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カメラ レンズ 中一光学レンズ

お手頃プライスなF1.0未満の世界 SPEEDMASTER 50mm F0.95【評価・作例】

更新日:

データベース

レンズの特徴

中央解像力 開放 やや甘い
~F1.4
周辺解像力 開放 甘い
~F2
中央解像力 ピーク 抜群
F4-F5.6
周辺解像力 ピーク 非常に良好
F5.6-F8
軸上色収差 軽微 倍率色収差 良好
球面収差 影響あり コマ収差 とても目立つ
非点収差 良好 歪曲 歪曲 中
周辺減光 開放で3段 逆光耐性 悪い
AF MF限定 MF回転角 180度
最大撮影倍率
最短撮影距離
0.1倍
0.5m
手ぶれ補正
フィルター 67mm 重量 約720g
ボケ傾向 前ボケ…滑らか・後ボケ…とても滑らか
玉ボケ…滑らかだが口径食の影響大
備考 電子接点なし・金属鏡筒・絞りリング

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レンズデータ

レンズ仕様

  • 焦点距離:50mm(APS-C使用時、35mm判換算75mm相当)
  • 絞り範囲:F0.95‐F16
  • 撮影距離:0.5m~∞
  • レンズ構成:7群10枚(超高屈折率ガラスレンズ4枚、高屈折低分散ガラスレンズ1枚)
  • フィルター径:67mm
  • 質量:約720g
  • 全長:87mm
  • マウント:ソニーEマウント
  • 最大撮影倍率:0.1倍
  • 絞り羽根:9枚
  • フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
  • 手ブレ補正機能:なし

MTFチャート

未公開

レンズ構成図

海外の評価

Lenstip:開放付近は甘いがボケは素敵

長所

  • 頑丈な金属鏡筒
  • センセーショナルな中央画質(F2.8~)
  • 僅かな軸上色収差
  • 無視できる倍率色収差
  • 非点収差が小さい
  • とても素敵なボケ

短所

  • 絞り開放付近におけるフレーム隅の画質がとても甘い
  • 球面収差が大きい
  • コマ収差が大きい
  • 逆光耐性が弱い
  • 周辺減光がとても大きい
  • 鏡筒内側が黒塗り仕上げになっていない
  • 電子接点が無い

中一光学のレンズ設計者は複雑な光学設計の手法を持っているはずなのに、なぜレンズ内部をきちんと黒塗りしないのか?鏡筒内部にアルミニウムの地を露出させるのは根本的に間違っている。これは「SPEEDMASTER 35mm F0.95」においても同様だ。私はこのような出鱈目な仕上げで約800ドルの値付けをする会社は成功しないと思っている。

さらに、絞り開放のパフォーマンスを考慮するとF0.95と言うレンズ口径が無意味となっている。口径をF1.2~F1.4に抑え、絞り開放から実用的な画質となるレンズを作るべきではないだろうか。

カテゴリ別評価

  • レンズ鏡筒は金属製だ。
  • フォーカスリングは回転角が180度で滑らかに動作する。
  • 絞りリングはクリックが無く、フォーカスリングよりも遥かに固い動作だが許容範囲内だ。絞り値にはF11が存在しない。
  • フォーカシングによって前玉が前後する。
  • 鏡筒に印字されている絞り値やピント距離はアテにならない。F1.4~F8の範囲では問題無いが、絞り開放は「F0.95」よりもF1.09に近いかもしれない。
  • フレーム中央の解像性能ピーク(F4-F5.6)はソニーFEシステムで最高のレンズに匹敵する。しかし、これは4~5段も絞る必要があり、”最高のレンズ”はこれを2~3段絞るだけで達成している。F0.95付近は収差が大きく、F1.8まで絞らなければ実用的な画質に達していない。
  • フレーム隅の解像性能はさらに悪い。APS-Cフレームでまずまずの結果を得るためにはF3.2まで絞る必要がある。フルフレームの隅はF4.5まで絞る必要があるだろう。
  • このレンズはとても明るいレンズだが、絞り開放付近の画質はとても甘い。FHD動画撮影ならば十分かもしれないが、2400万画素センサーの解像性能には力不足である。
  • ピント面の収差が大きく確認し辛いが、軸上色収差は強く発生していないことがわかる。
  • 倍率色収差は0.03%と見事な補正が施されている。
  • このレンズは球面収差の影響が大きい。
  • 歪曲収差は新世代の標準単焦点ほどでは無く、古いタイプの標準単焦点に近い性能だ。
  • コマ収差は開放でも1段絞っても非常に目立つ。
  • 非点収差の補正はとても良好だ。
  • ボケはとても良好だ。玉ボケの縁取りが無く、絞っても強調されない。欠点は口径食くらいだろう。
  • 周辺減光は開放で2.98段、F1.4まで絞っても1.91段の減光と良い結果ではない。
  • 逆光耐性はお話にならない。異常低分散ガラスを使った複雑な光学設計が可能なメーカにも関わらず、鏡筒内部の黒塗り仕上げをしないと言うのはおかしな事だ。
  • マニュアルフォーカスはとても滑らかで180度の回転角を持っている。しかし電子接点が無いため自動的に拡大したりすることは出来ない。

