吉崎周辺に用事があって寄った際に写真を撮ってきた。
浄土真宗の中興の祖と呼ばれている蓮如上人が比叡山を追われて、北陸での布教をこの地に拠点を置いて実施していた。もともとの本堂は織田信長の侵攻によって焼失しているが、江戸時代に再度この地に、願慶寺・吉崎寺を建立したそうだ。
この吉崎御坊には、前述した願慶寺と吉崎寺がある。この2つは江戸時代に建立された時に浄土真宗の分派が別々に建てた。一つの観光スポットとして「吉崎御坊」と言うスポットが確立しているが、恐らく現地に行ってみて「おや?」と違和感を覚える方もいらっしゃるかと思う。そう、ちょっとややこしいのだこの観光スポット。私もそこまで突っ込んで調べていないので間違いがあったら指摘して欲しい。
分派した大谷派と本願寺派が蓮如上人の縁の地の所有権を欲しがらないはずもなく、江戸時代から土地の所有権を巡って争いがあったらしい。時の江戸幕府や行政庁が仲介に入っており、現在は両派で共有している。
吉崎御坊を国道305号線で走っていれば目に付く豪華な建物が目に付く。「本願寺維持財団」が運営する「蓮如上人記念館」だ。観光スポットとして組織的に営業しており、資料館や庭園、団体もこなすことが出来る食事スペースもあったりと世渡りが上手そうだ。資料館もしっかり作りこんでおり、「お金かかってるねえ?」と感じてしまう。そもそもお坊さんが見当たらないと思ったらそもそも寺じゃなかった所。その隣に存在感薄いが吉崎寺がある。
道を対しての願慶寺は、蓮如上人記念館に比べると落ち着いている。肉付き面を見るにあたって坊さんのお話を聞くことが出来た。吉崎御坊の出来るまでから、蓮如上人記念館に対する愚痴っぽい話も聞くことが出来る(笑) お坊さんの話し方も上手く面白いので一聴の価値はあると思う。寺っぽいのは間違いなくこちらだ。
オススメの観光ルートは吉崎寺・蓮如上人記念館>願慶寺>吉崎御坊本堂跡地だ。両派の確執も知らずにまずは吉崎寺で資料館・レストラン・土産物巡り。そこからの願慶寺でさらに肉付き面の観覧とお坊さんのお話。なるほどねー(笑)と考えながら一番高いところにある本堂跡地に行き、両派がにらめっこする吉崎御坊を見下ろすことが出来る。
と前置きが長くなってしまった、まだRAWデータを現像してないので吉崎御坊の写真が無い。吉崎御坊については改めてご紹介する。今回は吉崎御坊の近くにある鹿島の森にフォーカスを当てる。吉崎御坊の本堂跡地から眺めると鹿島の森と言うか島っぽいものがそれで、車で麓まで寄ることが出来るので吉崎御坊を観終わってから移動しよう。
まずは水辺を歩くことが出来る遊歩道から。ここは水上に橋がかけており、島の外周を少し歩くことが出来る。(一周というわけではない)
水際を歩くことができるので、付近の水鳥や変わった風景も撮影し易いだろう。
草木の種類は雄島に似ている。水質はお世辞にも綺麗とは言えない。
なんちゃってシンメトリー。
島の中にも踏み込むことが出来る。雄島と感覚は全く一緒だが、いくら登っても見晴らしの良いところに出る訳ではない。
そこまで利用者もいないためか、整備がままならない状態だ。特に足元は蔦や倒木で引っ掛ける可能性が大きいの気をつけよう。この先もずっと写真の様な景色なので望遠レンズなどは持っていくだけ無駄。
雄島並に獣道が続くので、案外肝試しにはちょうどいいかも。おあつらえ向きにゴールには神社がある。とは言ったものの、特に遊具や展望台がある訳ではなく、山道と水際の遊歩道があるだけだ。観光だけならばそう見るものはないので吉崎御坊ついでに見ておき、写真を撮りに来たのであれば水際の遊歩道は見ておこう。望遠レンズがあれば水鳥の撮影も出来ると思う、島内の散策でも野鳥が見つかるかも。しかし、風景にしろ野鳥にしろ同じ光景を雄島でも撮ることが出来る上、あちらの方がバリエーションも豊富。ここで時間を潰すより越前海岸に向かおう。