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レンズデータ
レンズ仕様
型式 | ニコンFマウントCPU内蔵Eタイプ、AF-Sレンズ |
---|---|
焦点距離 | 500mm |
最大口径比 | 1:4 |
レンズ構成 | 12群16枚(EDレンズ3枚、蛍石レンズ2枚、ナノクリスタルコートあり)、他保護ガラス1枚(フッ素コートあり) |
画角 | 5°00’(FXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ) 3°10’(DXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ) |
撮影距離情報 | カメラへの撮影距離情報を出力可能 |
ピント合わせ | IF(ニコン内焦)方式、超音波モーターによるオートフォーカス、マニュアルフォーカス可能 |
手ブレ補正 | ボイスコイルモーター(VCM)によるレンズシフト方式 手ブレ補正効果:4.0段※(CIPA規格準拠) VRモード:NORMAL/SPORT 三脚使用時ブレ補正:有り |
撮影距離目盛 | ∞?3.6m |
最短撮影距離 | 3.6m |
最大撮影倍率 | 0.15倍 |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) |
絞り方式 | 電磁絞りによる自動絞り |
最大絞り | f/4 |
最小絞り | f/22 |
測光方式 | 開放測光 |
フォーカス制限切り換えスイッチ | FULL(∞?3.6m)と∞?8mの2段切り換え |
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) | 40.5mm |
マウントアダプターFT1適否 | AF駆動可 |
寸法 | 約140mm(最大径)×387mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約3090g |
ニコンFマウントの中でもハイグレードな超望遠レンズ群の一つ。
蛍石を2枚採用し旧モデルより20%の軽量化、保護レンズを省略するような捨て身の軽量化と違って無駄な贅肉を削ぎ落とすことに成功している。お陰様でフルサイズの開放F4を500mmをカバーするレンズでは最軽量。大幅な軽量化によるハンドリングの良さは被写体を捕捉する上で大きな恩恵となるのでシャッターチャンスに強い。
ボディとレンズ間でのメカ駆動による絞り機構「Gタイプ」を撤廃し、レンズ内で完結する電磁絞り「Eタイプ」を採用。安定した絞り精度を実現しているので、テレコンバージョンレンズを使用した場合にGタイプとの違いがハッキリしている。
手ぶれ補正機構「VR」には新たに「SPORT」モードを採用。新たに激しい動きの被写体を追従する際の適度なフィアンダー像の安定と流し撮りを可能にしている。加えて、AFはさらに磨きがかかっており、最新ボディ「D5」「D500」が持つ驚異的なAF性能との相乗効果は高い。キレッキレな描写性能をガチピンで追求するには持って来いのコンビだ。
一見高額だが、同様のレンズ群と比較するとまだまだお安い方。諸性能とF値に妥協するとニコンからバーゲンプライスな「200-500mmF5.6」という使いやすいレンズが発売されている。お値段はこのレンズを考えるとポンと出せる金額で、人気のレンズなのでリセールバリューも高い。重量も2/3程度なので、200-500mmF5.6で超望遠ズームの世界を垣間見て500mF4が必要ならば買い換えるという手もある。
最近のカメラボディ性能は進化しているので、動体ブレを抑えるシャッタースピードをISO感度でかせぐのか、F値でかせぐのかは要検討。
海外の評価
Photographylife
- このレンズは馬鹿げているほどにシャープだ。このレンズで撮影したコンドル自身が「シャープである」と言っているようだ。
- このレンズはその前身から2ポンドの軽量化が施されているが、これは本当に差があるものか?これは子供の進学用貯金を崩してでも買う価値のあるものだろうか?答えは言うまでもない。キヤノンEF500mmを持つ友人に「買って後悔したことはないか?」と問うと「一瞬たりとも無い」と返された。そして、このレンズを手に取った私自身もそう言うことが出来る。
- このレンズは比較的軽量だが、プラスチッキーでは無く質感は一級品だ。全てのスイッチが正確であり、三脚座はとても滑らかに動作する。フォーカスリングの操作感はミロのヴィーナスが肩から掛けているシルクのスカーフのように滑らかなものだ。
