このページでは一眼カメラ用交換レンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」の情報を収集しています。
更新情報
- 2017.11.12:「パフォーマンス」項目を追加しました。
- 2017.9.10:PhotographyBlogを参考サイトに追加しました。
データベース
レンズの特徴
パフォーマンス
中央解像力 | 開放 非常に良好 ピーク 非常に良好 ピーク F4-F11 |
周辺解像力 | 開放 広角が甘い ピーク 良好 F8-F11 |
軸上色収差 | 良好 135mmで僅か |
倍率色収差 | 70mm 中程度 135mm 良好 200mm 良好 300mm 中程度 |
球面収差 | ?問題無し | コマ収差 | 目立たない |
非点収差 | 良好 | 歪曲 | 糸巻き型 並 |
周辺減光 | 開放で目立つ F8で改善 |
逆光耐性 | やや弱い |
AF | 爆速・静音・正確 | 手ぶれ補正 | 約4段分 |
ボケ傾向 | 前後のボケ…ニュートラルで滑らか・玉ボケ…滑らか | ||
備考 | ナノUSM・電子制御MF・電子表示パネル |
F値の変動
70-77mm | 78-105mm | 106-175mm | 176-300mm | |
最大絞り値? | F4 | F4.5 | F5 | F5.6 |
コメント
解像力は従来モデルと差が無いものの、ナノUSMによる超高速AFやバイワイヤ式AFの欠点を補う液晶画面を搭載。さらに手ぶれ補正の効果が1.5段向上しているので使い勝手や表現の幅を広げる事に役立っている。大きく機能性を向上させているにも関わらず、価格はかなり抑えられています(競合レンズと比較して)。防塵防滴や極め付けの解像力が必要なければ、ベストバイなレンズ。
キヤノンのAF性能は他社よりも一歩先を行く、そんな印象を如実に感じさせてくれるレンズ。キヤノンユーザーで白い望遠ズームも持っていないならフルサイズ一眼でもAPS-C一眼でもおススメの一本。
データベース
レビュー
購入早見表
EF70-300mm F4-5.6 IS II USM | |||
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フィルター購入早見表
プロテクト | C-PL | ND | ソフト |
X-CAP |
レンズデータ
レンズ仕様
仕様表
画角(水平・垂直・対角線) | 29°?6°50'・19°30'?4°35'・34°?8°15' |
---|---|
レンズ構成 | 12群17枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最小絞り | 32?45 |
最短撮影距離 | 1.2m |
最大撮影倍率 | 0.25倍(300mm時) |
フィルター径 | 67mm |
最大径×長さ | φ80mm×145.5mm |
質量 | 約710g |
MTF
紹介
EFレンズ初の液晶画面搭載
アナログな撮影距離表示がなくなり、代わりに液晶画面に電子的に表示されるシステムがEFレンズで初めて採用されている。
「撮影距離表示モード」「焦点距離表示モード」「揺れ量表示モード」「反転表示」の4つの機能を使用することが出来る。
特に焦点距離は従来のアナログ表示よりも細かく刻んで確認する事ができるので便利。
高速AF駆動の「ナノUSM」
18-135mm USMで初導入された次世代の駆動方式「ナノUSM」はそのレンズで盤石な評価を得た事でわかるように、非常に高速なAF駆動を実現している。
リングUSMと比べて静穏性と高速性の両面が高バランスで整っているのでとても使い勝手の良いレンズに仕上がっている。
注意点はマニュアルフォーカス操作が電子制御式となっているので、フルタイムマニュアルにおける操作がリングUSMと比べて劣っている点は否めない。
手ぶれ補正効果が大幅に向上
従来モデルの2.5段から4.0段分へと大幅に向上している。
ユーザーレビューのピックアップ
アダプターでMFTでの運用可能?
