IMAGING RESOURCEが2018年12月上旬に開催された秘密のE-M1X試写会において技術スタッフとのやり取りを記事として発信しています。
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AI技術とアルゴリズムは急速に進化している
- E-M5 Mark IIIの前にE-M1Xをリリースしたのは、OM-Dシリーズのラインアップを補完するために完全なプロモデルを作りたかったからだ。E-M1 Mark IIはそれに近いモデルだが、可能な限りの高性能と堅牢性を詰め込んだトップエンドがE-M1Xだ。(E-M1Xの登場により次はE-M5 Mark IIとなるだろう。しかし、その時期は明かしてくれなかった)
- E-M1 Mark IIの2倍となるプロセッサーを搭載しているが、フロントエンドLSIは同じだ。処理能力向上により手持ちハイレゾショットやライブND、AIベースのAFアルゴリズムが可能となった。一般的な画像処理エンジンだが、ディープラーニングのアルゴリズムを利用できるようになっている。
- AI技術と被写体認識アルゴリズムは急速に進化している。AI用にハードウェアを搭載するとそれが開発の妨げとなってしまう可能性がある。そのため、専用ハードウェアアーキテクチャを設けず、汎用プロセッサー2基を利用している。大きなアルゴリズムの変更があったとしてもファームウェアを更新するだけだ。
- プロセッサーは単一のUHS-IIデータストリームに対応する回路のため、E-M1 Mark IIにデュアルUHS-IIスロットは実現できなかった。E-M1Xは2基のプロセッサーを搭載しているのでどちらもUHS-II対応が可能となった。
- E-M1XはE-M1 Mark IIと同じイメージセンサーを使用している。しかし、E-M1Xのほうが画像処理が優れているため、JPEG出力では高感度ISOノイズが低減する。さらに演色性が向上しているため肌の色調が滑らかとなっている。(演色性にデュアルプロセッサは関係ないが、E-M1 Mark IIの演色性を変更することは不可能だそうだ)
- 画質優先モードではカメラがノイズリダクションのプロセスを2回実行するとオリンパスは述べている。エンジニア曰く、2段階のノイズリダクションはISO800~1600の間で最も効果が目に見えるそうだ。
- AIベースのオートフォーカスは3年以上の開発期間を要している。一般的なアプローチは「ディープラーニング」技術を使っているが、特定のアルゴリズムはオリンパス独自のものだ。インテリジェント被写体認識は画像データそのものを判断する機能であり、像面位相差は関係ない。
- インテリジェント被写体認識はファームウェアアップデートで認識する範囲を拡大可能である。しかし追加データクラウドの空きスペースに関する情報は教えてくれなかった。
- 手振れ補正の向上はジャイロ技術の向上によりシステム全体のパフォーマンスが2倍となったため。オリンパスはジャイロメーカーがエプソンであると明らかにしている。
- 手持ちハイレゾショットの仕組みはPENTAX K-1 Mark IIのダイナミックRRSと似ているが、K-1 IIは4枚の画像でE-M1Xは16枚の画像を使用する。回転ブレの影響は吸収可能だ。
- USB給電と充電は同時に利用できない。充電はカメラの電源をオフにしている時のみだ。USB給電は少なくとも1個のバッテリーをカメラに入れておく必要がある。
- 像面位相差AFはAFフレームのみならず、センサー全体の深度情報を処理している。
とのこと。
かなり前からAI技術を使ったオートフォーカスの開発に取り組んでいたようです。2017年末からE-M1Xに関する情報を散見したのはこのような理由があったのかもしれませんね。噂情報でも耳にしましたが、やはり被写体認識のアップデートは可能な模様。これは今後のファームウェアアップデートにも期待したいところ。
E-M1Xの情報も気になりますが、ラインアップが一巡したことで次はOM-D E-M5 Mark III後継モデルの登場となりそうです。E-M1Xに注ぎ込んだ技術をどこまで下位モデルに下すのか気になりますねえ。
OM-D E-M1Xに関するレビュー・作例を集めるページはコチラ
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