型落ちキヤノン機はアリかナシか
当サイトのアクセスを見ると、結構EOS 70Dや8000Dでのアクセスが多い。
キヤノンAPS-Cは価格も手頃で高画質な一眼レフ、その上「Kiss」が外れているとなると確かにその2モデルで検索されるのは妥当なところ。
実際、私もEOS M3を所有しているがキヤノン一眼レフ機で欲しいなと目星をつけているのはEOS 70D。しかし2年の歳月を経ても色褪せない金額にどうしたものかと迷っている方も多いだろう。そこで脚光を浴びるのは中古価格が小慣れてきたEOS 60D。現在の相場はKiss X7iと同等程度。
今回のタイトルを見てこのページにお越し下さる方は
- EOS 50D以前のモデルからのステップアップ
- Kiss系列のモデルからのステップアップ
- これからCanon一眼を始めたいのだけどKissは嫌、でも70Dは高い
と言った3パターンだと思う。
そこで今回は「今、EOS 60Dを買って後悔しないか?」をポイントとして話を進めて行きたい。
EOS70DとEOS60Dを比較
EOS 70Dと違いをピックアップした。おまけでEOS 50Dも掲載。
EOS 60D | EOS 70D | EOS 50D | |
有効画素 | 1800万画素 | 2020万画素 | 1510万画素 |
画像処理 | DIGIC 4 | DIGIC 5+ | DIGIC 4 |
UHS-I | ー | ○ | CFカード |
動画用 内蔵マイク |
モノラル | ステレオ | 動画不可 |
ライブビュー | コントラストAF 104万ドット |
デュアルピクセル CMOS AF 104万ドット |
コントラストAF 92万ドット |
タッチパネル | ー | ○ | ー |
連写 | 5.3コマ/秒 | 7コマ/秒 | 6.3コマ/秒 |
連続撮影 RAW+JPEG |
約7枚 | 約8枚 | 10枚 |
ISO | 100-6400 H 12800 |
100-6400 H 25600 |
100-3200 H 6400 12800 |
多重露光 | ー | ○ | ー |
測距点 | 9点 | 19点 | 9点 |
ファインダー | 視野率96% スクリーン交換可 |
視野率98% スクリーン固定 |
視野率95% スクリーン交換可 |
WiFi | ー | ○ | ー |
サイズ | 144.5*105.8*78.6 | 139.0*104.3*78.5 | 145.5*107.8*73.5 |
重量 | 755g | 755g | 730g(本体のみ) |
有効画素
50Dと比べると300万画素多く、70Dと比べると200万画素少ない。APS-Cサイズで1800万画素なら多くもなく少なくもなくバランスは取れている。高画素機に比べると1枚あたりのファイルサイズを小さく抑えることが出来、古い機種の割りには連写が利くのは利点だろう。
画像処理
1世代分の差は大きく存在する。特にDIGIC 4とDIGIC 5の差は「4倍の情報量と6倍の処理スピード」と言われている。その性能を活かしてノイズリダクションなので効果が高まっているので、処理エンジンは最新に越したことはない。
UHS-I非対応
前述した通り、画素数が小さいので非対応だからと言って顕著な差が存在する訳ではない。
ライブビュー時はコントラストAF・タッチパネル
70Dとの大きな差がココ。デュアルピクセルCMOS AFとタッチパネルによる快適なライブビューに比べると一回り二回りは古臭く感じてしまう。特にライブビューを多用するのであれば、後述するKiss X7iやX7を検討してみよう。
測距点が少ない
全測距点を使ったオートの場合は差が出るが、中央1点を使ったAFの場合にはそこまで大きな差はないだろう。
ファインダー:視野率狭、フォーカシングスクリーン交換可能
視野率が2%ほど狭いが、フォーカシングスクリーンが交換可能。万が一フォーカシングスクリーンを傷つけてしまったとしても手前で調達して交換は可能。EOS 70Dの場合はそのまま修理を外注する事になる。
WiFi非対応
使わない人にとっては無縁の長物。
サイズ・ボディ
EOS 50Dまではマグネシウム合金だったボディが60D以降樹脂製。質感は落ちるが、その分軽くなったので携帯性は向上した。また樹脂製にする事によって若干だがスリムになっている。
Kiss X7iとEOS 60D
EOS 60D | KissX7i | |
画像処理 | DIGIC 4 | DIGIC 5 |
UHS-I | ー | ○ |
