【評価・作例】防滴標準ズーム『smc PENTAX-DA 18-55mmF3.5-5.6AL WR』

キットレンズ+α

外装・機能性

外装

しっかした造りのプラスチック製鏡筒に金属マウントの構成なので、重量は僅か235gにとどまっている。

フォーカシングにはボディ側のモーターを使った駆動方法を採用しているので、レンズ内駆動のレンズと比較してかなり動作音が煩い。特に結婚式場やコンサートなどではとても目立つので使用が出来ない場合も。

また、フォーカス移動でレンズ前玉が前後するので指を巻き込まないように気を付ける必要がある。ただし、フォーカシング時に前玉は回転しないのでフィルターワークをする分には問題無く使うことが出来る。

機能性

他社で言うフッ素コーティングのような性質を持つSPコーティングを施してあるので、前玉のメンテナンス性が良好な点は良い。プロテクトフィルター無しでもラフな使い方で心配しないで済む。

クイックシフトフォーカスが搭載されているので、オートフォーカスからのスムーズなマニュアルフォーカスが楽しめる。ただし、AF中はリングが回転する10-17mmFishEYEなどと同タイプ。

このタイプに採用されていなかった簡易防滴（WR）がこのレンズには施されている。防塵防滴では無いものの、他社と比較するとしっかりした防滴構造になっているので粉塵も侵入しにくい印象。特にAPS-C用 の汎用的な望遠ズームで簡易防滴を施してあるレンズは他社を見ても少なく、アウトドア性能にこだわったペンタックスらしいレンズとなっている。

描写

解像力

広角端ではフレーム全体でしっかりとした性能を持っており、絞り開放から割とまともに使うことが出来る。かなり高水準な性能で、F5.6-F8まで絞ることでさらにシャープさを高める事が可能。

反面、中間域から望遠端にかけては開放絞りだと「描写が甘い」と感じる場面が多く、しっかりと解像させようと思うとF8?F11、F16まで絞り込む必要がある。

色収差

全体的にしっかりと補正されているので、特に目立つ場面は多くない。広角端の周辺部がこのレンズで最も目立つポイント。

周辺減光・歪曲

広角端の絞り開放時に１EV程度の減光がある。これはF5.6まで絞る事で解消、もしくはソフトウェアで処理できる程度なので問題ないだろう。また、広角端以外はそこまで大きく減光しない。歪曲は広角端ではかなり大きく樽型に歪曲する。

総評

クイックシフトフォーカスや簡易防滴、SPコーティングなど競合他社の同クラスレンズには無い機能性が盛り込まれたレンズ。耐候性能・描写性能ともに良好なので、F2.8通しの大口径ズーム等が必要になるまでは末永く使う事が出来るだろう。

ステップアップするとしたら、よりズームレンジの長い『smc PENTAX-DA18-135mmF3.5-5.6EDAL[IF]DC WR』解像力には定評があるがやや高価な『HD PENTAX-DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR』というところ。

コンパクトさとズームレンジ幅が短くても良いのであれば、新コーティング・沈胴式でコンパクト・レンズ内モーターで静音性とAFの高速性が高まった『 HD PENTAX-DA 18-50mmF4-5.6 DC WR RE 』が発売している。新品の価格はそう大きく差は無いので、これからこのクラスのレンズを買うならこちらがおススメ。

従来型の標準ズームは中古で状態の良い物を買うのであれば選択肢となり得る。ただし、このレンズは「I型（前期型）」「II型（後期型・WR無）」「WR（現行品）」「DA-L（プラスチックマウント・クイックシフト非対応）」など数種類が中古市場に出回っているので、型を間違えないように注意したい。特に「I型」は後期型の「II型」と比べると描写性能に差があるので手を出す理由が少ないレンズ。

参考サイト

購入早見表

	楽天市場	Amazon	カメラのキタムラ
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レンズフード PH-RBC52	新品・中古情報	新品・中古情報	新品・中古情報
レンズキャップ O-LC52	新品・中古情報	新品・中古情報	新品・中古情報
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