Canon EOS Rシリーズ カメラ 海外の評価

EOS R3は今まで使ってきたカメラの中で最も快適なカメラ

IMAGING RESOURCEがキヤノン「EOS R3」のレビューを公開。野鳥撮影を行うレビュワーにとって解像度が少し物足りないものの、今まで使ってきた中で最も快適なカメラと評価しています。

IMAGING RESOURCE:Canon EOS R3 Hands-on Review

ビルド・外観

  • 記載なし。

バッテリー

  • 記載なし。

インターフェース

  • 記載なし。

携帯性

  • 十分なグリップと多くのコントロールを備えた大型カメラだが、驚くほど軽量だ。
  • 1D X Mark IIIの1440gと比較して、R3は1015gである。
  • 大きなレンズを組み合わせてもバランスが取れている。手持ち撮影も簡単だ。

グリップ

  • 信じられない程に快適だ。
  • エルゴノミクスに基づいた形状で、私の手には完全にフィットする。
  • 小指までしっかりと握ることが可能だ。
  • 縦位置用のグリップは横位置用ほど快適ではない。しかし、これは1Dシリーズと同様だ。
  • 表面はゴルフボールのような質感のゴム素材で持ちやすい。

操作性

  • ボタン・ダイヤル類は1Dシリーズのような物理操作で、R5のようなカメラよりもコントロールの間隔が広く、全体的に少し大きい。
  • 背面ホイールやAF-ONボタンはR5よりも遥かに大きい。
  • 手袋装着時の操作が少し簡単になっている。
  • 私は1Dシリーズのようなカメラ上部の操作を期待していたが、残念ながらそうではなかった。ただし、フロントダイヤルの直後に露出補正ボタンが配置されている。
  • カメラ左肩はR5と異なり、1Dシリーズらしいボタン配置となっている。左肩のボタン二つを同時に押せばAEブラケットにもアクセス可能だ。
  • 1Dシリーズとは異なり、R5と同じモードボタンデザインを採用している。ただし、静止画・動画を切り替えるトグルスイッチが新設された。

手ぶれ補正

  • 記載なし。

ファインダー

  • 視線入力AFに対応している。
  • 使いやすさの観点で言えば素晴らしいファインダーだ。
  • スペックを見ただけではR5とそれほど変わらないが、576万ドットのOLEDファインダーは十分に大きく、シャープで応答性がある。
  • アイカップは大きく柔らかく、十分に遮光することができる。
  • カメラから十分に突き出た形状となっているので、鼻がモニタにあたらない。
  • 高輝度とHDRの処理が向上しており、光学ファインダーのような視覚体験が可能な「OVFシミュレーション」モードを備えている。

モニター

  • 1Dシリーズと比べて明らかに異なるポイントだ。モニタは固定式ではなく、バリアングル式で展開することが可能である。
  • 個人的にはα1のようなチルト式が好みだが、動画撮影ではバリアングル式のほうが使いやすいと思う。
  • 液晶パネルは信頼性が高くシャープだ。サイズはR5と同じだが、解像度はほぼ2倍を実現している。信じられないほどシャープで、優れたグレア耐性と応答性の高いタッチ操作を備えている。

メニューシステム

  • 記載なし。

フォーカスシステム

  • 全面をカバーする像面位相差AFに対応している。
  • 60コマ秒での連写時にも追従AFが可能だ。
  • EOS iTR AFシステムにより、AFポイントを被写体に近づけるだけで被写体を検出できる。
  • 被写体検出は「人」「車両」「動物」にカテゴリ分けされており、「鳥」と「動物」は同時に検出可能で、ソニーのように切り替える必要がない。
  • フォーカス速度はプロユースなカメラに期待するものと一致している。
  • ピントが合わなくても不思議ではない状況で、カメラは正確にピントを合わせてくれる。
  • 大部分の場合、動物検出AFは良好に機能する。
  • 何度か正確に追従しているにも関わらず、等倍で確認するとピントが甘いと感じたことがあった(何かを疑うほど甘い写真が多かった)。これをキヤノンに確認すると、レンズのファームウェアが古いままだった。バージョンアップしたところ問題は解決した。
  • 視線入力AFの精度を高めるためにはキャリブレーションが必要だ。キャリブレーション後は高精度で良好に機能する。とは言え、慣れるまでは時間がかかると思う。
  • 視線入力AFでは多少ながらAFポイントが揺れ動くので気が散る。必要無い場合はSETボタンで簡単にオフにすることが出来る。
  • 視線入力AFがオフになってもAFポイントの位置は維持される。出来るならばAFポイントは元の位置に戻る設定が欲しい。

