価格以上の価値を持つ｜VILTROX AF 85mm F2.0 EVO

OpticalLimitsが「VILTROX AF 85mm F2.0 EVO」ニコンZマウントのレビューを公開。優れたコストパフォーマンスを発揮し、匹敵する競合製品が存在しないようです。

OpticalLimits：Viltrox AF 85mm F2 EVO Z Review

外観：EVOシリーズはAirとProの中間に位置するレンズ。競争力が高い価格設定。外観・機械的特徴はPROレンズと大きく変わらないが、開放値はF1.4ではなく適度なF2。

構造：ビルドクオリティは高く、金属外装・滑らかなフォーカスリング・クリック解除可能な絞りリングを備える。防塵防滴はマウントガスケットのみ。円筒型レンズフードが付属。

携帯性：中程度の明るさの単焦点としては小型軽量。一般に1段明るくなるとサイズと重量は約2倍になるため、85mm F2 EVOは85mm F1.4より明確に小さい。

操作性：やや音のあるカスタムFnボタンを搭載し、AFMFスイッチも備える。

AF：STMモーターを採用し、最新ではないが速度と静音性は良好。ただしスポーツ撮影向きではない。

MF：記載なし。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：F2から中央の解像は傑出している。周辺部も良好で、絞るほど改善しF4でピークに達する。F4を超えると回折が影響する。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：非球面レンズ不使用のため玉ボケは非常にクリーンで、縁にわずかな輪郭線が見える程度。周辺では「猫の目」状に変形するが、F2.8〜F4で円形に戻る。背景のボケは滑らかで、前景はわずかに影が出る。

軸上色収差：F2では奥側に軽い緑かぶりが見られるが手前側は少ない。F2.8で軽減し、F4でほぼ消失する。

倍率色収差：補正なしでも全絞りで低い。

球面収差：絞るとフォーカス位置がわずかに後方に移動するが、実用上問題なし。

歪曲収差：約0.7%の糸巻き型で非常に小さい。ただしZマウント版には補正プロファイルがなく、後日RAW用プロファイルを提供予定。

周辺減光：F2では約2EVの光量低下。F2.8で大幅に改善し、中絞りでほぼ解消。Zマウントでは補正機能があり、F2で約1EV軽減される。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：記載なし。

光条：記載なし。

作例集：

総評：Eマウント版と同様に優れた性能。価格を大きく超える価値があるレンズ。

競合について：Nikkor Z 85mm F1.8 Sはわずかに優れる可能性があるが、重くて価格は3倍。Meike 85mm F1.8 Proは総合的に見て劣る。7Artisans、AstrHori、Yongnuoの85mm F1.8 AFもあるが、本レンズに匹敵するかは疑問。

備考：

VILTROXの新シリーズ「EVO」第一弾。
Airシリーズほど小型軽量・低価格ではなく、Pro・Labシリーズほど大口径・高性能・高価格ではない「ちょうどいい」位置づけのミドルレンジモデル。

開放F値は「F2」と控え目ですが、85mmレンズとしてはコンパクトで軽いほう。さらに絞りリングやAFMFスイッチなどコントロールが充実しています。耐候性は限定的ながらマウント部にシーリングを備えており、シグマ I Seriesに近いコンセプト。

OpticalLimitsのレビューによると、小型ながら完成度の高いレンズと評価。Proシリーズ並みに充実したコントロールと良好な解像性能・ボケなどについて肯定的。他のレビューで指摘していた軸上色収差や歪曲収差については問題無し。周辺減光について言及しているものの、致命的な問題ではないようです。

歪曲収差の自動補正は無いものの、無視できる程度の歪みとなっているようです。周辺減光はカメラ側の設定で補正可能となる模様。

VILTROX AF 85mm F2.0 EVO 最新情報まとめ

VILTROX AF 85mm F2.0 EVO
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レンズの仕様

発売日	2025.10.21
初値	260.99ドル
レンズマウント	E
対応センサー	フルサイズ
焦点距離	85mm
レンズ構成	8群10枚
開放絞り	FUJIFILM info
最小絞り	F16
絞り羽根	9枚
最短撮影距離	0.74m
最大撮影倍率	0.13倍
フィルター径	58mm
手振れ補正	-
テレコン	-
コーティング	フッ素コーティング
サイズ	φ69×76mm
重量	340g
防塵防滴	レンズマウント部
AF	STM
絞りリング	搭載クリック切替対応
その他のコントロール	AFMF Fnボタン
付属品	レンズフード