価格.comにてKIPONのEF-MFTを使った動作レビューが投稿されています。
どうもナノUSMの爆速AFという点はスポイルされているようですが、AFは動作するようです。
EOS Mでの運用
価格.comにてEOS M5にてマウントアダプターで運用した場合のレビューが投稿されています。
EOS 80Dほど高速AFではないそうですが、静音性と高速性は十分兼ね備えているようですね。
競合レンズ
EF70-300mm F4-5.6 IS USM
特設ページはコチラ
IS II | IS | |
レンズ構成 | 12群17枚 | 10群15枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 | 8枚 |
最小絞り | 32?45 | 32〜45 |
最短撮影距離 | 1.2m | 1.5m |
最大撮影倍率 | 0.25倍(300mm時) | 0.26倍(300mm時) |
フィルター径 | 67mm | 58mm |
最大径×長さ | φ80mm×145.5mm | φ76.5mm×142.8mm |
手ぶれ補正 | 約4段分 | 約3段分 |
質量 | 約710g | 630g |
備考 | ナノUSM フルタイムマニュアル LCDモニタ |
マイクロUSM アナログ距離指標 |
F値の変動 | F4 | F4.5 | F5 | F5.6 |
70-300 IS II | 70-77mm | 78-105mm | 106-175mm | 176-300mm |
70-300 IS | 70-84mm | 85-134mm | 135-224mm | 225-300mm |
旧モデルとなった2006年発売のレンズ。
今となっては古いモデルだが、光学性能はそれなりに良好。同クラスの競合レンズと比べるとやや高価であるものの訴求力は高い。
新型70-300mmと比べると、AF速度や手ぶれ補正・コーティングによる逆光性能が違うため、今から買うならもちろん新型がおススメ。とはいえ、「システムとして望遠もとりあえず」と言うのであれば、状態が良くて手頃な中古レンズに手を出すのであれば選択肢の一つとなりうる。
EF70-300mm F4-5.6L IS USM
IS II | L USM | |
レンズ構成 | 12群17枚 | 14群19枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 | 8枚(円形絞り) |
最小絞り | 32?45 | 32〜45 |
最短撮影距離 | 1.2m | 1.2m |
最大撮影倍率 | 0.25倍(300mm時) | 0.06倍(70mm時) 0.21倍(300mm時) |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
最大径×長さ | φ80mm×145.5mm | φ89mm×143mm |
質量 | 約710g | 1050g |
手ブレ補正効果 | 約4段分 | 約4段分 |
備考 | ナノUSM LCDモニタ フルタイムマニュアル |
防塵防滴 リングUSM アナログ距離指標 フッ素コーティング |
F値の変動 | F4 | F4.5 | F5 | F5.6 |
70-300 IS II | 70-77mm | 78-105mm | 106-175mm | 176-300mm |
70-300L | 70-103mm | 104-154mm | 155-228mm | 229-300mm |
ワンランク上となる「L」シリーズの白レンズ。
本レンズと比べると「防塵防滴」「三脚座(別売り)」「リングUSM」「フルタイムマニュアル(電子制御ではない)」「フッ素コーティング」。ハードな環境でも直観的にクイックな操作が可能な点はさすがのLレンズらいしい性能だ。
晴れた日や屋内での使用が多いのであれば、IS IIを。雨の日の屋外など環境の変化に耐えうる性能を要求するのであればこちらを。やや高価なので、機能性を求めなければLレンズである必要はないだろう。
Lレンズを買うのであれば100-400 IS IIという選択肢も大いにアリ。
EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM
回折現象を利用した特殊レンズを用いて、遠ズームらしからぬコンパクトさを誇る。
全体的にコンパクトな為か、AFが高速でかなり快適。ただし、このDOレンズという特殊レンズの癖がかなり目立つ。逆光時のゴーストや光線状態によって光学性能にかなりムラがある。
