- 2017.4.20:α9のブラックアウトフリーで超速連写の説明動画を掲載・外観比較を追加
- 2017.4.20:α9の海外発表を受けてソニー公式(UK)のスペックリストを元にD5とEOS-1D X Mark IIと見比べ「どれだけα9が凄いのか?」を検討していきたいと思います。まずはざっくりスペックリストを作成しました。時間を改めて内容を追記していきたいと思います。
外観比較
正面
背面
側面
上面
スペック比較
詳細比較
α9 ILCE-9 | Nikon D5 | EOS-1DX Mark II | |
有効画素 | 2420万画素 裏面照射・積層 |
2082万画素 | 2020万画素 デュアルピクセルCMOS |
処理エンジン | BIONZ X | EXPEED 5 | デュアルDIGIC6+ |
ISO感度 | 100-51200 拡張 50、204800 |
?100-102400 拡張50、3280000 |
100-51200 拡張50、409600 |
AF | 693点 像面位相差 25点 コントラスト 299点 APS-C 像面 |
153点 クロスタイプ 99点 F8対応 15点 |
61点 (エリア拡大) クロスタイプ41点 全点F8対応 *条件アリ |
AF点検出輝度 | EV-3-20 | -4?20EV 全域?3EV |
?-3~18EV 中央1点-3対応 F2.8以上のレンズのみ |
ライブビューAF | ファストハイブリッドAF | コントラストAF | デュアルピクセルCMOS AF |
最高連写 | 最高約20コマ/秒(電子) 最高約5コマ/秒(メカ) |
秒間12コマ(CH) 秒間14コマ(Mup) |
秒間14コマ(CH) 秒間16コマ(LV) *条件次第の最大値 |
連写枚数 | RAW 241枚 | ?RAW200枚 | RAW170枚 |
測光 | 1200分割ライブビュー分析測光 | 180KピクセルRGBセンサー | 36万ドット測光+IR測光センサ |
ファインダー | 倍率 0.78倍 視野率100% 電子式 OLED 368万ドット |
倍率 0.72倍 視野率100% |
倍率 0.76倍 視野率 100% |
モニタ | チルト方式 3.0型 144万ドット タッチパネル |
固定式 3.2型 236万ドット タッチパネル |
固定式 3.2型 162万ドット タッチパネル |
シャッター | 1/8000-30秒(メカ) 1/32000-30秒(電子) 1/250秒(同調) |
1/8000秒 1/250秒(同調) |
1/8000秒 1/250秒(同調) |
動画 | 4K 30p FHD 120p HD 30p |
4K 30P | 4K 60p (切り出し可能) FHD 120p |
GPS | オプション対応 | 対応 | |
WiFi | 対応 | オプション対応 | オプション対応 |
NFC | 対応 | 非対応 | 非対応 |
Bluetooth | 対応 | 非対応 | 非対応 |
メディア | SD+SD or MS (UHS-II/UHS-I) |
XQD・CFタイプ | CFast+CF |
連続撮影 | 650枚 | 3780枚 | 1020枚 |
サイズ | 126.9×95.6×63.0mm | 160×158.5×92mm | 158×167.7×82.6mm |
重量 | 673g | 1235g(XQD) 1240g(CF) |
1530g |
備考 | ブラックアウトフリー 5軸5段手ぶれ補正搭載 |
ボタンイルミネーション フリッカー低減 AF自動微調整 |
ボディ内DLO対応 フリッカーレス撮影 |
新登場のα9は一眼レフを軽く抜き去る高速連写モデルである事が分かりますね。オートフォーカスエリアはミラーレス一眼カメラの中では最も多い693点と驚異的な数字とカバーエリアを持ち合わせています。中央に測距点が集中する一眼レフよりも構図の自由度が高い点は特筆するべきところでしょう。
その反面、撮像・AE・AFを一挙に撮像センサー(及び処理エンジン)が引き受けているα9に対して、それぞれの役割が分担されているD5やEOS-1D X Mark IIの悪環境への耐性と安定感は否定できませんね。
フルサイズ初の積層 裏面照射型CMOSと最適化された処理エンジン
