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LUMIX GH7 はセンサーサイズを妥協できれば完璧なカメラ

PetaPixelがパナソニック「LUMIX DC-GH7」のファーストインプレッションを公開。LUMIX S1H後継モデルの存在を感じさせる新機能を備えつつ、センサーサイズを妥協できれば完璧なカメラボディと評価。

PetaPixel:Panasonic Lumix GH7 Initial Review: Sensor Size is the Only Compromise

パナソニックのGHシリーズは常に最高のハイブリッドカメラであり、新しいLUMIX GH7はGH6と昨年のG9 IIの最高の機能を1つのボディにまとめている。センサーサイズだけは妥協点だと考えているので、基本的に私にとって完璧なカメラだ。

レビュワーの背景

  • 私は2009年の発売当初からGHシリーズの大ファンで、GH5は私たちのYouTube番組の撮影に幅広く使用してきた。街中では目立ちにくく、それでいて非常に高性能な小型のミラーレスだった。
  • 2022年に発売されたGH6は、ちょっとした誤算に見えた。豊富な記録オプション、素晴らしくデザインされた新しいボディ、そして真新しいセンサーを搭載している。しかし、コントラスト検出AF、ベースISOでのダイナミックレンジは驚くほど貧弱だった。わずか数カ月後に、像面位相差AFのS5IIが発売されたときは、より衝撃的だった。なぜパナソニックはGH6の発売をもう少し遅らせなかったのだろうか?
  • G9IIの発売で、私は自分の望みは叶った。GH6の記録モードの多くに対応し、像面位相差AF、より見事な手ぶれ補正、改善されたダイナミックレンジが組み合わさっている。GH6のボディの方が好きだったが、G9IIの発売以来、私のYouTubeカメラになった。
  • そして登場したGH7は、G9IIのすべてと、それ以上のものを備え動画に最適化された素晴らしいボディだ。

GH7の特徴

  • GH7のボディがビデオ用に最適化されている理由は何だろうか?
    ・無制限録画のための内蔵ファン
    ・2つの録画ボタン(シャッターはオプションで3つ目として使用可能)
    ・タリーランプ
    ・付属のPCシンクロ-BNCケーブル(タイムコード同期用)
    ・フロントフェイスピン(三脚上でカメラが回転しないようにする)
    ・チルト/バリアングルモニタ
    ・CFexpress Type-Bカードスロット
  • 1つだけ残念なのはEVFで、大きくはあるが、368万ドットと解像度は高くない。S1はだいぶ前の製品であるにも関わらず、576万ドットのゴージャスなパネルを搭載し、同じような価格で発売された。
  • GH6と同じ解像度、フレームレート、コーデックに加え、いくつかの便利な新機能を備えている。
  • 5.8Kのオープンゲートを4:3のアスペクト比でキャプチャすることも可能。
  • 4Kは、音声の有無にかかわらず、最高120フレーム/秒まで可能。4K/120pは、2500万画素の全幅をオーバーサンプリングしているため、ダイナミックレンジは他の記録モードより1段低いが、驚くほど精細。
  • 1080pのフルHDは、最高300コマ/秒(確かにソフトだが)で撮影できる。新しい記録モードの1つで、GH7は音声を記録しながら1080/240Pを撮影できる。これは、スピードアップや、オリジナルの音声にアクセスしたい場合のアクション撮影に非常に便利。
  • アップグレードの目玉は、ProRes RawをCFexpress Bカードに直接記録できるめったに見られない機能だ。REDの特許により、この機能はミラーレスカメラではほとんど見られない。
  • センサーの全幅を5.7K 17:9で30Pまで、または1:1ピクセル読み出しのC4Kから60Pまで、クロップでキャプチャできる。RAW動画を撮影するほど画質にこだわるなら、5.7Kモードにこだわるべきだろう。
  • 奇妙なことに、オープンゲート5.8K RAW記録は内部では利用できない。Atomos Ninja V/V+で外部キャプチャできる。

