感じました。これが気のせいなのか、それとも実際に低下しているのか確認してみようと思います。
リアルタムLUTの低照度AFを確認する
何はともあれ、動画を用意したので以下を確認してください。夜に部屋の電気を消し、NANLITE Pavo Tube 6C IIをCCTモード 1%で照らした状態で撮影しています。最初は通常のフォトスタイルで、次にリアルタイムLUTを使用、そしてフォトスタイルに戻って動作を再確認しています。
ご覧のように、リアルタイムLUT使用時は明らかに低照度や低コントラストへのAF性能が低下しています。この現象は条件次第で明るい日中でも発生します。特にスナップで素早く被写体にピントを合わせたい際にAFが迷うことも多く、快適な撮影体験とは言えませんでした。できるのであれば、中央1点でピント合わせたほうがうまくいく可能性が高まります。
おそらく、V-logを適用した状態が原因となっている可能性あり。リアルタイムLUTで撮影したRAWを確認すると、上部左のような超アンダー状態です。これはハイライトの情報を維持するために、白飛びしないような露出で撮影しているため。ライブビューでは増感した状態の映像を確認できますが、実際には超アンダーで、カメラは左ような画像情報でAFを動作させているものと思われます。
まとめ
リアルタイムLUTが面白いので静止画でも積極的に使いたいところですが、現状で低照度・低コントラスト時のAF低下は避けられないようです。いつでも、どこでもAF低下を感じるわけではないものの、日中でも逆光時の日陰などでピントが迷う時があります。スナップなど高速性が求められる撮影とは相性が悪いかもしれません。このあたりは実際に手持ちのLUMIX S5 IIで、許容範囲内なのか、使用に耐えないのか、確認してみることをおススメします。
このあたりの「癖」が理解できるまでは不快な撮影体験でしたが、「リアルタイムLUT時はAF性能が下がる」と認識できれば、ある程度の対応は出来ます。できればファームウェアで改善すると良いのですが、それまでは「できるだけ中央領域でピントを合わせる」「近くの明るい部分でAFを動作させる」などの工夫で対応可能な場面は広がります。
参考情報
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