さらに価格がLレンズ並みと来ているので、他のレンズを押しのけてまで購入する動機は弱い。とはいえ、そのコンパクトさから「カバンにあまり余裕はないが、望遠ズームを用意しておきたい」という時には良いかもしれない。ただし、レンズ重量はそのコンパクトとは違い重量感があるので注意。
APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
上の純正レンズと比べて格段に安価なシグマの望遠ズームレンズ。
値段や機能性は価格なりだが、その価格帯の中にしては色収差を良好に補正している。
最大撮影倍率が高く、ちょっとしたクローズアップ撮影も可能だが被写界深度がかなり浅い望遠域での撮影となるので使い勝手はそう良いものではない。
さらに、手ぶれ補正が搭載されていないのでシャッタースピードを稼がなければ手ぶれしやすい点も考慮を。
SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD
?F値の変動 | F4 | F4.5 | F5 | F5.6 |
70-300 IS II | 70-77mm | 78-105mm | 106-175mm | 176-300mm |
70-300 VC | 70-103mm | 104-159mm | 160-217mm | 219-300mm |
純正70-300mmと上記シグマの間に位置するのが、このタムロンの70-300mm。
純正レンズと比較して光学性能も大きく劣らず、機能面のバランスも高い。手ぶれ補正は効き過ぎるくらい強力。加えて価格は純正の半値程度ととてもお手頃。
総じてコストパフォーマンスは高く、光学性能を追求しなければ十分満足できる性能を持っている。
海外の評価
Optical Limits
- ビルドクオリティはお手頃価格のレンズとしてはかなり良好だ。最新の18-135mm F4.5-5.6 IS USMと同じデザイン哲学に基づいている。
- マウントは金属製である。
- ズームリングとフォーカスリングはどちらも滑らかに動作する。
- ズーミングで鏡筒は伸びるがフォーカシングによる伸び縮みは発生しない。
- Carl ZeissのBatisと同じように液晶ディスプレイを採用している。焦点距離・被写界深度の情報を表示可能だが、このレンズで役に立つかどうかは分からない。
- 初期型と比べて明らかな違いはオートフォーカスのスピードだ。これまでにテストしてきたキヤノンレンズの中で最速に匹敵するくらい高速だ。
- 歪曲は70mmで中程度の樽型、200?300mmで中程度の糸巻き型だ。直線的な被写体を撮影するときに視認できる。
- 周辺減光はこのクラスのレンズで典型的な量だ。絞り開放で-1.2段の減光が発生し絞るとほぼ無視できる数値となる。
- 解像性能はお手頃価格のレンズとしてはかなり良好だ。(5Ds R)
・70mm:中央はF4から良好で中程度の絞り値では非常に良好となる。隅はとてもソフトなので中程度絞り値で最適となる。
・200mm:中央は低下するが、フレーム全域の均質性は高水準だ。
・300mm:全体的にさらに低下するが、まだ良好なクオリティを維持している。
・2100万画素機:中央は70mm F4-5.6が最も優れており、四隅はF4でいくらかソフトだがF5.6でとても良好となる。スウィートスポットは200mmで300mmは若干低下するが依然としてとても良好だ。 - 倍率色収差はとても少ない。200mmで最も少なく300mmは増加するがそれでもとても低レベルだ。
- ボケは絞り羽根のおかげでF11でさえ綺麗な円形を維持している。しかし絞るほど玉ボケの縁撮りが強くなる。
このレンズは前モデルと比べて多くの面で改善されている。光学性能は望遠側に重点が置かれており、これは一般的に歓迎できるポイントだ。画質はプログレードに達しないが、アマチュア用レンズとしては200?300mmの画質が見事である。
最も驚くべきはAFスピードだ。前モデルはこの点でとても遅かったが、本レンズは非常に高速で本当に素晴らしい。手振れ補正は公称値の4段に近い性能だ。
コストパフォーマンス抜群で購入を悩む必要が無いレンズだ。
Lenstip
- 手ぶれ補正の効き目は最大で4段分に達していると確認した。これはキヤノンの光学手ぶれ補正がとても効果的であることを示すものであり、とても良好な結果だ。
