「NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR」のレビュー第一弾 外観・操作・AF編を公開。小型軽量ながら機能的で、AF性能も良好な大口径ズームレンズに仕上がっています。
簡易的なまとめ
「16mm」「光学手振れ補正」「防塵防滴」など、期待されるスペックを盛り込みつつも、小型軽量で手頃な価格を実現。ボディを問わず、気軽に使うことができるズームレンズに仕上がっています。
スイッチや独立したコントロールはありませんが、カメラ側のボタンや機能が豊富なので困ることは少ないかもしれません。
AF性能はとても良好で、フォーカスブリージングを抑制していることから動画撮影でも使いやすいことでしょう。サードパーティに付け入る隙を見せない、完成度の高いレンズです。
Featuring expected specs like “16mm,” “optical image stabilization,” and “dust and splash resistance,” it achieves a compact, lightweight design at an affordable price. This makes it a versatile zoom lens that can be used casually with any camera body.
While it lacks dedicated switches or controls, the camera's own buttons and functions are plentiful, so you're unlikely to encounter many issues.
Its AF performance is excellent, and its suppression of focus breathing makes it highly usable for video recording. This is a highly refined lens that leaves no room for third-party alternatives.
| NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR | |||
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NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRのレビュー一覧
Index
まえがき
- 発売日:2025年10月31日
- 予約開始日:10月22日10時
- 希望小売価格:オープンプライス
- ニコンダイレクト:115,500円
- 最新情報まとめ
- 管理人のFlickr
2025年10月に発売したニコンAPS-C Zカメラ用の新しい交換レンズ。同システム用として標準域をカバーする3本目のズームレンズです。そして、開放F値「F2.8」を利用できる初めての製品。
大口径ズームでは珍しい光学手振れ補正(VR)を搭載。ボディ内手振れ補正のないAPS-C Zカメラでも、手振れを抑えたスローシャッターが可能。レンズサイズはやや大きめながら、18-140mmと同程度。光学手振れ補正搭載の大口径ズームとしてはコンパクトな設計となっています。

主な仕様
| レンズマウント | Z | 
| 対応センサー | APS-C | 
| 焦点距離 | 16-50mm | 
| レンズ構成 | 11群12枚 | 
| 開放絞り | F2.8 | 
| 最小絞り | F22 | 
| 絞り羽根 | 9枚 | 
| 最短撮影距離 | • 焦点距離16mm時:0.15m • 焦点距離24mm時:0.18m • 焦点距離35mm時:0.21m • 焦点距離50mm時:0.25m | 
| 最大撮影倍率 | 0.24倍(焦点距離50mm) | 
| フィルター径 | 67mm | 
| 手振れ補正 | 5.0段 | 
| テレコン | - | 
| コーティング | SIC | 
| サイズ | 約74.5mm×88mm | 
| 重量 | 約330g | 
| 防塵防滴 | 防塵・防滴設計 | 
| AF | STM | 
| 絞りリング | - | 
| その他のコントロール | コントロールリング | 
| 付属品 | • レンズキャップ67mm LC-67B(スプリング式) • 裏ぶた LF-N1 • レンズフード HB-118 | 

他社の大口径ズームと見比べてみると、シグマほどコンパクトではないものの、「16mm」「手振れ補正 VR」を考慮するとコンパクトなズームレンズと言えそうです。
価格のチェック
売り出し価格は103,950円。
ソニーや富士フイルムの競合製品と比べると、かなり安い。シグマやタムロンほど安くはないものの、カメラ純正品の大口径ズームとしては手頃な価格を実現しています。
とは言うものの、同じズーム域をカバーする「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」は良好な光学性能で遥かにコンパクト、低価格。開放F値が大きくて問題ないのであれば、16-50mm F3.5-6.3でも良いのかなと思います。
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外観・操作性
箱・付属品

NIKKOR Zらしい、黒と黄色を基調としたデザインの箱。2018年のZシステム始動時から変化はありません。フルサイズシステムと同じ。

レンズ本体のほかに、レンズフード、通常のつまみ式キャップ、説明書・保証書が付属。S-Lineのようなポーチはありません。
外観

外装は他のNIKKOR Z DXと同じくプラスチック製。ズームリングはゴム製カバーで覆われ、コントロールリングはプラスチック素材を使用。
鏡筒はマットな黒色で塗装され、傷や指紋が目立たない処理が施されています。表面は少しざらつきがあり、滑り止めの効果あり。プラスチック外装ながら、手に取った際の感触はとても良好。
装飾は最小限で、ニコンの社名やレンズ名、ブランド名の表示のみ。鏡筒下部にはCEマークや撮影範囲、使用するレンズフードの型番などがプリントされています。
ハンズオン