α9はフルサイズ一眼カメラとしては初となるDRAMを積層したセンサー。
(1)撮像面(2)積層メモリ(3)高速信号処理回路(4)画像処理エンジン
高速信号処理回路を画素領域と別の層に配置できる「積層構造」を採用し、処理回路部分が大幅に拡張され信号処理のスピードが飛躍的に向上。さらにセンサーからの大量の出力信号をDRAM チップ(メモリー)に一時保管することで、α7 IIと比べて20倍も高速な読み出し速度を実現しています。
AFエリア比較
来るところまで来てしまったAF性能のように感じる693点測距。α7R IIでも驚かされたAF性能ですが、さらにα9は次の世代に突入したようですね。
α9は従来のα7R IIと比べて暗所におけるAF性能が向上しており、測距輝度を-3EVまで(α7R IIは-2EV)対応。しかし、AF専用のセンサーを持っているD5やEOS-1D X Mark IIはさらに暗所に強い-4EV対応となっています。この辺はミラーレス一眼カメラよりも上手と言った所でしょうか。
F11対応
α7R IIは開放F8測距まで対応していたそうですが、α9はさらに1段向上したF11測距に対応しているとのこと(デジカメWatch)。
つまりFE100-400mm F4.5-5.6 GM OSSに2倍テレコンを装着してもAFに対応しているらしい。つまり200-800mmまでをカバーする驚異的な超望遠ズームレンズとして使えるようになる。望遠ズームにラインナップの少ないαEマウントにおいて、この測距性能はかなり歓迎されるものでしょう。
F8測距まで対応しているD5やEOS-1D X Mark IIに対するアドバンテージとなりそうです。
α9のブラックアウトフリーな超連写性能
フルサイズ一眼カメラとしては大手一眼レフのハイエンドモデル「Nikon D5」や「Canon EOS-1D X Mark II」をも上回る20コマ秒(追従AF/AE)を達成。
さらに、ミラーレス一眼最速だったオリンパスOM-D E-M1 Mark IIの18コマ秒を上回る性能でもあります。これをこの小型ボディに詰め込んでいるのは驚異的なパフォーマンスと言えるでしょう。
(A)がα9の連写で、(B)がメカシャッターを使用した場合の連写イメージ。メカシャッターは物理的にセンサーへの光を遮ってしまうので、当然ブラックアウトする瞬間が発生します。
一方でメカシャッターを使わずに高速連写するα9はブラックアウトすることなく被写体を追従する事が可能。スポーツ撮影など目まぐるしいシャッターチャンスの連続に対応するには最適なカメラと言えるでしょう。
1世代前までは電子シャッターによる動体が歪む現象がありましたが、最も新しい世代のカメラ(例えばα9やE-M1 Mark IIなど)は電子シャッターによる歪みがとても緩和されています。まず心配する必要が無いでしょう。
百聞は一見に如かず、参考になりそうな動画を一つ掲載。
- 1:10付近にてブラックアウトフリーの説明。
- 1:30付近にてミラーレスの連写におけるメリット説明。
ミラーレス一眼カメラからメカシャッターが消える日もそう遠くないかもしれませんね。個人的にメカシャッターの音や振動は”撮ってる感”があって良いと思うのですけどね。
世代の変わった高精細ファインダー
見た目こそ同じように見えますが、α99 IIと同じくメンテナンス性の高いフッ素コーティングを施されています。さらに従来の約236万ドットから約370万ドットの高精細なファインダーへと進化。これはLEICA SLほど高解像(440万ドット・60fps)ではありませんが、国産ミラーレス一眼としては最高クラスの電子ビューファインダーと言うことが出来るもの。
そしてリフレッシュレートは最新のミラーレス一眼と同じく120fpsを発揮(標準は60fps)。ここまで来ると光学ファインダーと比べて”シャッターチャンスに弱い”と言うことが出来ないレベルに到達しています。寧ろファインダーを覗きながらヒストグラムや色味・露出を調整できるEVFに分があるかもしれません。
購入早見表
α9 ILCE-9
いつものようにフライングで早見表を作成。もちろん各店舗が出店するまで検索にヒットしませんので注意。
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