- 中央解像力はズームレンジ全域で均一だ。そして絞り開放からあらゆるズームレンジでとても良好な画質を手に入れることが出来るだろう。これは70-300 IS USMやシグマ70-300とは異なる性能であり直接のライバルとはならないだろう。さらに言えば、この結果はより高価な70-300Lと互角か僅かに良好なくらいだ。
- APS-Cに装着した場合、ワイド側の解像力が絞り開放でやや弱い。他の焦点距離では少しの不満さえない性能だ。これは旧モデルよりも明らかに良好だが、70-300Lはさらに良好だ。
- フルフレーム70mmにおける四隅の画質はさらに危うい状況だ。実際、この領域で有効な画質を得るためにはF11まで絞らなければならない。しかし、この結果は135mmまでで、200?300mmにおいてはF8まで絞ると本当に素晴らしい画質となる。
- 解像力は全体的に言って70-300Lと対照的な性能だ。70-300Lは望遠側で問題が最も大きくなる傾向がある。新型にはとても驚いているが、もう少し目立つ改善を期待していた。Lレンズと競い合えるほどでは無いだろう。
- このレンズは軸上色収差について少しの問題も抱えていない。
- 倍率色収差は中間域(135?200mm)では取るに足らない収差の量だ。しかし、広角端と望遠端ではやや中程度よりの結果となる。これは不満を言うほどの量では無いが、注意しておく必要はあるだろう。これはより高価なLレンズに競合する結果だが、Lレンズはさらに安定している。
- 300mmにおける球面収差はまったくフォーカスシフトの兆候を示さない。しかし、135mmでは確かにフォーカスシフトの兆候(玉ボケの縁取り)を見つけることが出来る。
- 歪曲収差(APS-C)はこのカテゴリのレンズとしてとても似た結果となる。広角側では歪曲の問題はほとんど無く、望遠側で僅かな糸巻き型だ。
- 歪曲収差(フルサイズ)では広角端が最も大きいことは明らかだ。簡単に糸巻き型の歪曲を確認することができる。しかし、より望遠側はライバルよりも良好だ。
- コマ収差はAPS-Cである限り厄介なものでは無いが、フルフレームの場合には中間域で僅かに変形する。最もコマ収差が大きくなるのは広角端であり画質を悪化させる原因となる。これはシグマやタムロンに似た性能であり、Lレンズではこのような結果にはならない。
- 非点収差の平均差はわずか3%であり旧モデルより低く、Lレンズと同じ結果だ。
- APS-Cにおける周辺減光は望遠端で最も影響を受ける(-0.7EV)。フルフレームではズーム両端でー1.5EV程度と大きい。これはより高価なLレンズと同等の性能だが、タムロンやシグマなどサードパーティ製と比べて弱い。
- 逆光耐性は70mmでは問題とならないが、望遠端では光源をフレーム隅に配置するとフレアが発生する。これは称賛するほどの価値がある性能ではないがLレンズも同程度だ。
- オートフォーカスの静かさは完璧であり、ちょっとした動作音さえ聞こえないだろう。さらにAF性能はセンセーショナルな速さだ。近接から∞まで0.1-0.2秒で移動する。正直なところ、民生用でこのような技術が登場したことに少し驚いている。100%の精度と優れたAF速度はプロフェッショナルなレンズにさえ勝るものだろう。キヤノンには拍手喝采だ。
- テストした個体では少しのフォーカスシフトも示さなかった。
長所:とても良好な中央画質、良好なAPS-C画質(70mmを除く)、僅かな軸上色収差、低い倍率色収差、歪曲に致命的な問題がない、非点収差が小さい、煩くないコマ収差、中程度の周辺減光(APSーC)、ノイズレスで正確で瞬速AF、効果的な手振れ補正
短所:70mmの四隅画質が弱い、平均的な逆光性能、フルサイズにおける周辺減光
旧モデルよりも解像力や手ぶれ補正が僅かに良好な程度と予想していたが、オートフォーカス性能は明らかに良くなっている。そしてその大部分はLレンズと競いあう事ができるものであり、素晴らしいNano USM駆動は新次元の動作となっている。
価格は旧モデルとほぼ同じスタートだ。より安価なサードパーティ製レンズが存在するが、それらは解像力、手ぶれ補正、AFスピードで劣っている。比較して高価なレンズだが、購入者の多くが満足していることに疑う余地は無いだろう。
ePHOTOzine
- このクラスのレンズとしては最小サイズではないものの、EOS 5Ds Rとの組み合わせではバランスが取れていた。妥当な710gと言えるだろう。
- フードはET-74Bを装着可能だが、初期付属していないので追加購入する必要がある。ほとんどのメーカーがフードを付属しているので、キヤノンにもこれを習ってほしいものだ。純正フードは高価であるため、多くのユーザーは間違いなくサードパーティ製フードを購入するだろう。
