これまでの記事
そして今回は「取り敢えず屋外で使ってみる。そして分からないことは帰って調べる」をテーマに外で撮影に臨んできた。結果としてかなり不明なポイントがあったので、それらをピックアップしつつ今から解決していきたいと思う。
実践Q&A
スポットAFの範囲が広すぎるのでもっと範囲を狭めたい
初期設定のスポットAFでは範囲が広すぎて、小さい被写体にピントを合わせたい時や花の雌しべにピント合わせたい時にかなり難儀した。どうすれば良いものか、と帰って設定をいじくりまわしたら解決。
フォーカスエリア選択画面を開いている時に背面のコマンドダイヤルを操作する事で大きさが変わる。
さらに測距点の感覚が開きすぎていて困っちゃう場合は、オプション画面のAF/MFを選択してAF点数の切替を選択。273点に切り替えると細部までピントが合うようになる。
電子水準器が表示されていない
メニュー画面のレンチマークを選択し、その中の「表示設定」を選択。
2ページ目の「画面のカスタマイズ」から水準器を表示させるチェック項目が存在する。ちなみに水平のみでアオリには対応していない(1軸)
ISOは物理ダイヤルでしか設定出来ないのか?
どうやら仕様の模様。
高感度ノイズの記事で述べたように常用感度なら解像感をソコソコ保ったまま使用可能。自分が納得出来る範囲でISOの上限を決めたオートモードにしておく事でそこまでISOでダイヤルを触る機会は無い。
マニュアル操作時の回転角が大きすぎる
XF35mmF2におけるピントリングはレンズと直接連動していないバイワイヤ方式。ピントリングを回すことで電子制御が働いて、回転した分レンズがモーターで移動する仕組みの様だ。
近接域から無限遠までマニュアル操作でピントを持って行こうとするとピントリングを何回転もしなければいけない。オートフォーカスの微調整にはかなりいい感じなのだが、初めからフルマニュアルで操作するには不便過ぎる。
これに対する直接的な打開策は見つけられなかった。しかし、マニュアルフォーカスを選択(カメラ前面のレバー)している時でも露出調整ダイヤルの下にある「AF-L」ボタンを押すことでオートフォカスが可能だ。これを使用してざっくりピントを合わせてからマニュアルで追い込むのが妥当だろう。
フォーカスピーキングは無いのか?
設定画面から調整可能。AF/MF内のMFスアシスト項目から「スタンダード」を「ピーキング」にする事で使用可能だ。私は見やすいブルーを使っている。
バッテリーの消費について
恐らく公式の仕様通りな感じだ。バッテリー残量用のメモリが多いので、だんだんと減っていく様が分かる。1日を通して写真旅行に行く場合、数百枚撮るシーンなどでは確実にバッテリーが持たないと感じた。予備バッテリーは1,2個は持っておいた方が無難。
光学ファインダー時のパララックスについて
このカメラは光学ファインダーがカメラ左上に搭載されているので、レンズ越しの像を見ている訳ではない。よって「写ルンです」と同じように目で見た像と写った像が微妙にズレている+見る角度が違う。
特に接写する場合には顕著で光学ファインダーとは大きく異る描写になる。これを楽しむのも有りだし、楽しめないのなら大人しく電子ビューファインダーに切り替えると良いだろう。
使って感じたところ
フォーカスレバーが使いやすい
一眼レフ機の上級機に搭載されているマルチコントローラーの様なものがX-Pro2にも搭載されている。これが結構便利。
タッチパネル液晶を採用していないので、オートフォーカスエリアの選択は自ずと十字キーかこのレバーで選択する事になる。普通の中級機であれば十字キーしか無いので、一度フォーカス選択用のボタンでコマンドを呼び起こす必要がある。しかし、このカメラではレバーを操ることでシームレスに操作が可能。手間が省ける分、快適に写真を楽しめる。
思っていた以上にこれが使い易く、撮るのが楽しくなるツール。店頭にX-Pro2が置いてあるなら是非お試しあれ。
