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OM-D E-M1Xは究極の信頼性を求めて多大な研究開発リソースを費やした【海外機材情報】

DPReviewがオリンパスの新型OM-D「E-M1X」についてのインタビュー内容を記事として発信しています。

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フルサイズへ舵を切ることはありえない

E-M1Xが正式発表されるずっと前に、我々はオリンパスアメリカのマーケティング部長と来るべきカメラについて話をする機会を得た。10月の段階で最終仕様は部分的に未完成だったが、プロ志向のE-M1Xの背景となったコンセプトについて熱心に説明してくれた。

  • E-M1Xには3つのユーザーが存在すると信じている。
    1つめは「E-M1 Mark II」のような既存のM43カメラからのステップアップだ。良いカメラだが、状況によってスポーツ写真には向いていない。E-M1Xには横位置・縦位置にそれぞれジョイスティックが備わっている。これは野生動物やスポーツ写真にも必要だ。
    2つめはCanon 7DユーザーのようなAPS-C層からのステップアップをするフォトグラファーだ。彼らは長焦点距離の望遠レンズと小型システムを利用するためにAPS-Cを購入している。EOS-1D Xのような製品が欲しいところだが大きく、高価で面倒と感じるはずだ。E-M1Xはその点で新しい需要を生み出すと考えている。「ステップアップ=フルサイズ」と捉える人もいるだろうが、我々は「センサーサイズが答えではない」と市場にアピールしたい。
    3つめは新システムを試してみたいD5・5D・1Dシリーズのユーザーだ。E-M1Xは基本的に同じタイプのカメラである。彼らはフルサイズが必要と考えるかもしれない。しかし、一度E-M1Xのパフォーマンスを見て、サイズと重量を含めると考えが変わることだろう。
  • AFの追従性能について他社のベンチマークはそれほど重要では無かった。アメリカ国内外のプロフェッショナルが求めるAF性能について声に耳を傾け、その結果でアルゴリズム大幅に変更した。
  • E-M1 Mark II登場後に我々は市場からフィードバックを集め始めた。我々のR&D(研究開発)で向かう先は信頼性のあるカメラだ。E-M1・E-M1 Mark IIを経ても最大限の信頼性を獲得するには至らなかったことに気づかされた。
  • 「究極の信頼性」はオリンパスの主な開発理念だ。この哲学は48年前に元OM製品ラインのカメラクリエイター米谷 美久氏によって作り上げられた。目指すべきところは小型軽量、頑丈なカメラボディ、カメラ性能と一貫した操作性である。そしてプロフェッショナルからの信頼を勝ち取り、満足して使ってもらうことである。
  • 数か月前にアジア競技大会で初めてプレスセンター内に入った。多くのプロフォトグラファーはいなかっただが、幾人かは存在した。それは我々にとって大きな一歩だ。
  • 写真業界のリスクはスマートフォンの高性能化でカメラを使った写真撮影への興味を失うことだ。スマートフォンからカメラへのステップアップが巨大なボディとレンズだったならば、多くの人はステップアップを諦めてスマホを使ってしまうだろう。
  • スマートフォン層を取り込むためにも、我々はマイクロフォーサーズ以外のマウントを使用しない。複数のマウントを用意するのはユーザーフレンドリーでは無く、顧客を失う可能性がある。我々は一つのまとまりがあるシステムを作りたい。特に望遠レンズを使った分野の撮影はスマートフォンでは出来ない分野だ。
  • トッププレートのサブモニタについては検討したが、カメラが大きくなり操作性が悪くなる可能性がある。R&Dに携わるスタッフはプロフェッショナルの隣に座り、彼らがどのようなカメラを操作するのか見ている。そこで彼らはインスピレーションを受けている。
  • 「究極の信頼性」を持つカメラを作りたいという理由で多くの研究開発リソースを費やし、そしてE-M1Xが完成した。(E-M1Xより小型軽量モデルの開発について)オリンパスは100周年なので期待してほしい。
  • 我々は独自の哲学によりフルサイズを作ることは無い。市場がフルサイズと小型センサーに2分するなか、幸いにも他のメーカーはラージフォーマットへ行ってくれた。

とのこと。

OM-D E-M1 Mark IIと同じセンサーを利用しているカメラですが、他の部分にはかなり力が入っているようですね。特に操作性・堅牢性・AFには自信があるようです。特にD5やEOS-1Dなど大手一眼レフのトップエンドモデルをガッツリを名指ししているのが凄い。

そういえばIMAGING RESOURCEも昨年の12月に似たようなインタビュー記事を発信していましたね(実際には10月下旬のPhoto+における会話)。内容は今回よりさらにオリンパスの哲学を掘り下げるような内容となっているのでE-M1Xを予約したらなら必見の記事。

米谷 美久氏やオリンパスの哲学については以下のウェブサイトがさらに参考となるかもしれません

「開発リソースを注ぎ込んだE-M1Xが完成したので他やるよ!」とも解釈できる意味深コメントがありますね。それがE-M1Xと共に発表された「OM-D E-M1 Mark II シルバーエディション」のみであるとは思いたくないですねえ…。できればPEN-FのリニューアルやOM-D第3世代の話題も聞きたいところ。

OM-D E-M1Xに関するレビュー・作例を集めるページはコチラ

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