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キヤノン ティルトシフトレンズの情報をカメラに表示する特許出願

2023年11月2日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。ティルト・シフト・リボルビング機能を搭載したIS付きズームレンズで、カメラ側にあおりやリボルビングの情報を表示できるシステムに関する特許のようです。

概要

  • 【公開番号】P2023160385
  • 【公開日】2023-11-02
  • 【発明の名称】レンズ装置及び撮像装置
  • 【出願日】2022-04-22
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】撮像装置に設けられた表示画面であおり量を確認することを可能にするレンズ装置を提供すること。
  • 【背景技術】
    【0002】
    従来、あおり撮像を行うために、レンズの撮像面に対するシフト量やティルト量等のあおり量を調整するレンズ交換式カメラが知られている。特許文献1には、あおり量に基づく被写界深度をカメラに設けられた画面に表示する構成が開示されている。
  • 【0005】
    本発明は、撮像装置に設けられた表示画面であおり量を確認することを可能にするレンズ装置を提供することを目的とする。
  • 【課題を解決するための手段】
    【0006】
    本発明の一側面としてのレンズ装置は、撮像装置に装着可能なレンズ装置であって、あおり撮像を行うために移動させる少なくとも一つの光学部材を含む撮像光学系と、少なくとも一つの光学部材の可動範囲に関する情報を撮像装置に送信する送信部とを有することを特徴とする。
  • 【発明の効果】
    【0007】
    本発明によれば、撮像装置に設けられた表示画面であおり量を確認することを可能にするレンズ装置を提供することができる。

  • 【0021】
    ズームレンズ102は、図中に破線で示される撮像光学系の光軸に沿って移動可能である。不図示のズーム機構に連結されたズーム操作リングをユーザが操作することで、ズームレンズ102は光軸に沿って移動する。これにより、ズームレンズ102の移動によって撮影光学系の焦点距離が変更される変倍が行われる。ズームレンズ位置検出部106は、可変抵抗等の位置検出センサを用いてズームレンズ102の位置を検出し、位置データをレンズマイコン111に出力する。出力された位置データは、レンズマイコン111にてズームトラッキング動作等の制御に用いられる。
  • 【0022】
    絞りユニット103は、絞り羽根やホール素子等のセンサを備える。絞り羽根の状態は、前述のセンサにより検出され、レンズマイコン111に出力される。絞り制御部107は、レンズマイコン111からの指令に応じて、ステッピングモータやボイスコイルモータ等のアクチュエータを駆動する。これにより、絞りユニット103による光量調節が行われる。
  • 【0023】
    像振れ補正レンズ104は、撮像光学系の光軸に直交する方向へ移動することで、手振れ等に起因する像振れを低減する。像揺れ補正レンズ制御部108は、振動ジャイロ等の不図示の振れセンサにより検出された振れに応じて、レンズマイコン111からの指令により、防振アクチュエータを駆動する。これにより、像揺れ補正レンズ104のシフト動作を制御する防振処理が行われる。
  • 【0024】
    フォーカスレンズ105は、光軸に沿って移動可能である。フォトインタラプタ等の位置検出センサを用いて検出されたフォーカスレンズ105の位置データは、レンズマイコン111に出力される。フォーカスレンズ制御部109は、レンズマイコン111からの指令により、ステッピングモータ等のアクチュエータを駆動し、フォーカスレンズ105を移動させることで焦点調節を行う。また、フォーカスレンズ105は、ズームレンズ102による変倍に伴う像面変動を補正する。
  • 【0026】
    レボルビング駆動部(回転部材)114は、撮像光学系の光軸周りに回転可能に構成され、回転することで撮像光学系の少なくとも一部を光軸周りに回転させる。レボルビング制御部117は、レンズマイコン111からの指令により、レボルビング駆動部114を移動させる。レボルビング駆動部114の位置は、不図示の位置検出部により検出されてもよい。レボルビング駆動部114を移動させるレボルビング駆動が実行されることで、ティルトレンズ112及びシフトレンズ113の移動方向を制御可能である。

キヤノンは以前からティルト・シフト部を駆動させる構造や操作方法などの特許を出願。今回はカメラ側のライブビューでティルト・シフト・リボルビングの状態を数値で確認できるシステムに関する特許のようです。可動範囲をレンズで確認しながらマニュアル操作する従来式と比べると視認性が良く、暗所や遠隔でも良好な操作性を実現できそうに見えます。図面1を見る限りでは、少なくとも「ズーム位置検出」「絞り制御」「手振れ補正制御」「フォーカスレンズ制御」「ティルトレンズ制御」「シフトレンズ制御」「リボルビング制御」がレンズマイコンと繋がっており、カメラと通信できる状態となっています。従来は手動操作が主だったティルトシフト撮影が劇的に変化しそうなレンズですね。(もちろん、これら全てが実現するとは限りませんが。本当に登場したらゲームチェンジャーとなりそう)

RFマウントのTSレンズはAFに対応すると噂されていますが、これまでの特許を見る限りでは実現に向けて着実に駒を進めているように見えます。特許出願の図面にもあるように、我々の予想を超え、全てがカメラ制御で動作するTSレンズが登場するのかもしれませんね。

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