- 電子モニターは距離指標の無いこのレンズにとって重宝するものだ。手ぶれ補正量を表示することも可能だが、ファインダーを覗きながらこれを確認することは出来ないのであまり有用ではない。
- 全ての操作性は滑らかに動作し良好なエルゴノミクスと言えるデザインだ。仕上がりも素晴らしく、全体的な感触は高い信頼性を与えるものだろう。
- 70mm…中央解像力はF4~F16まで素晴らしい(excellent)性能で、その後は大幅に低下する。F22でなお良好だがF32ではソフトだ。四隅はF4~F5.6で良好(good)な性能でF8~F16まで絞るととても良好(Very good)となる。F22でまずまずだが、F32まで絞るとソフトだ。
- 100mm…F4.5~F8.0の中央解像力は素晴らしい(excellent)性能で、F11~F16まで絞ってもなおとても良好だ(Very good)。F22でまだ良好(Good)だがF32はとてもソフトだ。四隅はF4.5で良好(good)、F5.6~F8も良好、F11~F16でとても良好(Very good)、F22でまずまず、F32でソフトだ。
- 200mm…F5.6?F8の中央で素晴らしいシャープさを発揮し、F11~F16でとても良好、F22で良好、F32~F45でソフトとなる。四隅はF5.6~F8で素晴らしく、F11~F16でとても良好、F22で良好、F32?F45でソフトだ。
- 300mm…中央はF5.6~F11でとても良好な性能で、F16で良好、F22でまずまず、F32~F45でソフト。四隅はF5.6~F11までとても良好、F16で良好、F22でまずまず、F32~F45でソフトだ。
- 全体として解像力は非常に満足できるものと思われる。
- 色収差は中央画質で設定に依らず均一に補正されている。
- 歪曲収差はズームレンズとしてはとても良好な補正だ。70mmでー1.83%の樽型、100mmで0.11%、200mmで1.66%、300mmで1.89%の糸巻き型だ。
- レンズフードは初期で付属していないが、フレアの影響は受けにくい。とは言え、より悪条件の場合や前玉の保護という観点からフードの付属が望ましいことに変わりはない。
- 手ぶれ補正は4段分とキヤノンは主張しており、我々は実写テストの中で4段分というのを確認した。
このレンズはコンパクトで比較的安価で高性能だ。より高価なレンズに目が映らない限り、このレンズはコストパフォーマンスがとても高い。造りと描写は共に満足のいくもので、使っていて楽しいレンズだ。
長所:優れたシャープネス、低色収差、補正された歪曲収差、フレアが少ない、良好な価格設定、高速で正確なAF、効果的な手ぶれ補正
短所:防塵防滴仕様ではない、フードが付属しない
Kenrockwell
- コンシューマー用ズームレンズとしては最も高速なオートフォーカスを備えている。これはプロフェッショナルズームの「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」よりも高速で驚異的なものだ。この新型AFシステムにより従来の望遠ズームレンズは陳腐化してしまった。
- オートフォーカスはとても速く、何が起こったのか分からないくらいだ。我々が瞬きするよりも速い。これは本当に初めてのことで、なぜ2倍も価格差がある「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」の方が遅いのか悩まされる。
- ゴーストとフレアはほとんどない。
- このレンズは素晴らしいエルゴノミクスを持ち、軽量で適正な価格設定だ。
- このレンズは全てのフルフレーム・APS-Cカメラで完璧に動作する。私はEOS 5DとEOS Rebel XT(Kiss Digitalの海外後継2005年モデル)で動作した。また、EOS 1Vのようなフィルムカメラでも完璧に動作する。80年代のカメラではレンズのLCDモニタが動作しない。1987年のEOS 620で試してみたところAFは瞬間的に動作し、ISも素晴らしい結果だ。
これは世界最高のコンシューマー向け望遠ズームレンズだ。「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」はより堅牢でより接写性能に優れているが、重すぎて旅行には持ち歩きたくない。画質は同程度だ。
良い:瞬間AF、優れた光学性能、手ぶれ補正、軽量、合理的なサイズと価格
悪い:何もない!
