Samyangレンズ カメラ レンズ 海外の評価

サムヤンシュナイダー AF 14-24mm F2.8 補正依存度は高いが結果は満足のいくもの

Digital Camera WorldがLKサムヤン「AF 14-24mm F2.8」のレビューを公開。F2.8の14mm広角ズームとしては驚く程コンパクトで、77mmフィルターが利用できる点を評価。一部はレンズ補正が必須となるものの、最終的な結果は満足いくものと言及。

Digital Camera World:Samyang / Rokinon AF 14-24mm f/2.8 FE review: ultra-wide meets super-skinny in this lens of many monikers

  • 外観:目を引くデザインで、ゴム製のコントロールリングは手触りが良い。鏡筒側面にはシュナイダー・クロイツナッハの認証が表示されており、高級感がある。ズームリングとフォーカスリングの質感が大きく異なるため、誤操作を防ぎやすい。広角撮影時のゴーストやフレア低減に有効な花形フードが付属。
  • 構造:レンズ前面に突出する構造がないため、鏡筒内に光学系が完全に収まる。この設計によりフィルター装着が容易で、フィルター径は77mmと控えめ。超広角ズームレンズとしては驚異的な仕様。鏡筒は堅牢な造りで、耐候性シールや金属製マウントに加え、ゴム製ガスケットを装備。さらに、USB-Cポートによりファームウェア更新にも対応。
  • 携帯性:F2.8の大口径ながら、外観と感触はF4レンズに近い。小型・軽量で扱いやすく、77mmフィルターに対応し、価格も手頃。ズーム時には内筒がわずかに伸びる構造となっている。
  • 操作性:ズームリングには14~24mmの範囲で2mm刻みの距離表示。操作感は滑らかで正確。AF/MF切替スイッチがあり、カメラメニューを介さずに素早く切り替え可能で便利。ファンクションボタンも搭載されており、親指で自然に押せる位置にある。カメラによっては他機能も割り当て可能。欠点として、ズームリングとフォーカスリングの間隔が狭く、誤って操作する可能性があるが、慣れれば問題ない。
  • AF:ステッピングモーターによる駆動で、動作音はほぼ無音。焦点距離目盛りは非搭載。
  • MF:記載なし。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能:風景、都市景観、建築、天体写真に適しており、中絞りではフレーム中心から周辺・隅までシャープネスが良好。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:最短撮影距離0.18m、最大倍率0.26倍と非常に優れた接写性能を持つ。開放F2.8では背景を滑らかにぼかすことができ、美しいボケ描写が得られる。
  • 軸上色収差:非常に良好に補正されている。
  • 倍率色収差:非常に良好に補正されており、自動補正をオフにしても色収差はほとんど見られない。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:14mmでは強い樽型歪曲が発生し、16mmでも大きくは改善しないが、20〜24mm域では比較的軽度。ミラーレス向けの最新レンズに共通の傾向である。
  • 周辺減光:絞り開放では周辺減光も顕著だが、カメラ内補正を前提とした設計であり、補正なしでの使用は推奨されない。
  • コマ収差:開放F2.8でも点光源は良好に保たれており、天体撮影に適する。
  • 逆光耐性:ゴーストやフレアに対する耐性は高い。広角レンズは逆光の影響を受けやすいが、本レンズは暗部でも高いシャープネス・コントラスト・色再現性を保つ。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集:リサイズのみ。
  • 総評:本レンズは風景・都市景観・建築・天体写真に非常に適しており、F2.8通しの超広角ズームとして期待通りの性能を発揮する。驚くほどコンパクトかつ軽量で、旅行やvlogにも最適。77mm径フィルターが装着できる点も実用的で好印象。カメラ内補正への依存は大きいものの、最終的な画質は非常に満足できる。高い汎用性を持つ実用的な広角ズームである。
  • 競合について:主な競合はシグマ14-24mm F2.8 DG DN ArtおよびソニーFE 12-24mm F2.8 G Masterである。これらは性能面で優れるが、大型かつ重量があり、内蔵フードによりフィルター装着が困難であるため、風景用途には不向きといえる。SamyangはF2.8の明るさとフィルター対応を両立させた点で差別化されている。
  • 備考

2025年4月に登場したLKサムヤンとシュナイダーコラボの新しい広角ズームレンズ。F2.8の大口径で14mmの超広角をカバーするズームレンズとしては小型軽量。特に77mmの円形フィルターに対応している競合製品は存在しません。

14mm F2.8をカバーするズームレンズで携帯性を重視する場合は唯一無二の製品と言えるでしょう。さらに価格も手ごろ(1199ユーロ)で、導入しやすいのは魅力的。

Phototrendのレビューでは周辺解像に妥協点があると指摘していましたが、Digital Camera Worldでは全体的に良好な結果が得られた模様。ただし、歪曲収差や周辺減光はレンズ補正が必須となっており、光学的には妥協もあるようです。ただし、補正によって最終的な出力では満足いくものが得られる模様。小型軽量ながら、欠点は逆光耐性くらいに抑えられているのは凄いですね。

LKサムヤン・シュナイダー AF 14-24mm F2.8 最新情報まとめ

レンズの仕様

発売日 2025.4.22
レンズマウント E
対応センサー フルサイズ
焦点距離 14-24mm
レンズ構成 11群15枚
非球面レンズ 3枚
高屈折率レンズ 5枚
EDガラス 3枚
開放絞り F2.8
最小絞り F22
絞り羽根 9枚
最短撮影距離 0.18m
最大撮影倍率 0.17-0.26倍
フィルター径 77mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング UMC
サイズ φ84×86.8mm
重量 445g
防塵防滴 対応
AF STM
絞りリング -
その他のコントロール カスタムボタン
AF/MFスイッチ
付属品 レンズフード

関連レンズ

関連記事

-Samyangレンズ, カメラ, レンズ, 海外の評価
-,