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RICOH GR IV レビュー

このページではリコーのコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IV」のレビューを公開しています。
(現在は暫定的に公開中。AFや画質は今後追加予定)

簡易的なまとめ

GR IIIユーザーの声を聞き、長い年月をかけて磨き上げたと感じる部分が所々にあります。レンズの性能やグリップの強化、センサーゴミの対策、操作系の改良、イメージコントロールの追加機能など。

前モデルとの価格差に見合う価値があるか?
ほぼ全てを改善した最新モデルであり、検討する価値は十分にあります。

伸びしろがあるのは、残すところAF性能くらいでしょうか。引き続きC-AFや追従AFは不得手ですが、スナップカメラらしく(Snモードやフルプレススナップなど)使えば困ることは少ないかもしれません。

Listening to GR III users, I can feel that it has been refined over many years in various areas. These include lens performance, grip reinforcement, dust countermeasures, control system improvements, and added image control functions.
Is it worth the price difference from the previous model?
As the latest model that improves nearly everything, it's definitely worth considering.
The only area left with room for improvement is probably AF performance. While C-AF and tracking AF remain its weak points, using it like a true snap camera (Sn mode, full-press snap, etc.) might minimize any issues.

RICOH GR IVのレビュー一覧

カメラのおさらい

2025年9月に登場したRICOH GRシリーズの最新モデル。
前モデル「GR III」から、カメラのコアとなるレンズ・センサー・処理エンジンをはじめ、手振れ補正やコントロールレイアウト、内部システム、AFなどなど、全体的に改良が加えられています。撮影体験を改善する新しい撮影モードも追加。

販売価格は大幅に上昇してしまいましたが、現在の世界情勢や物価上昇などを考慮すると驚く程ではない、と言ってところでしょうか。

残念ながら、GR III と同じく供給不足の状態が続いています。各販売店舗で初回ロットは瞬間的に完売。

主な仕様

GR IV
レンズ 5群7枚
18.3mm F2.8-16
マクロ 0.06m~0.15m
イメージセンサー 2,574万画素
センサー除塵 超音波振動 DR II
帯電防止コーティング
手振れ補正 5軸6段分
画像処理エンジン GR ENGINE 7
RAW RAW (DNG) 14bit
ISO 100~204800
ストレージ 内蔵メモリ(約53GB)
microSD/microSDHC/microSDXC
AF ハイブリッドAF
シャッター 1/4000秒~30秒
モニター サイズ:3.0インチ
解像度:約103.7万ドット
アウトドアモニター「オート」搭載
動画フレームレート フルHD(1920×1080、60p/30p/24p)
動画出力 MPEG4 AVC/H.264 (MOV)
USB USB-C
Wi-Fi 2.4/5.1GHz
その他ポート類 ホットシュー
バッテリー タイプ:DB-120
撮影可能枚数:約250枚
サイズ 約109.4×61.1×32.7mm
重量 本体のみ:約228g
バッテリー含:約262g
その他機能 自動水平補正
ローパスセレクター
フルプレススナップ
フォーカスリミッター
ウォーム優先WB
ホワイト優先WB
撮影メモリー設定
スナップ優先モード
新イメージコントロール シネマ調 イエロー
シネマ調 グリーン
カスタム3
粒状感の詳細設定

価格をチェック

売り出し価格は175,320円。前モデルよりも高価ですが、競合製品の高価格化や世界情勢などを考慮すると、まだ良心的な価格設定のように見えます。

GR IV
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対応アクセサリ

フラッシュ GF-2
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DB-120 バッテリー
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BJ-12 バッテリーチャージャー
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GA-3 レンズアダプター
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GN-3 リングキャップ
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外観・操作性

箱など

グレーを基調としたシンプルなデザイン。GRらしいと言えばGRらしい。

他のメーカーと同じく、箱の中はプラスチック素材を極力排除した梱包となっています。

付属品

説明書などの書類を除くと、カメラ本体の付属品は以下の通り。

  • 充電式バッテリー DB-120
  • USBケーブル I-USB198
  • ハンドストラップO-ST198

(USB-C対応機器が溢れかえる現代では)問題ないと思いますが、充電用ACアダプターは付属していません。

外観

デザイン・質感

全体的にマグネシウム製の頑丈な作り。グリップ部にはゴム製カバーが張り付けられ、その他の部位にはマットブラックの塗装が施されています。塗装のみの部分は、グリップと比べると滑りやすいので気を付けたいところ。

コントロールレイアウトの変化を除けば、GRらしいデザイン。あまり詳しくない人に見せると「どれも同じじゃないですか」と言われるかもしれません。

特に前モデル「GR III」とよく似ています。ADJレバーのダイヤル化や背面ホイールダイヤルの廃止など変化があるものの、ほぼGR IIIと言っても過言ではないはず。