Dustin Abbott
主にタムロンの70-300 VCとの比較検証となっています。
レンズの造りとデザイン
- プラスチック感が強いですが、全体的な耐久性は極めて良好なレンズです。
- タムロンの競合モデルよりも少し長しですが、実質的には同程度。
- フィルター径が67mmとキヤノンのレンズに多いサイズである点は間違いなく私が好むポイントだ。(タムロンは62mm)
- フードが付属していない(タムロンは低価格で付属している)が、これはキヤノンユーザーにとって驚くべきことではない。
- 防塵防滴には非対応。これはフード同様に”Lシリーズ”以外のレンズには付加されないポイントだ。しかし、サードパーティ製のレンズがここ数年で機能性を強化しているのでキヤノンはこのポリシーを再考するべきだろう。
- 操作性は不満を挙げるポイントが無く、タムロンよりも現代的で洗練されている。ズーミングはより滑らかに動作し、レンズが自重で伸びないようにロック機構も採用している。(ただし、タムロンも自重で伸びる現象は今のところ発生していない)
- 興味深いポイントとしてタムロンよりも内側の鏡筒がより長く伸びるという点がある。
- ナノUSMを採用しているため、タムロンとフォーカスリングの感触を比較するのは難しい(訳注:フォーカスバイワイヤ方式のため)。実際、AFについては素晴らしい性能ですが、マニュアルフォーカスの場合には”ずれ”を感じることがある。個人的には従来のUSMを好む。
機能と欠点
- 18-135 USMと共に登場したパワーズームアダプターに非対応
- STM系のレンズはその性質上、距離指標を搭載していませんでしたがこのレンズではLCDモニターとして距離指標を搭載しました。
- 焦点距離によって被写界深度の尺度が狭くなるので便利です。
- LCDモニターに手ぶれ補正を表示する機能については疑問の余地が残ります。それはその情報を欲しい瞬間にはファインダーを覗いているために見る事が出来ないからです。
- LCDモニターによるバッテリーの消耗度合いはおそらく極僅かなものだ。
- キヤノンのエクステンダーには非対応で、社外製のエクステンダーを使う場合には古いものしかないのでキヤノンの新しい一眼レフでは使うことが出来ない。
- 手ぶれ補正は滑らかで効果的だが、タムロンのあまり滑らかではないが強力な手ぶれ補正効果ほどではありません。
- AFは非常に高速で静音性が高い”成熟した”技術だと感じます。(タムロンも十分に高速で従来の純正品よりも早かった)
光学性能
- 70mm…フレーム全体のパフォーマンスはタムロンの方が良好だが、色収差が大きい。F5.6まで絞るとどちらも色収差が解消され、解像力でタムロンが僅かに良好。F8でどちらも完璧になる。
- 200mm…絞り開放はタムロンが「F5」であるのに対してキヤノンは「F5.6」となる。キヤノンは引き続き優れた性能を発揮。タムロンは中央部で色収差が多く、四隅で強い色収差が発生しますが解像力は良好です。キヤノンは色収差がほとんどなく、パープルフリンジはありませんがデフォーカス移行時の緑色の色づきのみ確認。
- 300mm…タムロンは倍率色収差の影響がありますが、これがなければ解像力は良好。キヤノンは公式情報よりも高い性能を発揮しているので不思議に感じる。絞り開放でも優れた中央解像力がありコントラストは良好。F8まで絞るとフレーム全体で良好なパフォーマンス。
- 100-400mm F4L IIの300mmと比べた場合、100-400が明らかにシャープであるものの、70-300も決して恥ずかしい性能ではありません。
- フレア耐性が非常に良好で、私のテストではゴーストが発生しませんでした。
F値の変動
レンズのF値が暗くなる傾向が早い点は失望している。
F4 | F4.5 | F5 | F5.6 | |
70-300 IS II | 70-77mm | 78-105mm | 106-175mm | 176-300mm |
