Lensrentalsが海水によるダメージで修理不可能となった富士フイルム「GFX100」の分解記録をブログで公開しています。高い耐候性と評価する声もありますが、Lensrentalsは「そう思わない」と述べています。それ以外は頑丈な作りだそうな。
GFX100の耐候性はそれほどでもない?
Lensrentals:The Fujifilm GFX 100 vs Salt Water Teardown
- 絶望の中にも希望はある。本日の「絶望」はダイビング中に「理由もなく壊れた」FUJIFILM GFX100だ。富士フイルムは「修理不可能」と判断した。
- 「希望」はRF600mm F11の苦痛な分解作業では無く、簡単にバラバラに出来る製品を熱望していたこと。そして、ボディ内手ぶれ補正ユニットの破損を見つけた(訳注:おそらくソニー製カメラのこと)ので、様々なカメラで比較し始めたいと思っていたことだ。そこで今回は中判センサーをコレクションに追加したいと思う。
- もう一つの明るい兆しは、カメラの内部に少しの塩水が入っただけでも、何が起こるかを示す良い例になるということだ。真面目な話、この事件について分かっていることは、カメラを濡らしたのはほんの少しの塩水だったということだ。浸かっていたわけでも何でもない。カメラはその後数時間作動していたが、そのうちに水没してしまった。センサーの状態を確認しても、水に浸かっていないことが分かる。
- 塩水に晒された理由を証明するのは簡単だ。大部分のカメラは三脚ネジ穴のプレートを4?8本のネジで取り外すことができ、水が入っていた場合、大部分はそこに腐食が見られる。
- 底部のグリップ材を剥がすと軽度な浸水であったことが分かる。重度になると、これより遥かに多くの潮が付着し、ネジを腐らせていただろう。
- 横位置のグリップ材を剥がすとWiFiチップとアンテナが格納されているのが分かる。
- 後部アセンブリを外してみると、いくつかの場所で明らかな腐食を見つけた。交換用のパーツ取りは出来ないようだ。底部は明らかに酷いが、上部でも回路やコネクタに腐食が見られる。
- 背面モニタの可動部位はかなり複雑でいくつか異なるパーツから組み立てられている。そして背面モニタは被害を免れていたようだ。
- カメラ上部アセンブリは下部と比べて被害が少なく、かなり綺麗に見える。
- プラスチック接合部のシールは私が「堅牢な耐候性」と評価するに至るものでは無かった。このカメラの耐候性を素晴らしいと評価している人を知っているが、私はそう思わない。上方からの水には耐性があるように見えるが、それだけである。
- ホットシューなどいくつかの部品が無事だったが、コマンドダイヤル周囲は全て腐食の跡を見つけた。
- シャッターアセンブリ全体がスプリングで吊るされており、シャーシに直接取り付けられていない。
- センサーアセンブリとマウントの間にシムを確認することが出来た。テンションスプリングのほうが調整精度が高いかもしれないが、シムのほうが経年に強い。そして分解する時に簡単だ。
- GFX100はローパスフィルターレスだが、2枚のフィルターでキャンセルしているのか、そもそもローパスフィルターレスなのか分からない。
- センサーガラスは上部に0.9mm、2枚目が計1.34mm、そしてセンサーに接着されている1mmがあり、ガラスの厚みは3.24mmとなる。
- 頑丈なカメラであり、カメラの分解に自動車用の工具セットからドライバーを持ち出すことは滅多にない。
- ボディ内手ぶれ補正には強力な永久磁石やボールベアリング、スプリングなどが使われている。巨大なセンサーを高速移動させるものだが、壊れることが無いように見える。
塩分と水はカメラにとって本当に悪い。少しでも影響が出る。1万ドルもするGFX100に投資しているのであれば、濡らさないようにするべきだ。強力な耐候性を備えているという意見もあるが、私はそう思わない。コマンドダイヤル付近から浸水する可能性がある。試してみても良いが、自己責任でやってほしい。そして水没のため保証が無効となるので注意が必要だ。
それ以外は期待通りの堅牢性だ。ボディ内手ぶれ補正は小さな子供安定させることができそうだし、十分な強度を持っている。
とのこと。
あらゆる環境で使う耐候性とは言い切れないみたいですが、頑丈なカメラボディであることは間違い無さそうですね。あらゆる方向から水がかかるシチュエーションでは注意した方が良さそう。
Lensrentalsはフランジバックの誤差をチェックしていた際にソニー製カメラのボディ内手ぶれ補正ユニットに破損が見られると報告しています。それらと見比べると非常に頑丈な構造の模様。水場以外であればタフな中判ミラーレスとして活躍してくれることでしょう。
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