連写性能

  • メカニカルシャッターでは12コマ秒までだが、電子シャッター時は毎秒30コマ秒での撮影が可能だ。ただし、小の場合は露出やホワイトバランスが固定される。
  • 追従AEを利用したい場合でも15コマ秒と十分な連写速度が得られる。
  • 30コマ秒の連写速度では、確かに秒間30コマの撮影が可能だった。
  • JPEGは7~10MBで、RAWは24~40MBだ。とは言え、連写速度が多く、画像ファイルの量が膨大となる。

解像性能:

  • ニコン「Z 9」やソニー「α1」と比較すると解像性能は少し期待外れだ。高解像センサーではなく、1D X Mark IIIに近い。
  • 低解像だが、解像性能を犠牲にすることで良好な低照度性能や高速性を手に入れている。R3のターゲット層を考慮すると高解像よりもファイルサイズを抑えた画像が優先される。
  • 野鳥撮影の観点から言えば、トリミング耐性の高いZ 9やα1、R5と比べると不利である。
  • 等倍まで確認した際のディテールには感銘を受けた。

高感度ISOノイズ

  • 低解像なセンサーだが、低ISO感度から高ISO感度まで優れた画質だ。
  • ISO 6400~8000でもディテールは良好だ。これは私が撮影現場で必要としている最も高いISO感度である。

ダイナミックレンジ

  • 記載なし。

画質・仕上がり機能

  • 見栄えの良いJPEGだ。RAWを編集する必要性はほとんど感じなかった。
  • 高ISO感度のJPEGでもディテールを維持しながらノイズが除去できている。とは言え、低ISO感度の写真と見比べるとディテールの損失は見られる。
  • RAWで撮影すらしない報道関係者でもがっかりしない性能だ。

動画

  • 記載なし。

総評

EOS R3は1Dシリーズのミラーレス版ではないかもしれないが、確かにそのように感じられるカメラだ。これまでのところ、私はR3にとても感銘を受けている。長年キヤノンで撮影してきた私にとって、R3は慣れ親しんだ快適なカメラだ。経験豊富なフォトグラファーが初めてR3を手にしても、あまり違和感がないと思う。1DシリーズのEOSカメラのように、R3は非常によくできたカメラである。私が今まで使ってきたカメラの中で、最も快適なカメラの一つと言える。コントロールも豊富で操作性が良く、ユーザーによるカスタマイズ性にも優れている。

画質面では、他社のような高解像度のセンサーを搭載していないものの、出力される画像は、ディテールや色彩が豊かで、ダイナミックレンジも優れている。高感度性能も優れており、予測不可能な状況や照明条件が多いスポーツやフォトジャーナリズムを主な目的とするカメラに期待されるものだ。また、R3のスピードとパフォーマンスは、世界でもトップクラスである。30コマ秒の連続撮影速度は宣伝通りに機能し、同時に完全なサイレント撮影が可能なことは、野生動物やスポーツ、報道写真家にとって素晴らしい機能である。

静止画撮影者の視点から見ると、キヤノンEOS R3は市場に出ているキヤノンのカメラの中で最高のカメラの一つと言える。個人的には、野生動物の写真をトリミングするために、解像度がもう少し高ければと思うが、それでもこのカメラで得られる画像には非常に満足している。

とのこと。
トリミング耐性が不十分ですが、それを必要としない場合は良好な高ISO感度耐性やダイナミックレンジを備えた高速スポーツモデルとして役に立ちそうなミラーレスですね。特に頻繁なフォーカスエリアの操作が必要なシチュエーションでは唯一無二の視線入力AFを使った操作性が際立つかもしれません。実写作例や写真を確認してみると、確かにISO感度に大きく依存しない安定した画質を実現しているように見えます。低ISO感度ではダイナミックレンジを広げるためにシャドウへノイズリダクションを適用しているという話もありますが、実写を見る限りでは特に大きな問題は無さそうですね。(ちなみにEOS R5なども同じ傾向がある模様)

フォーカス性能は良好ですが、レンズ側のファームウェアアップデートを適切に実施しなければEOS R3のパフォーマンスを最大限引き出すことは難しいようです。もしもピントが甘いなどを感じたら、レンズのファームウェアを確認してみると良いでしょう。

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