70-300 IS | 70-84mm | 85-134mm | 135-224mm | 225-300mm |
70-300L | 70-103mm | 104-154mm | 155-228mm | 229-300mm |
70-300 VC | 70-103mm | 104-159mm | 160-217mm | 219-300mm |
総評
このレンズの全体的な機能と性能に感心しました。新しいLCDモニタには議論の余地がいくつかありますが、STMレンズに不足していた欠点を取り除くためには素晴らしい機能です。
描写性能で言えば70-300 Lが間違いない選択肢ですが、このレンズとは十分に差別化されています。APS-C利用者にとって、旧モデルからアップグレードに最適なレンズです。
タムロン70-300はコストパフォーマンスの高い選択肢ですが、このレンズはより現代的なアプローチが採用されているので訴求力が高いです。
Good
- ナノUSMは高速で滑らかで静か
- AFサーボで良好な追従性能
- ナノUSMで優れた動画性能
- 現代的な設計
- LCDモニタによる可変的な情報
- 100mm以上でタムロンを優る描写
- フレア耐性と色収差の補正
- 静かで滑らかな手ぶれ補正
- APS-C・FF対応
Bad
- 空気の出入りが大きい
- ズーム時にF値が暗くなりやすい
- ボケが綺麗ではない
- 純正エクステンダーと互換性なし
- パワーズーム非対応
- 耐候性・フードがない
TheDigitalPicture
フルレビュー
描写性能
我々が行ったテストでは旧型と光学的に類似しており、僅かにソフトだ。絞り開放でII型は僅かに柔らかく、1段絞る事でコントラストが顕著に改善される。
性能は焦点距離全域にわたって類似しており、比較的に望遠端側では回折現象の発生が早い。このレンズのパフォーマンスのピークはF8を中心だ。
フルフレームのコーナーのシャープネスは広角端で非常に良好であり、F4で良好なーシャープネスを示し、F5.6では若干の改善が見られました。
中間域と望遠端側ではコーナーの性能が平凡に低下します。コーナーに配置されたピント面の被写体は絞り開放でも滲んではいませんが、鮮明でもありません。これは絞ってもほとんど改善されません。
野生生物の写真家はすべてを気にしないかもしれませんが、風景写真家は非常に気にするでしょう。
焦点距離における開放F値の変動傾向
F4 | F4.5 | F5.0 | F5.6 | |
EF70-300mm F4-5.6 IS II USM | 70-76mm | 77-105mm | 106-175mm | 176-300mm |
EF70-300mm F4-5.6 IS USM | 70-84mm | 85-134mm | 135-224mm | 225-300mm |
新型は旧モデルよりも1/3段ほど暗くなるのが早いですが、その差が顕著になる事はほとんどありません。
口径食
このレンズは絞り開放で全体的に1.5段の周辺減光が発生する。100mmで1段に戻るが望遠側にいくと再び増加します。広角端ではF5.6まで絞ると0.7段まで減光が緩和される。
F8まで絞ると広角端で0.4段、100mmではさらに緩和され、135mmで0.4段、200?300mmで0.6?0.7段まで増加。望遠端はF11まで絞り込むと良く緩和されます。
APS-Cフォーマットで使用する場合には、絞り値や焦点距離に関係なく周辺減光を無視できます。
色収差
上記以外の欠点として倍率・軸上色収差があります。倍率色収差は画像円周部に向かってますます顕著になる傾向を示し、色ずれによってあまりシャープに見えなくなります。
中間焦点域では無視できる量にまで縮小しますが、より長い焦点距離では増加傾向にある。幸いなことに、倍率色収差はソフトウェアで簡単に修正できます。
逆光耐性
100mm以上では遥かに大きなフレアが見られますが、画角が狭いので光源をフレームから除くことが容易です。フレアの量はI型と比べるとわずかに少ない。