ストラップ金具

カメラ右側、グリップを上下から挟むような配置でストラップを取り付け可能。開口部が小さく、取り付けるストラップの種類は要確認。

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底面

底部にはシリアルナンバーが記載されたシールが張り付けられています。三脚ネジ穴は光軸上から外れていますが、カメラの携帯性と機能性を考慮すると許容範囲内。とはいえ、バッテリー兼SDカードスロットがすぐ隣に配置され、干渉しやすいのはマイナスポイント。

製造国

GR III はベトナムのハノイ工場でしたが、GR IVの製造国は中国と記載。

ハンズオン

GR IV GR III
バッテリー DB-120 DB-110
撮影可能枚数 約250枚 200枚
ボディサイズ 幅 109.4 109.4
ボディサイズ 高 61.1 61.9
ボディサイズ 奥 32.7 33.2
質量(メディア・バッテリー含) 262g 257g
質量(ボディのみ) 228g 227g

前モデルと比べて、手振れ補正やバッテリー性能を強化しつつ、サイズと重量を維持しています。APS-Cセンサー搭載のデジタルカメラとしては非常に小さく、携帯性が抜群。

グリップ

ボディを薄型化しつつ、前モデル「GR III」と比べるとグリップの厚みが少し増しています。グリップの滑りにくいゴムカバーもあって、片手でじっかりと握ることが可能。

とはいえ、他の部分が滑りやすく、グリップも完璧ではありません。ストラップなどで落下防止策を講じておきたいところ。

グリップ以外は基本的に従来通りのGRらしい持ち心地です。片手でのボタン・ダイヤル操作には不向きですが、シャッターボタンを押すだけなら素早く自然な操作が可能。前後ダイヤルの片手操作も出来ない事もない。

コントロール

前面

キヤノンライクな垂直配置のコマンドダイヤルを搭載。富士フイルムのような押しボタンには非対応。これは誤操作が多いので、採用しないほうが良いと考えています。

ダイヤルの開口部がGR IIIよりも少し大きく、指のかかりが良好。

上面

GR IIIとほぼ同じ。形状に若干に違いがあるものの、実使用で大差ありません。

モードダイヤルに「Sn」が追加。これは前後ダイヤル操作で「撮影距離」「被写界深度」を調整して撮影するモードです。後述する信頼性の低いAFに頼らず、ゾーンフォーカスで簡単に撮影できるのが面白い。

「スナップフォーカスモード+絞り優先AE」と動作が似ていますが、撮影はより簡易的なものとなっています。

背面

GR IIIからの主な変更点は3つ。

  • ADJレバーがダイヤルになった
  • +/-露出補正ボタンが復活
  • 方向ボタン周辺のホイールダイヤルが無くなった

どれも良く使うコントロールが変更されています。これまでのGRユーザーは操作を学びなおす必要があるかもしれません。個人的には露出補正ボタンの復活が大きい。露出を素早く調整したり、再生メニューの拡大縮小、ISOの操作、ADJメニューでもカーソルの上下移動に利用可能。

操作し辛かった背面ホイールダイヤルは搭載していません。

モニター

スペック的には従来通りのモニターを搭載。10万円台後半のカメラとしては古臭いスペックですが、必要十分。視野角は良好。

モニター輝度は(ADJ登録可能な)アウトドアモニター機能で素早く調整可能。本機ではアウトドアモニターに「オート」が追加。撮影シーンに応じてモニター輝度を自動的に調整するので便利。

インターフェース

引き続き右側面のUSB-Cポートのみ。

GR IVはUSB Power Deliveryによる急速充電に対応。外部電源(PD対応ACアダプターやバッテリー)を用意することで、バッテリーを素早く充電することが出来ます。

また、バッテリー容量の増加もあり、撮影継続能力が向上。GR IIIに引き続き、バッテリー無しでの給電動作も可能です。

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バッテリー・ストレージ

バッテリースロット横にmicroSDカードスロットを搭載。大幅に増量した内蔵メモリ(2GB → 53GB)をメインで使用しつつ、オーバーフローや画像のバックアップでmicroSDを使うのが良さそう。

内蔵メモリ・microSDカードはいずれもパソコンとカメラをケーブル接続した際に認識します。

バッテリーはGR IIIで使用していたモデルからグレードアップ。仕様上は、GR IIIで200枚だった撮影枚数が250枚まで向上しています。GR IIIのバッテリーとは互換性がないため、予備バッテリーはDB-120に買いなおす必要があります。

GA-3フィルターアダプター

GR IV用のフィルターアダプター。全体的にプラスチッキーであり、安っぽい印象。カメラ本体が金属の質感強めなので、樹脂製アダプターとのギャップが大きい。

カメラ装着時のがたつきも目立ち、しっかり固定されていない感が強い。
これに約5千円の値付けは高すぎでは?