タッチパネルと違ってクイックな操作は苦手とするが、細かな調整はこちらの方が上手。特にマクロ撮影など静物相手には都合が良い。勢いでXF60mmマクロを買ったので、届いたらこの点も踏まえてレビューしよう。
電子ビューファインダーが高精細で恩恵が大きい
X-T1ほど大きなファインダー倍率ではないものの、十分過ぎるほど見やすい。フォーカスピーキングも使えばマニュアルフォーカスでも容易くピントを合わせることが可能だろう。特にオールドレンズと組み合わせた場合に恩恵がある。
但し、アイレベルを稼ぐことが出来ないのでメガネをかけていると見づらい。視度調整も限られているので、視力が悪い方は是非実機を触って体感した方が良いだろう。
可動液晶がなので、フットワークを軽くしておくと良し
EOS 8000DやPENTAX K-S2などに搭載されているバリアングル液晶モニタに慣れているせいか、ローアングルやハイアングルでの撮影が大変。特に大きな荷物を背負ったまましゃがんだり背伸びしたりして撮るのは結構な負担となる。
いっその事、持ち物を身軽にしてフットワークを活かした方が打率が上がる。使い方を限定する訳ではないが、操作系が充実しているので身軽な方が色々とカメラを弄る気になる。単焦点レンズを一つ取り付けてカメラ片手に撮りに行くスタイルもアリな面白さがこのカメラにはある。
実写編
今日は生憎の曇天模様で、実際のところあまりパッとしない見栄えになってしまう。こんな時はガッツリハイキーに振って背景をすっ飛ばしちゃいところ。
こんな時、一眼レフカメラでは露出調整を目で見て確認しながらするには面倒な手間が発生(撮影して確認したり、ライブビューにしたり)するが、電子ビューファインダーを搭載しているミラーレス一眼カメラならば調整した露出をファインダーで見て確認する事が出来るので楽ちんだ。
このカメラに限らず電子ファインダーを搭載してるカメラ全般に言えることなのだが、特にフジフィルム機には多彩なフィルムシュミレーションが存在する。この魅力的なカラーバランスをファインダー越しに確認しながらシャッターを切ることが出来るのは良い。
「ヴィヴィットはマゼンダ系の場合には色が飽和し易いのでスタンダードに切り替えておこう」という感じの流れを組みやすい。他にも新規に採用された「アクロス」など様々な設定項目があるので、機会を見つけて全て試した比較をしてみたいと思っている。
個人的にスタンダードでピンク色が綺麗に出るなあぁという印象。しっとりと、それでいて立体感のある描写をJPEGで吐き出してくれる。
ということで桜も天気の良い日にもう一度撮ってみたいと計画中。マクロレンズが明後日に届くので、そのタイミングでもう一度出かけてみるかな。
防塵防滴だし、シャッタースピード1/8000秒まで出るし、ということで攻めてみた。
流石に人様の借り物なので水浴びさせるのは控えた。ちなみに1/10000秒で撮影しまコマもあったのだが、そこまで違いが分からないのでボツカットにした。電子シャッターについてはまた今度の機会へ。
お弁当箱みたいな四角いカメラ。しかし、右手のグリップ部分にはしっかりと凹凸がついているので握りやすい。親指の引っかかる部分が結構頼りになる存在。ポイントには滑り止め用のゴムラバーが目立たないように採用されている。
個人的に残念なのは付属のストラップがX-Pro2に全く似合っていない点。じゃあどんなストラップが良いのか?と問われるとお応えできないのが悲しいところ。現在探し中。
今回試し忘れた事は次回に持ち越し
- 屋外での高感度
- 屋外でのシャープネス
- 電子シャッターの活用(ドピーカンでF値開放祭)
- F値毎の解像感チェック(XF35mmF2)
X-Pro2関連記事
この機材はWillVii?にお借りしたものです
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