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28-105mm F2.8 DG DN 幅広いシーンをカバーしたいユーザーには優れた選択肢

Phototrendが「28-105mm F2.8 DG DN」のレビューを公開。歪曲収差や周辺減光が目立つとしつつもレンズ補正で簡単に修正可能で、解像性能やボケ質は良好とのこと。幅広いシーンをカバーしたいユーザーには優れた選択肢と言及。

Phototrend:Test Sigma 28-105 mm f/2,8 DG DN Art : la nouvelle référence des zooms polyvalents

  • 外観:堅牢な構造と洗練されたデザインを持つ。マットブラックのメタリック仕上げが施され、シグマArtシリーズらしい高い信頼性を確保。
  • 構造:12枚羽根の絞りにより柔らかいボケを実現。82mmフィルター対応。複数の耐候性シールを備えた防湿・防塵構造。
  • 携帯性:長さ約15cm(伸長時21cm)、重量約1kg。コンパクトではないが、フルフレームミラーレスボディとのバランスは良好。キヤノンRF24-105mm f/2.8 L IS USM Zよりも軽量。
  • 操作性:ズームの不意な展開を防ぐラッチを装備。AF/MFスイッチ、2つのカスタムボタンを搭載。広いフォーカスリングはスムーズで摩擦がない。ズームリングはやや硬め。ノッチ付きの絞りリングは動画撮影者にとって有用で、「自動」位置で固定可能。
  • AF:HLA(High-response Linear Actuator)搭載。高速かつ静音で正確なフォーカシングを実現。動く被写体のトラッキング性能も高い。動画撮影時もスムーズでポンピングなし。ソニーのバースト撮影制限により、α9 IIIやα1 IIでは15コマ/秒を超えられない点が課題。
  • MF:記載なし。
  • 手ぶれ補正:光学式手ぶれ補正は非搭載。広角側では問題ないが、105mmでは低照度やスローシャッター時に手ブレが発生しやすい。
  • 解像性能:F2.8開放時から中心部は非常にシャープ。周辺部はF4で改善。広角側はF5.6でピーク。ズーム全域でF4が最もシャープ。F8でも高い解像力を維持。質感描写が優れ、ポートレートでは髪の細部まで再現可能。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:F2.8と12枚羽根の絞りにより、滑らかで心地よいボケを実現。被写体と背景の分離が容易。背景のハイライトも自然で、105mmではパース圧縮がポートレート撮影に有利。最短撮影距離40cm。
  • 色収差:色収差はほぼ発生せず、強い逆光時にわずかに見られる程度。広角側で周辺部に現れることがあるが、F5.6以降で解消。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:28mmで樽型歪曲、105mmで糸巻き型歪曲が発生。カメラ内補正やソフトウェア補正で問題なし。
  • 周辺減光:最短撮影距離とF2.8開放時に目立つ。28mmで特に顕著だが、絞るか焦点距離を伸ばすことで軽減。ソフトウェア補正も有効。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:記載なし。
  • 光条:絞りを閉じることで美しい光条を得られる。
  • 作例集
  • 総評:多用途かつ高性能なズームレンズ。28-105mmの焦点距離とF2.8の明るさにより、幅広い撮影に対応。構造は堅牢で仕上げも優秀。AFは高速・静音・正確で、低照度でもスムーズ。光学性能は全域でシャープネスが高く、特にF4で最良の結果を得られる。歪曲収差や周辺減光は発生するが、補正可能。一本で幅広いシーンをカバーしたいユーザーには優れた選択肢。
  • 競合について:直接の競合は少ないが、24-70mm F2.8や24-105mm F4と比較可能。焦点距離の柔軟性とF2.8の明るさを重視するなら、本レンズが優位に立つ。
  • 備考

広角28mmから望遠105mmまで開放F値2.8でカバーした高倍率の大口径標準ズームレンズ。レンズサイズは24-70mm F2.8よりも大きく重く、そしてシグマ製レンズとしては比較的高価ですが、105mm F2.8を利用できるのは魅力的。最短撮影距離が短く、撮影倍率も高いため、近距離の撮影にも適しています。汎用性の高い大口径ズームレンズとして検討する価値のあるレンズのようです。

Phototrendのレビューでは、ズーム両端におけるいくつかの欠点(主に歪曲収差と周辺減光)を指摘しつつも素晴らしい特殊なズームレンズと評価。フレームの広い範囲は焦点距離全域で一貫性の高い解像性能を発揮している模様。歪曲収差や周辺減光を考慮するとレンズプロファイルによる補正が重要となるため、非対応の現像ソフトでは修正が難しいと感じるかもしれません。

レビューサイトによって、サンプルのボケ質が少し硬めに見えましたが、Phototrendのサンプルは全体的に良好。ズームレンズとしては綺麗で問題のない見栄えです。Flickrには専用のグループページが作成されているため、発売後にユーザー投稿を確認してから購入するのもアリ。(SABなどでも高解像のサンプルを確認可能)

シグマ 28-105mm F2.8 DG DN|Art 最新情報まとめ

  • 発売日:2024年9月26日(木)
  • 予約開始:2024年9月10日 10:00:00
  • 希望小売価格:オープンプライス
  • シグマオンラインショップ:¥275,000

レンズの仕様

  • マウント:Sony E / Leica L
  • フォーマット:フルサイズ
  • 焦点距離:28-105mm
  • レンズ構成:13群18枚(FLD2枚、SLD1枚、非球面レンズ5枚)
  • 開放絞り:F2.8
  • 最小絞り:F22
  • 絞り羽根:12枚(円形絞り)
  • 最短撮影距離:40cm
  • 最大撮影倍率:1:3.1(105mm)
  • フィルター径:82mm
  • 手ぶれ補正:-
  • テレコン:-
  • サイズ:φ87.8mm x 157.9mm
  • 重量:995g
  • 防塵防滴:対応
  • AF:HLA
  • 手ぶれ補正:-
  • その他機能:
    ・絞りリング(A固定・クリック解除)

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