外装がプラスチック素材で高級感はありませんが、安っぽい質感でもありません。必要十分。
| サイズ | 約74.5mm×88mm | 
| 重量 | 約330g | 
APS-C用の標準大口径ズームレンズとしては小型軽量。特に「16mm」「光学手振れ補正」「防塵防滴」を兼ね備えつつ、全長88mm・重量330gの携帯性を実現しているのは凄い。
参考までに他社の似たような製品のスペックを掲載。シグマはより軽量ですが、前述した3点は全てありません。
- ソニー E 16-55mm F2.8 G
 ・サイズ:73×100mm
 ・重量:494g
- 富士フイルム XF16-55mmF2.8 R LM WR II
 ・サイズ:78.3×95mm
 ・重量:410g
- シグマ 18-50mm F2.8 DC DN
 ・サイズ:65.4×74.5mm
 ・重量:290g
前玉・後玉

前面は67mmフィルターに対応するソケットとバヨネットタイプのレンズフードに対応。レンズ前面はフッ素コーティング処理されていないので、ダメージが想定される場合は保護フィルターかレンズフードを装着しておくと良いでしょう。

金属製レンズマウントは4本のネジで本体に固定されています。マウント周囲には防塵防滴用のゴムリングがあります。レンズ最後尾周囲のプラスチックリングには「Made in China」の刻印あり。
フォーカス/コントロールリング

フォーカス操作やその他制御の操作に利用するコントロールリングを搭載。利用する機能はカメラ側のボタンカスタマイズで変更可能。
適度な抵抗感で滑らかに回転。リングの周囲がわずかに盛り上がっており、誤操作しにくいデザイン。ただし、操作する際にもリングを掴みにくくなっています。素手での操作は問題ありませんが、滑りやすい厚手のグローブを装着していると操作が難しいかもしれません。
フォーカス操作時の応答性はカメラ側で設定変更が可能。回転量に応じしたリニアレスポンスや、回転速度に応じたノンリニアレスポンス(感度の変更可能)に切り替えることができます。
ズームリング

ゴム製の大きなズームリングを搭載。16mmの広角端から50mmの望遠端まで、回転角が90度に満たないストロークで操作することができます。
リングはズーム全域で滑らかに回転し、適度な抵抗感で操作可能。動画撮影時のズームにも利用できそうなほど引っ掛かりのない操作感。
16mmで内筒が最も縮んだ状態で、50mmに向かって内筒が大きく伸びます。内筒はプラスチック製で、伸ばした際の目立つがたつきはありません。
フード
花形プラスチック製レンズフードが付属しています。サイズが大きく、逆さ付けした場合でも収納スペースを広くとってしまう点に注意。
装着例

Z50IIに装着。大口径標準ズームとしては大きすぎず重すぎず、常用可能なサイズに抑えられています。片手持ちで姿勢を簡単に保持することができ、カメラバッグへの収納も容易。ただし、レンズフード装着時は少し広めのスペースが必要となります。
AF・MF
フォーカススピード
Z50IIに装着してテスト。
フォーカスはステッピングモーター駆動を使用。静かで滑らかに動作します。望遠側で合焦速度が少し低下するものの、全体的に快適なAF速度を実現しているように見えます。カメラ側の性能を含めて、AF-Cの動作も快適。
ブリージング
ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。
画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。
今回は影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。
16mm
ピント位置による画角の変化はほとんどありません。
24mm
16mmと同じく良好。
35mm
広角側と同じく、画角変化はほとんどありません。
50mm
50mmの望遠端でも大きな影響はなし。ズーム全域でほぼ皆無の状態を維持しています。動画撮影でも使いやすいレンズ。
精度
Z50IIと組み合わせて大きな問題はありませんでした。
MF
コントロールリングの応答性は良好で、感度や操作量はカメラ側で調整可能。MFで使いやすいシステムです。
撮影倍率
50mm時に0.24倍の撮影倍率を利用可能。35mm判換算で0.36倍程度のクローズアップが可能です。際立った数値ではないものの、少なくともソニーや富士フイルムの競合製品よりも良好。
実際に撮影してみると、50mm以外でも同程度まで被写体をクローズアップすることができました。全体的に0.24倍程度の撮影倍率を備えているようです。
まとめ

「16mm」「光学手振れ補正」「防塵防滴」など、期待されるスペックを盛り込みつつも、小型軽量で手頃な価格を実現。ボディを問わず、気軽に使うことができるズームレンズに仕上がっています。
スイッチや独立したコントロールはありませんが、カメラ側のボタンや機能が豊富なので困ることは少ないかもしれません。
AF性能はとても良好で、フォーカスブリージングを抑制していることから動画撮影でも使いやすいことでしょう。サードパーティに付け入る隙を見せない、完成度の高いレンズです。肝心の光学性能は今後のテストでチェック予定。
購入早見表
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作例
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