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M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 レンズレビューVol.5 ボケ編

M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」のレビュー第五弾 ボケ編を公開。小型軽量ながら口径食が少なく、ボケが重要となる撮影距離で背景の描写が滑らかで綺麗。少なくともこのカテゴリでは競合するLUMIX G 42.5よりもおススメしやすい。

本日のまとめ

使い勝手や解像性能の面では競合する「LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.」が有利。しかし、この種のレンズで最も重要になると思われるボケ質に関しては本レンズのほうが良好。特に後ボケの質感、隅まで口径食の影響が少ない玉ボケなど。

色収差も良く抑えられているため、ボケの色付きが少ないのも長所の一つ。撮影距離が長すぎると騒がしくなるものの、ボケがかなり小さくなるので目立たないはず。

In terms of usability and resolution performance, the “LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.” is more advantageous. However, when it comes to bokeh quality, which is considered the most important factor for this type of lens, this lens performs better. In particular, the quality of the background bokeh and the minimal vignetting even at the edges are notable.

Chromatic aberration is also well controlled, resulting in minimal color fringing in the bokeh. While the bokeh may become noisy at longer shooting distances, it should remain unobtrusive due to its small size.

M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8のレビュー一覧

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは?

ボケの評価は主観的となりがちですが、個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくない(もしくは個性的な描写)と定義しています。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人もいることでしょう。参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルが以下のとおり。描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によるもの、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向があります。

後ボケ

球面収差が良好に補正されたニュートラルな描写。球面収差を活かした柔らかい描写とは言えないものの、悪目立ちしない使い勝手の良い模型に仕上がっています。軸上色収差の影響が残っていますが、無視できる程度に抑えられています。

前ボケ

あとボケと同じ、ニュートラルで偏りのない描写。やわらかいとまでは言えませんがボケの縁取りが目立たず使い勝手が良いボケ。

玉ボケ

口径食・球面収差の影響

口径食が強いと、フレーム四隅のボケが楕円状に変形したり、部分的に欠けてしまいます。この問題を解消するには絞りを閉じるしか方法がありません。しかし、絞るとボケが小さくなったり、絞り羽根の形状が見えてしまう場合もあるので状況に応じて口径食を妥協する必要あり。

口径食の影響が少ないと、絞り開放から四隅まで円形に近いボケを得ることが可能。できれば口径食の小さいレンズが好ましいものの、解消するには根本的にレンズサイズを大きくする必要があります。携帯性やコストとのバランスを取る必要があり、どこかで妥協が必要。

球面収差の補正が完璧では無い場合、前後のボケ描写に差が発生します(前後ボケのレビューで示した通り)。この場合はどちらかが滲みを伴う滑らかな描写になり、反対側で2線ボケのような硬い描写となってしまいます。

実写で確認

小型軽量な単焦点レンズですが、フレーム隅まで口径食の少ない玉ボケ。競合するLUMIX G 42.5mm F1.7と大きく異なる部分であり、四隅まで安定したボケ質がこのレンズの強み。玉ボケそのものも滑らかで綺麗。

絞ると口径食が若干改善するものの、それ以外で大きな変化はありません。

ボケ実写

至近距離

接写では微ボケの質感を議論するほどでもない大きなボケが得られます。ハイライトに若干の硬さが見え隠れするものの、この撮影距離であれば問題無し。

近距離

撮影距離が少し離れても大きな問題はありません。ピント面はシャープで良好、背景はフレーム隅まで綺麗なボケとなっています。

中距離

さらに撮影距離が長くなると、背景の描写がボケ質に左右されるようになります。幸いにも、このレンズはフレーム隅まできちんとしたボケ質を維持しています。ボケの縁取りが目立たず、色収差の影響も少ない。口径食によるボケの変形も穏やかで、全体的に良好。

ポートレート

全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。

中距離までは良好でしたが、全身をフレームに入れる程度まで撮影距離が長くなる場合は話が別。ボケの縁取りが強く、色収差による色づきも目立ちます。ボケが小さく目立ちにくいので、過度に心配する必要はありません。

膝上、上半身くらいまで近寄ることで、ボケは良好な描写へと変化します。全体的に見て、大部分の撮影で滑らかで綺麗なボケが得られるレンズと言えるでしょう。小型軽量で低価格のレンズとしては健闘しています。

実写サンプル

まとめ

使い勝手や解像性能の面では競合する「LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.」が有利。しかし、この種のレンズで最も重要になると思われるボケ質に関しては本レンズのほうが良好。特に後ボケの質感、隅まで口径食の影響が少ない玉ボケなど。

色収差も良く抑えられているため、ボケの色付きが少ないのも長所の一つ。撮影距離が長すぎると騒がしくなるものの、ボケがかなり小さくなるので目立たないはず。

価格とサイズを考慮すると、非常にコストパフォーマンスの良い描写。45mm F1.8にボケを求めているのであれば、おススメの一本。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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