NIKKOR Z 20mm f/1.8 S 優れた光学性能でボケが美しい超広角レンズ

Photographylifeがニコン「NIKKOR Z 20mm f/1.8 S」のレビューを公開。優れたビルドクオリティや解像性能、諸収差の補正状態を評価。全体的に優れたレンズで、特に超広角レンズとしてはボケが綺麗と言及しています。

OpticalLimits：Nikkor Z 20mm f/1.8 S Review

外観：インナーフォーカス設計により、フォーカス位置に関わらず鏡筒の長さは一定である。前玉は回転しないため、偏光フィルターの使用にも支障がない。

構造：防塵防滴仕様であり、ポリカーボネートと金属パーツを組み合わせて構成されている。マウント部やフォーカスリングを含む大部分が金属製で、適度な重量感と堅牢性を備える。

携帯性：記載なし。

操作性：操作部はAF/Mスイッチとフォーカスリングのみで、必要最小限に絞られている。距離目盛りや絞りリングは搭載されていない。

AF：ステッピングモーター駆動で、高速かつ静音でのAFが可能。ただし完全無音ではなく、動画撮影では外付けマイクの使用を推奨する。

MF：フォーカスリングはフォーカス・バイ・ワイヤ方式で、動作速度に応じて可動範囲を動的に変化させることができる。微調整に優れ、別機能（絞り・ISO感度・露出補正など）の割り当ても可能。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：開放から中央は非常に高い解像力を示し、周辺も良好である。F2.8以上ではさらに改善され、F4でピークに達する。F11以上では回折により性能が低下するため、絞りすぎには注意が必要である。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：焦点外のハイライトは内部が滑らかで、f/2.8まで良好な円形を保つ。画面周辺でも形状の崩れは少ない。後ボケは非常に滑らかだが、前ボケはやや不安定な印象がある。

軸上色収差：開放ではフリンジがやや見られるが、f/4以上に絞ることでほぼ解消される。

倍率色収差：よく制御されており、開放時の平均は約0.9ピクセルである。

球面収差：絞り込むと焦点が後方にわずかにシフトする。

歪曲収差：ソフト補正なしで2.1%の中程度の樽型歪曲があるが、20mmレンズとしては許容範囲。カメラ内補正で0.2%まで軽減される。

周辺減光：f/1.8では3EV以上の顕著な周辺減光があり、f/2.8でも1.5EV前後である。f/2.8以降で大きく改善されるが、自動補正を有効にすることが推奨される。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：記載なし。

光条：記載なし。

作例集：

総評：最新のレンズ設計の成果が感じられる優れた超広角レンズ。特にボケ描写がこのクラスとしては際立って滑らかで美しい。価格は高めだが、その価値は十分にあり、強く推奨できる一本である。

競合について：

備考：

2020年に登場したNIIKKOR Zの広角単焦点レンズ。単焦点としては最も広い画角をカバーするレンズであり、F1.8の大口径もあって低照度や星空などの撮影に役立つ製品となっています。

S-Lineらしく、堅牢な防塵防滴仕様の鏡筒に加え、本格的かつ複雑な光学設計を採用。そのぶんサイズと価格には反映されていますが、ニコンZシステムで明るい広角レンズを探しているのであれば要検討。

辛口な評価も多いOpticalLimitsですが、本レンズに関してはビルドクオリティ・光学性能ともに良好な結果が得られたようです。このクラスで重要となるコマ収差の補正状態については言及がありません。（Photographylifeでは「非常に良好」、Lentipでは「目立つ」と評価。）

広角レンズでしばしば問題となる逆光耐性やボケ質の評価がとても良好。特にボケが綺麗と言及しており、20mm F1.8としてはボケ主体の撮影も得意そうですね。FlickrにはZ 20mm F1.8 S専用ページが存在し、900点以上のユーザー投稿が公開されています。ボケや逆光耐性、点像再現性の確認に役立つかもしれません。

NIKKOR Z 20mm f/1.8 Sの最新情報まとめ