2022年4月8日付けで富士フイルムの気になる特許出願が公開。長時間の動画撮影を目的として、センサーにヒートパイプと冷却用のファンの搭載を検討しているのでしょうか。
概要
- 【公開番号】特開2022-55674
- 【公開日】2022-04-08
- 【発明の名称】撮像装置及び撮像方法
- 【出願日】2020-09-29
- 【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社- 【課題】撮像ユニットを備える撮像装置及び撮像方法を提供する。
- 【0002】
従来、手振れ補正機構を備える撮像装置において、撮像素子を冷却させることを目的とした技術が提案されている。- 【0027】
近年、撮像装置によって長時間、高画質動画の撮影を行う場合がある。撮像装置は適切な温度範囲での使用が好ましい。高画質動画の撮影は消費電力が多く、撮像装置本体からの発熱により適切な温度範囲を超えてしまう。長時間の高画質動画撮影において、撮像装置は装置自身の保護や撮影者の安全のために、適切な温度範囲を超える場合には撮影を強制終了するなどの保護機能を働かせる。そのため、高画質動画の撮影において十分な撮影時間を確保することができないことがある。また、繰り返し撮影を行う場合に、前回使用した際に上昇した撮像装置の温度が、適切な範囲まで下がる時間間隔が無いときには、十分な撮影時間を確保することができない。更に、手振れ補正機能付き撮像装置においては、発熱する撮像素子が撮影時に常に浮動している状態であるため、構造上、撮像素子から発生した熱を放熱することが困難である。- 【0095】
撮像ユニット100は、3つのヒートパイプ180A?180Cを備える。ヒートパイプ180A?180Cは、熱を輸送する熱輸送体である。ヒートパイプ180A?180Cの端部は、冷却装置108の板金108Cに設置されている。また、ヒートパイプ180A?180Cの他方の端部は、ヒートシンク110に設置されている。これにより、冷却装置108で発せられた熱は、ヒートパイプ180A?180Cで輸送され、輸送先の強制冷却機構46により冷却を行うことができる。- 【0096】
このように、ヒートパイプ180A?180Cを利用して、冷却装置108から発した熱を輸送し、輸送先の強制冷却機構46で冷却を行うことができる。これにより、強制冷却装置を冷却装置108の板金108Cに必ずしも備える必要はなく、撮像装置10の撮像装置本体2の内部の空間を有効に利用することができる。
ここ最近は国産ミラーレスにアクティブ冷却システムを搭載し、動画性能を高めたカメラが続々と登場していますね。パナソニックはLUMIX S1HやLUMIX GH6、ソニーはFX3、キヤノンはEOS R5 Cなど。高度な動画機能はセンサーやプロセッサ、そしてCFexpress Bのようなメモリーカードも熱源となっており、長時間の動画撮影では熱対策が必須となっています。ハイレベルな動画の需要に合わせて、富士フイルムもミラーレスの熱対策を真剣に検討している模様。
そして、噂では2022年にX-H2が2種類登場すると言われています(Via Fuji Rumors)。
ひょっとしたら静止画向け、動画向けに分かれており、片方に冷却システムを導入するのかもしれませんね。そう言えばX-H2は2種類のバッテリーグリップを用意すると噂されているので、ボディの形状がそもそも異なるのかもしれません。(とは言え、まだまだ噂情報の段階なので過信は禁物)
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噂のまとめ
太字は確定的な情報
X-H2
- 2022年にフラッグシップカメラが登場
- 2種類のX-H2が登場する(1台はX-H2s)
- 2種類の縦位置グリップが存在する。
- 8K動画(匿名情報)
- 新型センサー搭載
・X-Trans CMOS
・積層型+裏面照射型
・4000万画素 - もう1台のX-H2のセンサーは2600万画素
- 新型プロセッサ搭載
- 2500ドル以下
その他
- XF150-600mm:2022年
- XF18-120mm:2022年
- GF20-35mm:2022年
- GF55mmF1.7:2023年
- GFチルトシフトレンズ:2023年
(Via X Summit PRIME 2021・Xレンズロードマップ・GFレンズロードマップ・Fuji Rumors)