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オリンパス一眼カメラでマニュアルフォーカスレンズ使うなら【機材解説】

増えるマニュアルフォーカスなMFTレンズ群

マイクロフォーサーズ用のマニュアルフォーカスレンズがかなり充実してきましたね。純正レンズには無い大口径レンズや超小型レンズなど個性的なレンズが多いです。

しかし、その多くは「電子接点」が非搭載ですので、カメラがレンズを認識できません。すなわち、カメラの便利機能を自動的に使えません。さらに迷子になりそうなメニュー階層により、どこに何の設定があるのか分かりづらいです。実際に私もマニュアルレンズを使うまでに色々と試行錯誤しました。

そこで今回は「オリンパス一眼カメラでマニュアルレンズを使いやすくするための機能・設定」を備忘録的にまとめています。

マニュアルフォーカスレンズの使い方

ピーキング機能を有効にする

機種によってフォーカスリングを操作すると自動でピーキングや拡大AFが作動する機能が存在。しかし、多くのマニュアルフォーカスレンズは電子接点を持たないタイプで自動的に作動しない。

さらにメニュー画面に入ってLVに復帰するとピーキングがオフになったりするのでピーキング機能のオンオフは多用するはずです。

オリンパスのピーキング機能は専用のオンオフを切り替えるメニューコマンドがありません。いずれかのファンクションボタンに割り当てる必要があります。

マニュアルフォーカスレンズを多用するならば、ファンクションボタンに割り当てておくと良いでしょう。E-M1 Mark II世代は「マルチFn」機能にピーキング機能が追加されているので便利です。

ピーキングを調整する

  • ピーキング色…読んで字のごとく、エッジ強調時の色。被写体と色が被ると全く識別出来ないため、状況によって使い分けが必要。
  • ピーキングレベル…エッジを強調する度合い。超広角は「標準」か「強」設定が良い感じ。標準や中望遠なら「弱」の方が見やすい。
  • ピーキング輝度調整…オンにすると、全体的に輝度が高くなりコントラストが低下するためピーキングが見やすくなる。撮影時にはもちろん適用されない。

LV拡大機能の設定

特にピントの山が薄い時はピーキングで判断が付かない場合が多いです。そんなときは実際に細部を確認してピントが合っているかどうか見てみるのが手っ取り早い方法。

オリンパスにはそれを実現するために「LV拡大」機能が搭載されています。

ファンクションボタンに機能を割り当てる

拡大機能はピーキングと同様、電子接点が無いレンズでは自動で作動しません。

いずれかのファンクションボタンに設定する必要があります。

使い勝手を調整する

LV拡大機能はシャッター半押ししても拡大し続ける「mode2」と全体枠に戻る「mode1」があります。

これは自分自身のスタイル次第ですが、個人的にはmode1をチョイス。

拡大LV中にピントを確認し易いように明るさを自動で調整してくれる機能です。実写には影響ありません。

暗すぎる部分だけでなく、明るすぎる部分にも調整が入るので使い勝手は良好。ただし、暗すぎると必然的にセンサー感度を上げて輝度を上げようとするのでノイズが多くなります。ノイズが多いと結果的にピント合わせが難しい場合があるので注意。

レンズ情報を登録する

電子接点のないレンズはもちろん写真データにレンズ情報を残せない。オリンパスの一部カメラにはそんなレンズを救済するべく「レンズ情報登録」機能が存在する。

写真は私が直接入力したレンズ名が乗っている。

このモードを呼び出すにはファンクションボタンに割り当てるか、カスタムメニューの「その他 K」項目、E-M1 Mark IIの場合には「H1 記録・消去」の項目に存在します。

登録できるのは「レンズ名」「焦点距離」「絞り値」の3点。ただし、絞り値は変動する数値ですので設定しない方が良いでしょう。設定しない場合には「F0」と情報が追加されます。

どうしてもF値を入れたい、と言う場合にはファンクションボタンに「レンズ情報登録」を設定しておき、随時呼び出せるようにしておくと便利です。

ゾーンフォーカス

ゾーンフォーカスとは「レンズの被写界深度目盛(等)を使って被写体にざっくりピントを合わせる」マニュアルフォーカス方法です。

いちいちファインダーやモニタでピント面を確認しなくても軽快にパチリパチリと撮影する事が可能。

レンズ目盛りの見方

レンズの先端から「ピント距離(とフォーカスリング)」「被写界深度目盛」「絞り値(と絞りリング)」という構成です。最近のレンズ、とくに電子制御式のフォーカス駆動なレンズはこれが省かれていますがマニュアルフォーカスレンズでこれが省略されているレンズはそう無いはず。

ピント距離が「0.5m(1.64ft)」、絞り値は「F8」に設定してあります。この時の被写界深度目盛「F8」は無限遠からおよそ0.3m程度までをカバーしています。至近距離の物体はボケますが、それ以外はピント合っている状態です。

望遠レンズはこの被写界深度目盛の幅が狭くピント面が薄いのであまり役に立ちませんが、超広角?広角レンズなら被写界深度が深いのでピント合わせをせずともゾーンフォーカスで撮影を楽しめます。

ただし、被写体をシャープに写したいのであれば「ピントの山」は調整した方が良いでしょう。

ゾーンフォーカスの使い方

私が「?Laowa 7.5mm f/2 MFT C-Dreamer」でパンフォーカスを狙う場合には0.5?∞までの中間で「F5.6?F8」まで絞って使う。あとはピントの山を∞寄りにするか手前に寄せるかで調整で事足りている。

F8まで絞るとロスが多いのでちょっともったいないかなぁ…。(マイクロフォーサーズでF8まで絞ると回折の影響で描写が甘くなり始める)

F2.8やF4では、深度目盛をご覧のようにマイクロフォーサーズと言えども被写界深度はそこまで深くない。とは言っても、7.5mm(35mm判換算で15mm相当)無限遠の被写体を撮る限りでは無限遠近くにピントを合わせておけば案外写っている。

一方、ピント距離を0.12?0.2mの間に設定するとF8まで絞り込んでも被写界深度は20センチも稼げない。ピントの山はもちろん狭くなるので、このようなピント距離の場合にはピーキングを用いたフォーカシングの方が良いでしょう。

今回使った機材

PEN-F

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楽しい楽しいマニュアルレンズたち

マイクロフォーサーズ専用レンズで比較的新品を入手し易いレンズリスト(当サイトの特設ページ)。

個人的にNOKTON 17.5mmとSPEEDMASTER 25mmがとても気になる。

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