Phototrendがソニー「α9 III」のレビューを公開。バッテリーグリップ装着時に2つのバッテリーを同時に消費する、高ISOのノイズなどを指摘しつつ、優れたAFやグローバルシャッターのドライブ性能などを高く評価しています。
Phototrend:Test Sony A9 III : l’hybride plein format ultime grâce au global shutter ?
- 外観:10年の集大成。新デザインの外装。ライカや富士フイルムほど優雅ではない。
- 質感:マグネシウム合金・ポリカーボネートを使用。高品質な仕上がり。センサーシールドあり。
- バッテリー:従来よりも消費電力が大きいのか撮影枚数が低下している。追加グリップ装着時はドアを取り外す必要があるのは残念。2つのバッテリーは同時に消費する点に注意が必要。
- インターフェース:完璧。3.5mmマイク・ヘッドホン、HDMI A,、USB-C 3.2、micro USB、RJ-45、シンクロを備えている。ワイヤレスのペアリングは非常に素早く、リモートや画像転送に対応。
- 携帯性:α9 IIよりもわずかに重いが競合製品よりもコンパクト。
- グリップ:角が丸くて大きく、握りやすい。
- 操作性:
・シャッターボタンがグリップと一体化し、自然に押すことが出来る。
・α7 IV以降の機種と同様に静止画/動画の切替スイッチを搭載。
・露出補正ダイヤルはFnダイヤルに切り替わっている。
・前面にC5ボタン追加。
・背面はα1と同じ。
・ボタンイルミネーションは非搭載。- 手ぶれ補正:公称値ほどではないがきちんとした性能。
- ファインダー:高解像で鮮明。240fpsモードでは画質が低下するが、120fpsでは見事。OLEDファインダーとLCDモニタで発色とコントラストに違いがみられる。
- モニター:チルト・バリアングルの動作に対応する高解像モニタ。よく考えられている。
- メニュー:記載なし。
- フォーカス:市場で最も正確。ミスショットの原因はレンズ側の可能性が高い。様々な環境で期待を裏切らない性能。様々な被写体検出に対応してるが二輪車には反応しない。
- 連写性能:RAWで120fpsに対応。ただし、この際は圧縮RAWに限定される。また、対応するレンズに制限があり、社外製レンズは15fpsまでとなる。バッファクリアのためにCFexpressメモリカードを推奨。ソニー初のプリキャプチャーに対応。
- ドライブ:ローリングシャッターの問題はゼロ。歪まないし、人工灯のバンディングは無い。
- 解像性能:ローパスフィルター搭載。解像度は2400万画素として少し低いように見える。非圧縮RAWで50MB、ロスレス圧縮で30MB、圧縮RAWで25MB。ピクセルシフト撮影には非対応。
- 高感度ISO:800で若干のノイズ。1600で劣化が始まるが12800まで許容範囲内。25600で急激な劣化。51200ではノイズまみれ。複数の画像を合成してノイズ低減処理を施す効果的なRAWモードがあるが、合成処理はパソコンが必要。
- ダイナミックレンジ:α7 IVやα7CRほどではないが、シャドウの復元は簡単で、ハイライトの保持も難しくない。
- ホワイトバランス:記載なし。
- JPEG:記載なし。
- 動画:従来機と異なり、高度な動画機能に対応。6Kオーバーサンプリングの4K 60p 10bitやHDMI出力で16bti RAWなどに対応している。ローリングシャッターやバンディングなない驚異的なカメラ。手振れ補正時も効果的。オートフレーミングなども組み合わせると優れた動画向けカメラとなる。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:万人向けではないが、主な市場であるスポーツ写真のニーズはほぼ完全に満たしている。高ISOのノイズなど課題は残されているが、2400万画素の解像度で問題なければ究極のミラーレスカメラ。
とのこと。
フルサイズセンサーを搭載したスチルカメラでは初となるグローバルシャッター搭載ミラーレス。ローリングシャッター歪みやフリッカーを完璧に抑えることができ、フラッシュに全速同調も可能。さらに120fpsのRAW対応連続撮影やプリキャプチャ機能、クロップ無しの4K 120p対応などなど、静止画・動画ともに高性能なカメラに仕上がっています。オーバースペックと感じる人も多いと思いますが、必要な人には画期的な機能がいくつかあるようですね。
Phototrendによると、グローバルシャッターの恩恵をはじめ、カメラの外装や操作性の改善点も評価。オートフォーカスはほぼ完璧と評し、なにか問題があるとすればレンズ側にあるとのこと。120fpsの高速連写は魅力的ですが、AF-Cに対応するレンズは制限がある点に注意が必要のようです。また、社外製レンズは従来通り15fpsまで。バッファは120fpsを使用するとすぐ詰まると指摘しつつも、CFexpress Type Aカードを利用することでバッファクリアは高速とのこと。
高性能である反面、従来機よりもバッテリー消費が大きく、場合によっては予備バッテリーやバッテリーグリップが必要と感じる可能性が高そう。また、バッテリーは2個同時に消費するらしいので、あまりカメラを使わなかった場合でも2個充電する必要がある点には注意が必要となる模様。
- 希望小売価格:オープン価格
- 発売予定日:2024年1月26日(金)
- 予約開始日:2023年11月16日(木)10時より
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新製品
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:積層型CMOS(GS対応)
・有効画素数:2460万画素
・ローパスフィルター:あり
・除塵ユニット:あり
・手振れ補正:5軸 8.0段分 協調手振れ補正対応 - プロセッサ:BIONZ XR
- ISO 250 - 25600 (拡張: 下限ISO 125、上限ISO 51200)
- CFexpress Type A / SD UHS-II デュアルカードスロット
- AFシステム:ファストハイブリッドAF
・測距点:759点
・測距輝度範囲:-5EV
・被写体認識:人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機
・その他:フォーカスエリア 2種追加 - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:
・電子シャッター:~1/80000秒
(連続撮影時は1/16000秒)
・フラッシュ同調速度:全速同調
・撮影速度:最高約120コマ/秒
・撮影枚数:RAW (非圧縮): 96枚 - ファインダー:944万ドット OLED 0.9倍 25mmアイポイント
- モニター:マルチアングル 210万ドット 3.2型
- フレームレート:STD 60fps / HI 120fps / HI+ 240fps
- 動画:
・4K:~ 120p 280Mbps クロップなし
・出力:XAVC S/ XAVC HS ALL-I対応 / HDMI RAW
・電子IS:対応
・連続撮影時間: - インターフェース:
・USB:SuperSpeed USB 10 Gbps (USB 3.2)
・ヘッドホン:3.5 mm
・マイク:3.5 mm
・HDMI:A
・LAN:1000BASE-T
・シンクロ:あり
・Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac 2x2 MIMO対応
・Bluetooth:5.0
・音声メモ専用のマイクをカメラ背面に搭載 - ストリーミング:~3840 x 2160 (15p / 30p)
- バッテリー
・タイプ:NP-FZ100
・撮影可能枚数:ファインダー使用時: 約410枚、液晶モニター使用時: 約520枚
・充電方法:USB給電・充電 PD対応 - サイズ:約136.1 x 96.9 x 82.9 mm
- 重量:約703 g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:マグネシウム合金
- 付属品
・バッテリーチャージャー BC-QZ1
・電源コード
・ケーブルプロテクター
・ショルダーストラップ
・ボディキャップ
・アクセサリーシューキャップ
・アイピースカップ
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