Fstoppers:個性的で戦車のような造りのレンズ

梱包:私はレビュー記事を書く際に商品の梱包について言及したことはない。しかし、このレンズについては書いておく価値がある。レンズは厳密にフィットしたフォームインサートを備た合皮のケースに入っている。これは嬉しい驚きであり、このレンズを肯定する最初のポイントだ。

残念ながら箱の合皮は部分的に破れた箇所があった。しかし、内部のフォームインサートがレンズへの衝撃を和らげ安全に運搬できることに変わりはない。

レンズの造り:ケースの質(破れた梱包)とは対照的にレンズは戦車のような造りをしている。金属鏡筒に金属マウントを備えた720gと言う重量はマウントしたカメラよりも150g以上重い。

別の箱に入っているフードは私がこれまでに見たものよりも安っぽい。しっかりとした仕上がりだが、レンズ本体の仕上がりには追い付いていない。

サイズは「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA 」よりもかなり大きくて重い。手持ち撮影が困難と言う訳では無いが、一日中使う場合にはツアイスよりも労力が必要だ。

フォーカスリングは減衰され、滑らかで正確だ。

光学的に見ると、驚くほど洗練されている。7群10枚のレンズ構成で9枚の絞り羽根は正確に感じられる。絞りリングはクリックレスであり、映画製作者にとって肯定的に受け止められるだろう。

光透過率:F0.95の絞り値はボケ量が大きいことを意味しているが、光透過率がF0.95に相当しているという訳では無い。実際にはT1.4に近い数値だ。F値よりもT値が高いのは珍しい事ではない。

描写:レンズは十分シャープだが、「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA 」程では無い。このレンズはシャープネスを追及するようなレンズでは無いだろう。私の用途であればα7 IIとの組み合わせで絞った場合に十分シャープだ。絞り開放ではいくらかソフトだ。

このレンズはシグマArtのように完璧なレンズでは無い。完璧では無いが、それは個性と言うものだ。私はこのレンズの個性が面白くもあり、魅力的でもある。

全てのマニュアルフォーカスレンズに言える事だが、ガチピンでとてもシャープな画質を得るのは難しい。F0.95の大口径レンズである点と、α7IIのフォーカスピーキングが役立つはずだ。

純粋に数値で言うと、このレンズは「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA 」や「Loxia 2/50」に匹敵するものでは無い。どちらもより軽量で、より小さく、よりシャープ、そしてどちらもツアイスだ。55ZAは優れたオートフォーカスとDxOMarkで最高の50mmスコア(AFレンズ)を持ち、Loxia50は動画・写真家にとって理想的な精密機械だ。ソニーの小型リグを組みたい場合には良い選択となるだろう。

このレンズの購入を決定づける要素は数字で表すことが出来ないことが多い。競合他社と比べても意味はなく、そしてこのようなレンズが簡単に他所から登場するとも思えない。このレンズが気になっているあなたなら分かるだろう?

