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富士フイルム X-T4は最も高価だが最も優れたAPS-Cミラーレス

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DPReviewが富士フイルム製ミラーレス「X-T4」のレビューを公開しています。静止画/動画どちらも高水準なパフォーマンスを発揮するAPS-Cミラーレスとして「金賞」と高く評価されている模様。

  • X-T3から明らかな改善点が見られる。価格は高くなってしまったが、存在と価格設定を正当化するだけの機能を備えている。
  • スチルカメラとしてはボディ内手ぶれ補正とわずかな改善点のあるX-T3だ。画質は同等だが、APS-Cセンサーとしては最高峰である。
  • ETERNAブリーチバイパスは好みが分かれるかもしれない。
  • 新型バッテリーの採用で下位互換は無くなってしまったが、バッテリーライフはX-T3の150%となっている。
  • オートフォーカスは全ての被写体にうまく対応できるわけでは無いが、いくつかの点でとても効果的だ。
  • 動画における画質は従来通りだが、ボディ内手ぶれ補正で大きな変化を感じるだろう。ラインレベルのマイク入力やログプレビュー機能、動画に最適化された操作モードも歓迎できる機能だが、ジンバルなしで優れた結果を出せるのが魅力的だ。
  • 静止画のみのカメラとして考えると、多くのメリットがあるものの価格を含めると「銀賞」だ。しかし、動画を撮影するならより説得力があると思う。静止画・動画どちらも優れたカメラであり、他の選択肢は無いように思える。
  • X-T3との比較
    X-T4は15ps連写・AF・バッテリー・ボディ内手ぶれ補正の点で異なる。これらの違いは価格設定の差を正当化する可能性が高く、バリアングルモニタや測光ダイヤルの欠如と言った懸念材料を上回ることだろう。動画も撮影するならなおさらだ。
  • α6600との比較
    AFの追従性や速度、そして瞳検出の信頼性はソニーが良好だ。ただし違いはそれほど大きく無く、被写体にもよるだろう。写真撮影を楽しむのであればX-T4の操作性とエルゴノミクスが望ましいと思う。ソニーはバッテリーライフが長く、動画で信頼性の高い追従機能を備えている。一方、富士フイルムは10bit対応でフッテージの柔軟性が大きく向上、静止画/動画の切替で優れている。
  • フルサイズミラーレス
    おそらくX-T4のマイナスポイントは価格設定だろう。この価格帯はフルサイズミラーレスの領域である。α7 IIIやZ 6はボディ内手ぶれ補正を搭載しているうえ、画質は明らかに良好だ。ただし、X-T4は動画でフルサイズミラーレス以上の機能性を備えている。
  • LUMIX G9・GH5
    X-T4よりセンサーは小さいが、ボディ内手ぶれ補正はより洗練している。そしてGH5はX-T4より優れた動画機能と4:2:2内部記録、より優れた熱管理で長時間撮影を可能としている。ただし、静止画と動画の組み合わせではX-T4のバランスがより良好だ。

最も高価なAPS-Cミラーレスの一つだが、おそらく最も高性能だ。AFシステムは最高のライバルほど洗練されてないが、他のすべての点で優れている。静止画/動画どちらも優れている魅力的なカメラである。

DPReview:Fujifilm X-T4 review

参考:動画撮影時のローリングシャッター

60p 30p / 24p / 23.98p
DCI 4K
(4096 x 2160)
14.5ms 18.2ms
UHD 4K
(3840 x 2160)
15.6ms 19.9ms
フルHD
(1920 x 1080)
12.2ms 12.2ms

とのこと。
富士フイルムX-Tシリーズとしては最も高価な機種となってしまいましたが、それだけのアップグレードが施されている模様。バリアングルモニタの導入はチルトモニタに慣れていたユーザーにとって好みが分かれるポイントだと思いますが、個人的には歓迎できる変化。

オートフォーカスはまだソニーに比肩する性能ではないものの、従来機と比べて改善しているみたいですね。DPReviewは以下のように述べています。

  • 最大の違いは低照度を含めた被写体追従の改善だ。
  • 顔検出システム
    ・ボタンに割り当ててオンオフ可能
    ・誤検出しやすい
    ・ジョイスティック操作で検出無効
    ・電源オフでリセットされる顔選択システム
    ・被写体の検出が途切れると別の顔へジャンプする
    ・低照度で顔検出が途切れやすい
  • 被写体追従時は被写体の色に大きく依存している。このため同じ色の服を着ているチームスポーツなどで使い辛いシステムとなるだろう。
  • 背景と混同しない色の場合は良好な追従性を発揮した。

最高のライバルがどれほど優れているか考えると、AF追従性能にはがっかりした。ただし従来機よりも良好であり、予測可能な被写体ならば優れた性能を発揮するだろう。

残念ながらこの機能は顔検出システムとうまく統合されていない。選択したAFポイント上で顔検出を指定し続けることは出来ない。さらに存在しない顔を見つける癖がある。

DPReview:Fujifilm X-T4 review

ソニーの顔検出・瞳検出は「ゾーン」などの限られたAFエリア内で動作する仕組みとなっています。富士フイルムは狭いAFエリアの場合でも、フレームを飛び越えて顔検出を優先してしまう仕様です。これは従来通りの仕様ですので、従来の富士フイルムユーザーであれば違和感は感じないかもしれません。とは言え、顔検出の領域を指定したAFエリア内だけで動作する機能も欲しいところですね。

さらに、レンズ側のAF駆動を改善する必要もあると感じます。特にここ最近は(他社で)採用が続いているフローティング方式などを使った高速AFへの対応が必要かなと。繰り出し式フォーカスを採用している古い単焦点レンズもそろそろ改善して欲しいところ。

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