歪曲
100mmを境にして広角側で樽型、望遠側で糸巻き型の歪曲を示す。
オートフォーカス
リングUSMのようにナノUSMは非常に高速なフォーカシングを行います。STM同様にほとんど静かにフォーカシングし、レンズに耳をあてても僅かな音しか聞こえません。そしてとてもスムーズにフォーカシングを行います。
18-135mm USMと同じように期待しており、それに応えてくれました。このレンズは非常に確実に合掌させます。
STMのようにナノUSMはフォーカスバイワイヤ、電子式マニュアルフォーカス設計を利用しています。AFモードでフルタイムマニュアルを利用する場合にはフォーカスリングをアクティブにするためシャッターボタンを半押しする必要があります。
マニュアルフォーカス
デュアルスピードMFリングのおかげで非常に迅速なフォーカシングが可能。しかし、一貫性の無いフォーカスリングの回転数の変化の場合には微調整に慣れが必要。私はむしろシンプルなフォーカスリングの駆動率の方が良い。
フォーカスリングは非常に綺麗なサイズで理想的に配置されている。遊びの少ない滑らかなトルクです。近接から無限遠にまでゆっくり回転させると360°以上の回転が必要。
フォーカシングでフィルター枠が回転しない点もおススメ出来る。
ビルドクオリティ
Lレンズのような耐候性を持っていませんが、前モデル同様でとても綺麗に作られています。18-135 USMに最も類似しています。
他のズームレンズと同様に、望遠端にするとかなりの量が伸びます。ズームリングはほどよいサイズで滑らか、理想的な焦点距離の表示です。
水平移動を自動検出する機能と、ISスイッチの隣にAF/MFスイッチを移動した2点は素晴らしいアップグレードです。
レンズケースとフードはレンズの箱に入れるべきでしょう。(別売り)
LCDモニタ
興味深いLCDモニタに焦点距離を表示しておくのは完全な浪費です。APS-Cモデルでは1.6倍の画角相当の焦点距離が表示されますので、APS-Cの観点で見ると少しメリットがあります。
手振れメーターの目的は理解できない。ファインダーを覗いているとレンズの手振れメーターを見る事ができないからだ。三脚に取り付けると、そのメーターを確認する事ができるが、もちろん揺れはありません。
第3のモードは非常に有用です。Lグレードのレンズによく似た焦点距離スケールが表示されます。さらにDOFマーキングはF8とF22に含まれています。LCDの利点は焦点距離が変わるとこれらの設定が調整されることです。この機能には価値があり、使用可能なフォーカス距離情報を持つことは距離指標の無いの前モデルから比べると非常にステキなアップグレードです。
LCDモニタによるバッテリーの消費はごく僅かです。
価格
前モデルと同様、非常に手頃な価格です。優れたAFシステムと高性能なISシステムを備え、比較的軽く、まとな画質でその価値はあります。
旧型との描写性能比較
詳しくチェックはリンク先にて。カーソルを画像に合わせる事で比較レンズと写真が入れ替わる仕組みになっています。
広角端では周辺部の色収差の補正が旧型に劣っているようです。これは絞っても差が僅かにありますね。
反面、望遠端の色収差は良く補正されており、解像力も旧型より高くなっています。ウェイトを望遠側にシフトさせたのでしょうか?
レンズ構成も旧型から大きく変化しているので、描写傾向の変化があってもおかしく無さそうですね。
更新履歴
- 2017.3.27:ユーザーレビューにAmazonを追加しました。
- 2017.2.13:参考サイトにDustin Abbott レビューを追加し一部抄訳しました。
- 2017.2.9:作例に「Dustin Abbott」を追加
- 2017.1.13:DPREVIEW 作例を追加
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