気に入ったポイント

  • レンズの造り:このレンズはまさに戦車だ。金属で構成された鏡筒に滑らかで減衰されたフォーカスリング、クリックレスの絞りリング、しっかりとしたマウントを持ったこのレンズは価格が倍でもいいくらいだ。
  • F0.95:商用写真のように被写体を大胆にボカすことができる絞り値だ。ウェディングフォトにとって素晴らしものになるだろう。
  • 個性:このレンズはフィルムカメラのような描写をする。私にとってこれは良い事であり、歪曲や自然な周辺減光が大好きだ。
  • マニュアルフォーカス:MFとマニュアル絞りが好きな人はこのレンズを楽しめるはずだ。

好きでは無かったポイント

  • スピード:あなたがスピードを望むのであれば、このレンズは適していない。大きな回転角は動画撮影に素晴らしいものだが、動きのある被写体を撮影する際に撮影テンポを落とすことになるかもしれない。
  • 技術的な品質:α7RIIで最もシャープなレンズを求める場合には適していない。
  • サイズ・重量:軽くて携帯しやすいα7 IIよりも150g以上重い。
  • 信頼性:このレンズ自体に問題は無かったが、同メーカーのレンズを使っている友人は「ネジが緩い」と話している。ツアイスが故障した場合には修理と手配が簡単だが、このメーカーのアフターサービスには不安が残る。

Sony Alpha Blog:万能ではないが個性的なレンズ

  • このレンズはLeica Noctilux 50mm F0.95と比較すると安い。
  • レンズは偽革の素晴らしい箱に入っている。
  • 植毛されたプラスチック製フードは装着が非常に困難だ。使用を重ねることで緩くなるという話もある。
  • 絞りリングはクリックレスだが非常に固い。回転動作には70-200mm F2.8のズームリングを回すような力が必要だ。
  • フォーカスリングは滑らかで心地よい。回転角が大きく非常に簡単だ。
  • シャープネス:
    ・中央:F0.95-F1.4は良好だがコントラストが低い。F2まで絞ると非常に良好となり、F2.8-F16の間で優れた性能を発揮する。
    ・四隅:F0.95で少しソフトだがF2.8でまずまずとなり、F5.6で良好、F8-F11で非常に良好だ。
    ・このレンズでフレーム全域を均質にするためにはF8-F11まで絞る必要がある。しかし、ポートレートレンズにとって四隅や周辺の画質はそう大きな問題ではない。
  • 周辺減光は絞り開放で大きいが、F2でほとんど解消する。
  • 歪曲は目立つがレンズ用のプロファイルがLightroomに存在する。
  • 色収差(パープルフリンジ)は目立つが、F2-F2.8まで絞ると解消する。
  • 逆光耐性は低いが、この種のレンズではアーティスティックな表現の一部となるはずだ。
  • ボケは四隅で猫の目状となるが、素敵な描写だ。ボケの形状はLeica Noctilux 50mm F0.95も同様である。F2.8まで絞ると8角形となる。
  • 色描写はとても良好だがフォクトレンダーやツアイス Loxiaほどでは無い。
  • 近接時(~1m)は被写界深度がとても浅く、背景が大きくボケる。
  • 中距離(1~2m)は急速だがとても滑らかなボケである。
  • 長距離(3~5m)は30~75cmの被写界深度だ。被写体は美しく浮かび上がるだろう。

このレンズは個性的だ。

クレイジーな被写界深度をネイティブEマウント楽しみたいのであれば、本レンズかMeyerOpticsの2択である。極めて浅い被写界深度をコントロールするのは難しいが、幸いにもソニーのピーキングを利用し、回転角の大きなフォーカスリングを使えばとても正確である。

万能レンズでは無いが、F0.95と言うユニークなレンズとしては手ごろな価格設定だ。私のお気に入りであるFE55mm F1.8 ZAを補完するレンズとなるだろう。

Yannic ciancanelli:レンズフレアは最高だ!

  • レンズの造りはこれまで触った中でも最も良好だ。
  • フォーカスリングはバターのように滑らかだ。
  • このレンズのシャープネスは予想通りかなりソフトだ。私はこれを非常に気に入っている。結果的にF0.95で得ることが出来る描写はとてもクリーミーなシルエットとなる。
  • 少し絞るとよりシャープな描写となる。F1.4で実用的なものであり、F2ではもちろんシャープだ。
  • 玉ボケは口径食が大きい。しかし、玉ボケ自体はチョコレートムースのように滑らかだ。
  • これまで見たレンズの中で最高のレンズフレアだ。
  • 色収差は明らかだが、奇妙なことに描写を邪魔しない滑らかなものだ。

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