【評価･作例】軽量・お手頃価格の大口径望遠レンズ『EF200mm F2.8L II USM』

以前紹介した『EF 135mm F2L USM』と同じく、20世紀から売れ続けている（リニューアルされないとも言う）ロングセラーの望遠単焦点レンズ。

現在では比較的新しい『EF 70-200mm F2.8L IS II USM』があるので、標準から望遠をカバー出来るこちらのレンズを選ぶ方も多いだろう。しかし、この古いレンズにも魅力がある。なんと言っても単焦点らしい綺麗なボケ描写と大口径望遠レンズながら765gと言う軽量さ。そして10万円を下回る実売価格も後押しする。そして、ラグジュアリ（L）望遠シリーズでは貴重な黒レンズ。

機動性に優れる上にローライトなシーンにも強い。開放から十分にシャープ、と言うには個人差がある描写なものの、絞ればグッと引き締まる古いレンズらしい使い勝手。円形絞りは採用していないので、作例から半段すると玉ボケを作るならF４前後が限界値。敢えて点光源を入れると面白い光芒が出来る場合もある。

難点はコーティングが古いので逆光に弱い点と手ぶれ補正が搭載されていない望遠レンズなのでシャッタースピードの管理はシビア。絞り開放でシャッタースピードを稼ぐのも一つの手だが、すると今度はピント面が薄いので被写界深度の管理とAFがシビアになる。それらを考慮の上でストイックさを求めるのも面白いが、無難にサンヨン『EF 300mm F4L IS USM』というのも手。但しこちらも同様に設計の古いレンズである事にかわりはない。

この頃のLレンズでは防塵防滴仕様と謳っていないレンズも多く、このレンズも例外では無いので気をつけよう。