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キヤノン RF75-300mm F4-5.6 レビューVol.2 遠景解像編

「RF75-300mm F4-5.6」のレビュー第二弾 遠景解像編を公開。3万円の望遠ズームレンズとして、期待以上でも以下でもない結果が得られました。70mmから135mmくらいまでは普通に良好。

簡易的なまとめ

75mmの広角端から135mmくらいの中間域では健闘しています。「より高価なズームレンズに匹敵」とは言えませんが、高解像センサーで多少のトリミングやクロップにも耐えうる画質だと思います。ただし、軸上色収差の補正が完璧ではないため、いずれの焦点距離でもF8くらいまでは絞っておきたいところ。
200mm付近もF8-F11くらいまで絞れば十分使える範囲内の画質。カメラ側の補正(デジタルレンズオプティマイザなど)を強めに適用することで、レンズのソフトさを軽減することができます。300mmの望遠端でもこき下ろすほどの酷さではありません。

It performs well in the intermediate range from 75mm wide angle to around 135mm. While it cannot be said to rival more expensive zoom lenses, I think the image quality is sufficient for some cropping or trimming with a high-resolution sensor. However, since axial chromatic aberration correction is not perfect, it is best to stop down to around F8 at all focal lengths.
At around 200mm, the image quality is still usable within a reasonable range when stopped down to F8-F11. Applying strong camera-side corrections (such as Digital Lens Optimizer) can help reduce the lens's softness. Even at the 300mm telephoto end, the image quality is not so poor as to be unusable.

RF75-300mm F4-5.6のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2025.5.30 風強め(ストーンバッグで対応)
  • カメラ:EOS R5 Mark II
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:BF BA FANG BCA-01
  • 露出:絞り優先AE ISO 100-400
  • RAW:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズ補正オフ
    ・レンズ補正オフ

75mm

中央

絞り開放から良好な結果が得られます。軸上色収差の影響が僅かに残っていますが、F8.0まで絞ると改善し、細部の解像性能やコントラストが高まります。それ以降は絞っても何もいいことはありません。

周辺

中央と比べると細部の描写が僅かにソフトで、非点収差のような流れがあります。とはいえ、細かく見なければ十分良好。F11付近まで同程度の結果が得られます。

四隅

中央・周辺と比べてややソフトですが、F8まで絞ると改善します。絞りによる画質の改善効果は薄いものの、概ね安定。悪くない結果だと思います。

100mm

中央

75mmと同じ傾向。フィルム時代の望遠ズームの光学系ながら健闘しています。

周辺

75mmと同じ傾向。良好な結果。

四隅

75mmと同じく、F5.6-F8まで絞ると良好な結果が得られます。過度の期待は禁物ですが、実用には十分。倍率色収差の影響が見られるものの、レンズ補正で修正可能。

135mm

中央

コントラストが少し低下しているようにも見えますが、引き続き良好な結果。F8まで絞るとコントラストが僅かに改善します。

周辺

中央と同程度の良好な結果。絞っても大幅な画質改善はありません。

四隅

非点収差のような画質の甘さがあり、これは絞ってもあまり変化しません。F8-F11まで絞ると少し改善するものの、収差を抑えるためには(回折の影響を考慮しても)F16くらいまで絞る必要があります。

200mm

中央

広角側と比べると絞り開放の画質が低下します。ベストを尽くすのであればF8までは絞りたいところ。絞ることで、まずまず良好な結果が得られます。

周辺

絞り開放付近はソフトな結果。F11くらいまで絞ると画質が安定します。ただし、細かいことを言わなければ、絞り開放でも悪い結果ではありません。

四隅

絞りに関係なく倍率色収差が目立ちます。カメラや現像ソフトでの色収差補正は必須。細部の描写に大きな乱れはありません。F11-16まで絞ると安定します。

300mm

中央

F5.6-F8で少しソフトな結果。F11まで絞ると改善しますが、コントラストが少し低い。

周辺

細部はソフトな結果となり、絞ってもあまり改善しません。実写でトリミング・クロップ無しなら目立たないかもしれません。

四隅

200mmと同じく倍率色収差が目立ちますが修正可能。極端な描写の乱れはありませんが、細部はソフトで解像性能は低め。

まとめ

75mmの広角端から135mmくらいの中間域では健闘しています。「より高価なズームレンズに匹敵」とは言えませんが、高解像センサーで多少のトリミングやクロップにも耐えうる画質だと思います。ただし、軸上色収差の補正が完璧ではないため、いずれの焦点距離でもF8くらいまでは絞っておきたいところ。

200mm付近もF8-F11くらいまで絞れば十分使える範囲内の画質。カメラ側の補正(デジタルレンズオプティマイザなど)を強めに適用することで、レンズのソフトさを軽減することができます。300mmの望遠端でもこき下ろすほどの酷さではありません。

もちろん、最新設計のRFレンズとは比べ物になりませんが…。3万円の300mm入門レンズとしては期待以上でも以下でもありません。ステップアップ先として「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を選べるのであれば、遥かに良好な結果を得ることが出来ます。

ちなみに、キヤノンRFマウント版は存在しないタムロン「70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD」と比べると、タムロンのほうが良好です(特に中央や周辺の解像性能・コントラスト)。

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RF75-300mm F4-5.6
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開  

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