七工匠「7artisans 7.5mm F2.8 II」この価格帯としては優れた解像性能

Sony Alpha Blogが七工匠「7artisans 7.5mm F2.8 II」のレビューを公開。EDレンズも採用した新しい光学設計により、サムヤンも上回るシャープネスを実現しているとのこと。ただし逆光耐性は見劣りするらしい。

Sony Alpha Blog：7 Artisans 7.5mm F2.8 Fisheye II

レンズの紹介：

「7artisans 7.5mm F2.8」の第2世代だ。メーカーによると、光学系を最適化し、前玉にはより屈折率の高いガラスを使用している。後部にはHOYA製のEDレンズを採用して色収差を効果的に補正している。

ビルドクオリティ：

全体的な外観は従来通りだ。総金属製のミラーレス用レンズである。ただし、表面やマウントの仕上がりを変え、より美しく頑丈な外装に仕上がっている。

レンズは総金属製でビルドクオリティはとても良好である。

電子接点は無い。フルマニュアルレンズだ。

携帯性：

前モデルよりも全長が短くなっている。

操作性：

クリックレスの絞りリングとMFリングを搭載している。

フォーカスリングは滑らかに回転し、15cmから1mの撮影距離まで大きなストロークを持ち、1mから無限遠までは非常に小さなストロークとなる。

絞りリングは十分滑らかだ。

オートフォーカス：

記載なし。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

2400万画素のα6000でテストした。

中央は絞り開放からとても良好で、F4から優れた結果を得ることが出来る。

四隅も開放から良好だが、最適な結果を得るにはF5.6まで絞る必要がある。

この価格帯としては優れた結果だ。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

玉ボケは魚眼レンズらしいものだ。

後ボケはとても素晴らしく、比較的柔らかい描写だ。

色は良好である。

色収差：

少ないが存在する。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

このレンズは魚眼レンズなので歪曲は大きい。

周辺減光：

F2.8で目に付くが、F5.6でとても小さくなる。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

いくらかハロが発生し、フレア耐性は悪い。

F16まで絞ると素敵な光条となる。

競合レンズ：

前モデル・PERGEAR・Samynagと比較して最もコンパクトなレンズだ。

ビルドクオリティはPERGEARよりも良好だ。

シャープネスは4本ともF8でとてもよく似た性能となる。この新しいレンズはF5.6の段階でいち早く優れたシャープネスを実現している。

後ボケはどのレンズも似ている。

玉ボケはPERGEARが最も良好だ。

色はサムヤンとこのレンズが最も良好だ。

画角はこのレンズが最も広い。

周辺減光はこのレンズが最も良好だ。

逆光耐性や色収差補正はサムヤンがベストだ。次いでこのレンズである。

作例集

総評

全体的にとても優れたシャープネスを実現している魚眼レンズだ。色も良く、周辺減光や色収差が少ない。第一世代から明らかに改善しており、シャープネスはサムヤンよりも優れている。逆光耐性や発色はサムヤンに及ばないが、強くおススメできるレンズだ。

長所：
・絞り開放からとても良好な中央シャープネス
・F5.6で全体的に優れたシャープネス
・良好な後ボケ
・良好な発色
・クリックレスの絞りリング
・手ごろな価格
・小型軽量
・穏やかな光量落ち
・低色収差

平凡：
・最短撮影距離

短所：
・逆光耐性

とのこと。
国内でも楽天やAmazonで入手可能な第2世代の七工匠製魚眼レンズですね。国内ではデザインのみリニューアルした「Fish-eye2」も存在しますが、全くの別物なので注意が必要。このレンズは光学設計にHOYA製のEDガラスを採用しているのが特徴と言えそうです。この価格帯でEDレンズを使用しているのは珍しいですね。

新しい光学設計により、サムヤンと匹敵以上のパフォーマンスを実現している模様。これで1万円台はリーズナブルと言えるかもしれません。ただし、逆光耐性は相変わらずとのこと。欠点はそれだけですが、画角の広い魚眼レンズで逆光耐性が引くのは致命傷と感じるかもしれません。この新しは実写作例をもう少し確認しておきたいところ。

七工匠「7artisans 7.5mm F2.8 II」交換レンズデータベース