- このレンズはMTF曲線ではなく、MTF直線だ。対照的に500G(前身)のMTF直線は完璧では無く、コーナーに近いほどややチャートが沈み込んでいる。しかし、実写でその差を確認することは難しい。もしもニコンが将来6400万画素クラスのカメラを登場させたとしたら、差が出てくる可能性がある。
- ベンチテストの結果は500Gよりも優れているが、それだけで500Eを買うのは馬鹿げている。どちらも非常にシャープであり、500Gは恥ずべき性能のレンズでは無い。
- 実際に違いが出てくるのは操作性だ。400mm F2.8や600mm F4と比較して軽く、さらに500Gよりも2ポンドも軽量化が施されている。決して軽いレンズでは無いが、フィールドを走り回って撮影したいと思うのであれば、軽量化されて持ち運びが便利な500Eは検討してみる価値があるだろう。
- このレンズには蛍石が2つ採用されている。他の光学ガラスよりもはるかに軽いものだ。これが500Eの軽量化のキーポイントであり、蛍石を大きな前玉に採用することで500Gのようなフロントヘビーを解消している。
- フロントが重くないので、適切な撮影姿勢を取ればとても安定した手持ち撮影が可能だ。500Gでは3:21が限界だったところ、500Eでは4:39まで耐えることが出来た。1分18秒と言う数字は大きな数字では無いと感じるかもしれないが、スポーツや野生動物の撮影でこの時間差は非常に大きな意味を持っている。
- メモリリコールボタンは滅多に使わない。手持ち撮影の場合には左手のポジションから遠い位置にあるためだ。
- スイッチはフロントヘビーな500Gよりも操作し易い。
- ピープ音は野生動物を怯えさせないためにオフにしているが、騒がしいスタジアムでオンにしているスポーツ写真家を見たことがある。
- 手ぶれ補正の性能は500GとEでは似ているが、長時間使用する場合には500Eが勝るだろう。手ぶれ補正の作動音は500Gよりも500Eの方がとても静かだ。
- オートフォーカスはGもEも似たような性能でどちらも高速だ。メモリリコールを使用する場合には明らかに500Eが速い。
- このレンズは理想的なBIF(Bird in flight)レンズになることを期待していたが、残念ながら、課題は他のレンズと同様だ。レンズよりも撮影技術を問われるだろう。500Eはオートフォーカスが改善されているとニコンは主張するが、私の見解としてはとても軽微な改善だ。これが500Gと比べる唯一のポイントならば、500Gからアップグレードしないだろう。
- フォーカスリングを1/4ほど回転させると500Gは38フィート、500Eは23フィートとなる。500Gはピントの微調整が得意であり、500Eは素早いフォーカシングが得意だ。しかしこれは静止画で目立つ差では無く、動画撮影において違いに気が付く程度だろう。
- 電子絞り化による影響で、500Gで10コマ連写するところを500Eでは11コマ連写できた。コマ数でみると僅か1カットの追加だが、これは「補足力が10%向上している」と置き換えることが出来る。
- 両方を同じ露出設定で撮影したところ、やや暗く写る。
- 玉ボケは丸くて均一だ。
- このレンズはシャープすぎるので、ローパスフィルターを搭載していないカメラではモアレを引き起こす可能性がある。
- 付属するストラップは何故か短くなっている。
- CT-505ケースは前身のCT-504と比べてはるかに巨大だ。これは国内の機内持ち込みサイズを超えており、殆どの国際線の持ち込みサイズをはるかに超えるものだ。
- 大きな三脚座にはアルカスイス互換のプレートはついていない。
- このレンズにおける最大の問題は価格だ。このレンズを買わずに結婚することも出来る。
- TC-14E IIIはIIと比べて周辺減光が大きい。しかし、有能なコンビネーションであり、テレコンによる解像度の低下を確認するのは難しい。
- 最大撮影倍率は500Gと同じはずだが、500Eの方が僅かに大きく写すことが出来た。
このレンズに使われている光学技術は本当に驚異的だ。その前身よりもはるかに手持ち撮影が容易であるにも関わらず、シャープネスは抜群だ。電磁絞りによる連写性能の恩恵もある。
500Gよりもシャープだが、それはベンチマークテストにしか表れない。違いは極僅かであり、将来に超高画素機が登場するまでは大丈夫だろう。
「これは500mmにおける最高の単焦点レンズか?」と言う問いには「Yes」と回答することが出来る。
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