動画録音 | モノラル | ステレオ |
ライブビュー | コントラストAF | ハイブリッド CMOS AF |
タッチパネル | ー | ○ |
シャッター スピード |
1/8000-60秒 | 1/4000-60秒 |
連写 | 5.3コマ/秒 | 5コマ/秒 |
連続撮影 RAW+JPEG |
7枚 | 3枚 |
ファインダー | 視野率96% 倍率0.95 スクリーン交換可 |
視野率95% 倍率0.85 スクリーン固定 |
防塵防滴 | ○ | ー |
サイズ | 144.5*105.8*78.6 | 133.1*99.8*78.8 |
重量 | 755g | 580g |
画像処理
やはり70Dと同様にDIGIC 4と5の差が存在する。晴天下で撮影するならまだしも、高感度での撮影の場合にはノイズリダクションの差が出てきそうだ。
ライブビュー・タッチパネル
70D同様にタッチパネルが可能なKiss X7iと比べると60Dは見劣りしてしまう。
追記:ハイブリッドCMOS AFについて
KissX7iは「ハイブリッドCMOS AF」だが、その後に出たバリアングル無しの軽量機「KissX7」には「ハイブリッドCMOSAF II」が搭載されている。ライブビューでのAF速度を気にする方は要注意だ。
シャッタースピード
この項目はキヤノンエントリー機ではまず強化しないであろう項目。よって型落ち機の60Dでもシャッタースピードはミドルクラス以上としてのシャッタースピードを保持している。但し、画像処理エンジンの為か連写はそこまで変わらない。
大口径レンズを使う際にはこのシャッタースピードがモノを言う場面が多い。EF50mmF1.8などをお持ちであればシャッタースピードを稼ぐことが出来る60Dの方が良いだろう。
連続撮影可能枚数
Kiss X7iは瞬間連写は劣らないものの、継続枚数が半分以下。処理エンジンは新しくなっているので、書き込み速度に制限が掛っているのだろうか?その点EOS 60Dはまだまだ頑張ることが出来る。
追記:測距点について
X7iは全点クロス測距点なのでEOS 60Dと同じ。しかし、X7(愛が無い方)は中央1点のみクロスの9点だったりするので購入の際は気をつけよう。
ファインダー
こちらもシャッタースピードと同様、エントリー機とはそもそも住み分けされているカテゴリ。ペンタプリズムで視野率も若干良く、ファインダー倍率も大きくて明るい。
防塵防滴
上記と同様にミドル機としての機能性。但し、ボディの防塵防滴性能を活かすためにはレンズの防塵や防滴レンズが必要。それを考えるとさらに出費は嵩むので、基本防塵防滴は欲しいレンズを見つけてから調べてみよう。
サイズ・ボディ
上記の防塵防滴構造やファインダーの構造に差があったりするので当然大きさや重量は一回り60Dの方が大きい。その分、大きなレンズを付けるとバランスは取れていたりする訳だけどね。
まとめ
EOS 50D以前のユーザーなら要検討
EOS 50Dから60Dに掛けてボディのデザインが大幅に変更されており、さらにバリアングル液晶が搭載され始めた。その他の部分については画素数の向上こそあれ測距点の数などは40Dとも変わらない。ファインダーで扱う分にはそこまでびっくりする変化が無いので、防塵防滴が必要でバリアングル液晶を使うか使わないかで決めると良いだろう。バリアングルが必要無ければ後述するEOS 7Dでも良い。
防塵防滴や連写が必要無いなと感じたらKiss X7もしくはX7iも良い。処理エンジンが向上している分高感度での画像が安定している。加えてタッチパネル搭載モデル(さらにハイブリッドCMOSAF搭載機)なので従来機に比べると快適なライブビューを楽しむことが出来る。
KissX7シリーズを持っているのなら60Dを買う必要は無し
ステップアップを検討するとしたら、EOS 70Dや8000D、変化球でEOS M3など。
操作系の向上や防塵防滴機である事を考えても60Dと言う選択肢はなさそうだ。
連写を求めて買うとすれば、中古品のEOS 7Dが60Dの中古相場からちょっと積んだ価格で購入出来てしまう。
KissX6以前のシリーズユーザーなら
この場合は50D以前のユーザーと同じ。防塵防滴+バリアングルの安いEFマウント機が必要かどうか。X5やX6ユーザーであれば既にバリアングル機であると思うので、購入対象は自ずとEOS 7Dに向かうと思う。
購入早見表
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