携帯性と画質のバランスが高い万能トラベルレンズ｜25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2

Mobile01が「25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2」のレビューを公開。シグマと厳しい戦いが待っているとしつつも、高倍率ズームとしては画質と携帯性のバランスが良い万能レンズと評価。

Mobile01：Tamron 25-200mm f/2.8-5.6 Di III VXD G2（A075）評測報告｜半微距加持、體質均衡的 8X 旅遊鏡！

外観：タムロンG2世代のデザインを継承、高光沢ブラック仕上げ。プロ用レンズほど冷たい質感ではないが、耐傷性と指紋防止性に優れる素材で日常使用に耐える。フィルター径は67mmで、他のタムロンのフルサイズ用レンズと共用でき、携帯性とコスト削減に貢献。

構造：開放F値は25〜26mm付近のみF2.8で、96mm以降はF5.6となる。旅行レンズとしての性格が明確である。G2世代らしくType-Cポートを備え、Lens Utilityから設定可能である。前面にはフッ素コートが施され、撥水・撥油性が高く、汚れも容易に拭き取れる。

携帯性：焦点距離が25mmへ拡張されたにもかかわらず、全長約12cm、重量575gと軽量。長時間の手持ちでも負担が少なく、旅行やスナップで利点が大きい。外付けズーム式で、ズーミングにより鏡筒が伸びる。

操作性：レンズの自重落下を防ぐロックスイッチを搭載。フォーカスストップボタンはLens UtilityでAF/MF切り替えやフォーカスプリセットなどに割り当て可能。Type-C接続によりABフォーカスやフォーカス制限など多くのカスタム項目に対応し、「フォーカスリミット」「星空フォーカスロック」も追加された。

AF：VXDリニアモーターにより、ズーム全域で高速・高精度・安定したAF性能を示す。AF-Cや動画撮影でも優れた追従性を維持。

MF：高倍率ズームとしてはフォーカスブリージングが極めて少なく優秀。25mmでは最大倍率1:1.9、最短16cmで準マクロ的に使え、表現の幅が広い。200mm側では最短80cm、倍率0.26倍で十分な性能。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：（MTFを見ると）25mm F2.8で中央は高解像だが周辺は低下し非点収差も目立つ。200mm F5.6は中央の絶対解像力こそやや低いが均一性と収差抑制に優れる。実写では25mmはF4〜F11、200mmはF8〜F22が実用的。61MP機でテストしており、高級レンズとの差は依然ある。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：記載なし。

軸上色収差：中央付近ではF4からパープルフリンジが完全に抑制。高コントラストで気になる場合はF2.8は避けるべき。

倍率色収差：F4から改善し、F8ではリンジがほぼ消失。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：広角端の樽型歪曲はデジタル補正で良好に補正され、補正後はほぼ真っ直ぐになる。

周辺減光：記載なし。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：BBAR-G2コートにより一定の耐性はあるが、F2.8付近ではフレア・ゴーストが発生。絞るほどゴーストはやや目立つが、フレアは発生しない。

光条：9枚羽根のため18本の光条が生じる。F4から弱い光条が見られ、一般的なウニ状のパターンになる。

作例集：作例多数。（解像性能テストの25mmは、中央と隅の作例があべこべになっているように見えます。）

総評：高倍率ズームの常識を更新する存在で、携帯性と画質のバランスが高い万能トラベルレンズ。25〜200mmの広い焦点域を小型軽量で実現し、VXDによる高速AF、広角端での0.53倍相当のクローズアップ性能など、多用途に対応。25mm、画質の均一性、高速AF、近接性能の4点が大きな強みである。ただし望遠端はF5.6のため、低照度ではシャッタースピードかISO上昇が必要。

競合について：総じてタムロンは強力な候補だが、シグマ20-200mm F3.5-6.3との価格差が小さく、厳しい戦いとなるだろう。

備考：

https://youtu.be/ZtA-cDHmUdQ

2025年11月に登場した明るい高倍率ズームレンズの第二弾。
2020年発売の前モデル「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」で課題となっていた広角側の拡張を実現。25mmの広い画角で撮影することができるようになりました。さらにVXD方式のAF駆動、USB-C経由でのレンズカスタマイズ、複数の防塵防滴仕様、BBAR G2コーティングによる逆光耐性など複数の改善点を盛り込んでいます。

販売価格は前モデルより高くなっているものの、全体的に強化された第二世代と考えれば許容範囲内でしょうか。引き続き光学手振れ補正は非搭載のため、ソニーαの古い機種（初代α7など）では手振れ補正を利用できない点に注意が必要。

Mobile01のレビューによると、高級レンズほどではないものの非常に良好な解像性能を発揮するようです。作例を確認すると、6100万画素でのテストでも良好な結果が得られている模様。

前モデルと比べると開放F値の上昇が速いので、明るい高倍率ズームという特徴は少し薄まっているように見えます。25mmへの拡張や画質の改善を考慮すると、バランス重視のズームレンズになったという印象。

20mmの超広角や28-85mmで0.5倍マクロの汎用性でシグマ、ボケ質や低照度での有用性でタムロンと言ったところ。

タムロン 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2 最新情報まとめ

発売日：2025年11月20日
初値：115,830円

25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2
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レンズの仕様

発売日	2025年11月20日
初値	115,830円
レンズマウント	E
対応センサー	フルサイズ
焦点距離	25‐200mm
レンズ構成	14群18枚
開放絞り	F2.8-5.6
最小絞り	F16-32
絞り羽根	9枚(円形絞り)
最短撮影距離	0.16m (WIDE) / 0.8m (TELE)
最大撮影倍率	1:1.9 (WIDE) / 1:3.9 (TELE)
フィルター径	φ67mm
手振れ補正	-
テレコン	-
コーティング	BBAR-G2 防汚
サイズ	φ76.2mm×121.5mm
重量	575g
防塵防滴	簡易防塵防滴
AF	VXD
絞りリング	‐
その他のコントロール	Tamron Lens Utility AFLボタンズームロック
付属品	花型フードフロントキャップリアキャップ