32bitフロート

  • もう1つの目玉機能は、XLR-2オーディオアダプターが必要になる。
  • XLR-2アダプターの主な利点は、長年求めていた32bitフロートオーディオを録音できることだ。
  • 基本的に非常に広いダイナミックレンジを持つオーディオトラックであり、レベルを設定することなくオーディオをキャプチャし、編集ソフトウェアで後から調整することができる。
  • マイクが捕捉できる音よりも大きい音の場合、32bitオーディオは役に立たないが、マイクが扱える範囲内に収まっている限り、現場でサウンドレベルを設定する必要はない。

静止画・AF

  • 明らかに動画撮影者向けに作られているが、100MPの手持ちハイレゾ、75フレーム/秒の連続撮影、JPEGのルックを変えるリアルタイムLUTの適用機能など、G9 IIのすべての撮影機能を備えている。
  • 写真撮影機能を損なうことなく、高度な動画機能を必要としないなら、G9 IIを購入することで300ドルと重量を節約できる。
  • AF性能はG9 IIと同じようだ。地元のBMX大会では、ライダーを効果的に追尾し、似たような顔の競技者が集団で集まったときだけ迷子になった。
  • 単一の被写体を撮影する場合、AFは非常に信頼できるものだった。
  • ソニーが動画AFがクラストップだと思っているが、パナソニックはキヤノンやニコンの最新AFに匹敵する。
  • 手ぶれ補正はクラス最高レベルだ。ブーストISモードはフレームを効果的にロックするので、カメラが三脚に設置されているように見える。完全に静止したフレームを保とうとする場合にのみ機能する。
  • カメラを動かす場合、ボディ内手振れ補正は自然な動きを可能にしながらも、微小な揺れを取り除く素晴らしい仕事をしてくれる。ジンバルに近いレベルの滑らかさを得るために、IBISとデジタル手ぶれ補正を組み合わせれば、歩きながらでも驚くほど安定した映像を撮影することができる。

総評

GH7を使った時間は限られているが、PetaPixelのYouTube番組を撮影するには完璧なカメラだと思う。G9 II のすべてを提供し、冷却ファンならではの安心感があり、動画撮影に完璧に設計されたボディに収まっている。GH7がG9 IIより300ドル高いのは、動画中心の機能を1つでも活用する人にとっては、容易に正当化できる。

しかし、2,200ドルの疑問は、フルサイズのS5IIXが基本的に同じ価格かそれ以下で手に入るのに、なぜマイクロフォーサーズのカメラにそれだけの出費をする人がいるのかということだ。

フルサイズセンサーは、低照度、ダイナミックレンジ、浅い被写界深度においてS5IIXにアドバンテージを与えるだろう。しかし、GH7の4K/120P、大幅に低減されたローリングシャッター、内蔵ProRes RAW記録、32bitフロートは、センサーサイズで妥協することを強く主張する。

とはいえ、GH7を見ると、これらの機能の多くが、今後登場するフルサイズ、LマウントのS1H後継機で見られるかもしれないと思えてくる。しかし、それは間違いなくもっと高価なカメラになるだろうから、GH7は愛好家にとって素晴らしい選択肢であり続けるだろう。

PetaPixelのYouTubeチャンネルでは、GH7をメインビデオとして使用する予定だ。

外観はGH6と同じですが、G9IIと同じく像面位相差AFやベースISOでのダイナミックレンジブーストに対応した新しいイメージセンサーを搭載。さらにProResRAWの内部収録や32bitフロート録音を実装した高機能な動画向けミラーレスのようです。また、LUMIX S9と同じく新アプリ「LUMIX Lab」に対応し、LUT登録枠は39まで拡大。そして被写体検出に飛行機や鉄道・車両が追加されています。静止画・動画の両面で、LUMIX Gシリーズの最新ハイエンドモデルに相応しいスペックと言えるでしょう。

PetaPixel(元DPReviewTVの中の人)のレビューでは、GH6で不満だった像面位相差AF非対応が解消し、32bitフロートや最新のAF性能などを高く評価。追加された被写体検出機能はあまり触れていませんが、動画撮影におけるAFはキヤノンやニコンに匹敵すると言及しています。32bitフロートの利便性を考慮するとXLR2アダプターの追加投資(約500ドル)は高くないと感じるかもしれませんね。

パナソニック LUMIX DC-GH7 最新情報まとめ

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