ちなみに、GR IIIシリーズに対応する「GA-2」とは型番が異なるので気を付けたいところ。どちらも49mmフィルターやコンバージョンレンズを装着可能ですが、カメラ側のマウント形状が異なるのかもしれません。

本体に取り付けられているデコレーションリングを外してからアダプターを装着します。

49mmの各種フィルターを装着可能。沈胴構造で伸び縮みするレンズを保護すると同時に小ゴミの付着や混入を予防することが可能。(防塵防滴仕様ではないので完璧とは言えませんが)

GW-4 ワイドコンバージョンレンズ

GA-3アダプター経由でワイドコンバージョンレンズを装着可能。プラスチッキーなアダプターと異なり、外装は金属製のしっかりとした作り。

前方は72mmフィルターやキャップに対応。はめ込み式のゴム製フードが付属していますが、ずれやすい上にゴミが付きやすい。私は使わずに箱へ戻しました。

フラッシュ

GR IVと共に登場したコンパクトな自動調光フラッシュ。バッテリーを内蔵しているので、カメラ側のバッテリーを消耗することなくフラッシュを利用することができます。ISO 100 GN3 と光量は非常に少ないものの、フル充電で270回の利用が可能。

注意点として、調光が可能なのは今のところGR IVのみ。
他の機種で使うとフル発光しか利用できない模様。

非力なフラッシュですが、予想の斜め上をいく小ささでした。ポケットやカバンの隙間に入れることができ、GR IVに装着したままでも邪魔になりにくい。

フラッシュは背面のボタンを長押しすることで起動します。起動中にボタンを押すと手動でフル発光が可能。

スタンバイ状態のときにボタンを長押しすると電源オフ。ただし、カメラ側をシャットダウンしたタイミングでフラッシュの電源も切れる仕組みとなっています。

起動時間の確認

GR IIIよりも起動時間が早いと言われていますが、パッと見ただけではわかりません。

ローリングシャッターの影響

静止画で電子シャッターが使用できないので確認不可。

ダイナミックレンジ

現在テスト中。

高ISO性能

現在テスト中。

AF

現在テスト中。

メニュー一覧

前モデルで一新したメニューシステムを継承。階層の構造は基本的にニコンZとよく似ています。静止画やカスタマイズの設定項目が多く、高頻度で使う機能を素早く呼び出すことが難しい。マイメニューで対応してほしかったところ。

操作は方向ボタンやダイヤルを利用できるほか、応答性の高い画面タッチを利用できます。タッチ操作は「戻る」「決定」が少し難しいことを除けば快適。GR IIIと比べるとタッチ操作に僅かな遅延があるような気もしますが許容範囲内。
(応答性ではなく、滑らかさが足りない。モニタのリフレッシュレートが低いかも?)

静止画

動画

再生

カスタマイズ

セットアップ

ADJ

ADJメニューはリアコマンドダイヤルを押し込むことで呼び出すことが可能。ダイヤルや方向ボタン、露出補正ボタンで操作することができます。タッチ操作での利用も可能。

まとめ

良かったところ

ポイント

  • 金属製のしっかりとした作り
  • 操作系の改善
    ・露出補正ボタンの復活
    ・ADJのダイヤル化
    ・背面ホイール不採用
  • 超音波振動 + 帯電防止コートによるセンサー小ゴミ対策
  • 強化された手振れ補正
  • 内蔵メモリ52GB
  • 急速充電対応
  • レンズ・処理エンジン・センサーを一新
    (画質に関連する部分が全て新しくなっている)
  • バッテリーの大容量化
  • イメージコントロールの強化
    ・新カラーモード
    ・カスタム枠の増加

悪かったところ

ポイント

  • 高くなった
  • 数世代前のAF
    ・被写体検出非対応
    ・C-AF/追従AFの応答性
  • フィルターアダプターが安っぽい
  • モニタが低解像

総評

GR IIIユーザーの声を聞き、長い年月をかけて磨き上げたと感じる部分が所々にあります。レンズの性能やグリップの強化、センサーゴミの対策、操作系の改良、イメージコントロールの追加機能など。

前モデルとの価格差に見合う価値があるか?
ほぼ全てを改善した最新モデルであり、検討する価値は十分にあります。

伸びしろがあるのは、残すところAF性能くらいでしょうか。引き続きC-AFや追従AFは良くないですが、スナップカメラらしく(Snモードやフルプレススナップなど)使えば困ることは少ないかもしれません。AF速度は良くなっていると感じました。

参考情報

購入早見表

GR IV

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作例

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