LenstipがIrixの交換レンズ「Irix 150mm f/2.8 MACRO 1:1」のレビューを掲載しています。国内では入手が難しい交換レンズですが、パフォーマンスはとても良好のようですね。
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この価格帯ではハイパフォーマンス
- レンズ構成はシグマ150mmより4枚少なく、キヤノン150mmより暗いが2枚少ない。重量と寸法は手振れ補正のないシグマ150mmとほぼ同じだ。
- 金属製マウント面に固定された後玉が配置されている。周辺は反射防止用の黒い塗装が施された良好な状態だ。
- 設計はスイス、製造は韓国だ。
- アルカスイス互換の三脚座が同梱している。
- 残念ながら被写界深度指標は無い。
- 51mm幅のマニュアルフォーカスリングは滑らかで均質、そして適切に減衰されている。回転角は270度と大きいが、大部分はマクロ領域であり、3m?無限遠の回転角は僅か10度しかない。この角度でピントを合わせるのは難しいだろう。
- フォーカスロックリングがある。
- 直径53mmの前玉は動かず、77mmのフィルター径に対応している。
- 防塵防滴仕様のため悪天候でも利用可能だ。
- 小絞りはF32まで対応している。
- 解像テスト
・EOS 5D Mark IIIのRAWファイルを利用する。
・良像の基準値は30-32lpmmで45-50lpmmがハイクオリティな単焦点レンズのピーク値である。
・Otus 1.4/28が49.2lpmm、85mm F1.4 DG HSMや135mm F1.8 DG HSMが51.5lpmmである。
・このレンズの中央領域は絞り開放から34lmmと実用的で、F4まで絞ると40lpmmを超える高い数値となる。F5.6はほぼ45lpmmとなる。この結果はシグマAPO 150mm F2.8 EX DG HSMの絞り開放より僅かに劣るが、F4-F5.6でよりシャープという優れた結果だ。
・より新しいマクロレンズと見比べると驚くような数値では無いが、この価格帯ではずいぶんと良好だ。
・マクロ領域でも無限遠側でもパフォーマンスは同じである。
・APS-C領域では中央より僅かに劣るが全体的に均質でマクロレンズらしい。
・フレーム隅でも絞り開放から良像の基準値を上回っている。絞ればフレーム全体でシャープな結果となるだろう。- 軸上色収差の問題は無く、ボケの色づきは確認できない。
- 倍率色収差は大部分が0.02%以下とセンセーショナルな結果だ。等倍で見ても確認できないほどである、拍手喝采!
- 球面収差の補正は完璧では無いようだが、コレが収差を補正できなかったのか、ボケ質のためにあえて残したのかは判断できない。
- 歪曲収差はフルサイズで0.13%とゼロに近い。
- コマ収差の補正はとても良好だ。
- 非点収差は最大で21%と高い数値だ。これは絞り開放付近で画質低下に影響するレベルである。
- ボケは非難すべき点が見当たらない。玉ボケは均質だ。
- 周辺減光はフルサイズの端でF2.8が-1.55EVとシグマ150mmより悪い結果だが差は大きくない。
- ネット上ではフレアが発生しないという評価もあるが、我々からすると疑問だらけだ。絞り値に関係なくフレアは発生し、特にフレーム外側に太陽を配置するとフレームを覆いつくすフレアが発生する。競合他社よりもレンズ構成が少なく、逆光耐性はもっと強くできると思うのだが…。
長所:とても良好な中央画質・良好なAPS-C枠の画質・頑丈で防塵亡弟でスタイリッシュな鏡筒・軸上色収差の問題無し・優れた倍率色収差補正・センセーショナルなコマ収差補正・ゼロ歪曲・小型フォーマットで厄介とならない周辺減光・豊富な同梱品・素晴らしいボケ・良好なコストパフォーマンス
短所:逆光耐性・非点収差・無限遠側のピント合わせ
このレンズは150-180mmのマクロレンズとしては現在最も安価に手に入るモデルだ。その点から結論を出すべきだろう。よりビルドクオリティの低いサムヤン100mm F2.8 ED UMC MACROでさえIrixと同程度の価格設定だ。
遥かに高価なシグマ150mm F2.8と同等の性能を発揮すると言うだけで大成功のはずだ。全体的に見て最も大きな欠点は1m~無限遠のピント領域におけるフォーカスリングの回転角が小さすぎることだろう。
とのこと。逆光耐性や絞り開放の画質は注意が必要なものの、絞ることが多いマクロレンズではかなり良さそうですね。
このパフォーマンスで595ドル(B&H)はお手頃プライス。個人輸入が出来るのであればB&Hに在庫があるようです。
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