DPReviewが正式発表されたばかりのパナソニック製ミラーレス「LUMIX G100」の特徴を分かりやすく解説しています。オーディオ機能や改良したフィールドシーケンシャル液晶を肯定しつつ、Vlogカメラとしての評価はイマイチとなっている模様。
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DPReview:Hands on with the Panasonic Lumix DC-G100
- LUMIX G100はVlogger向けにデザインされたミラーレスだ。コンパクトで革新的なオーディオ設定とバリアングルモニタを備え、4K・FHDでの動画撮影に対応している。
- カメラの特徴と言える3つの内蔵マイクが上部プレートに組み込まれている。ノキアとのライセンス契約でOZO Audioシステムに対応しており、指向性の音声入力が可能だ。
- OZO Audioシステムはフロント・リア・サラウンドモードに加え、カメラの顔検出機能と連携して動作する「トラッキング」オーディオモードを備えている。これは検出した顔に最も近いマイクの信号を優先するのみならず、他のマイクが拾う環境ノイズを検出してキャンセリングが可能だ。
- Vlogger向けらしくバリアングルモニタを搭載。184万ドットの解像度でタッチパネルに対応している。バックライトと液晶層が非常に近いので、視野角と明るさの両方が最大化されている。
- モニタを前方へ展開すると、自動的に自撮りモードへ移行する。この際に後ボケコントロールなどシンプルなタッチモニター機能が表示される。美肌モードやスリムモードなどを利用可能だ。必要無い場合は自撮りモードを解除できる。
- G100はボディ内手ぶれ補正を搭載していない。パナソニックによるとボディが大きくなり過ぎるそうだ。動画撮影ではレンズ側の手ぶれ補正と電子手ぶれ補正を連携可能だ。
- FHDの場合は5軸での手ぶれ補正が可能だ。ただし4K動画時はロール補正が適用できない。パフォーマンスを最大化するため、物理的な手ぶれ補正で使用するジャイロスコープとアルゴリズムを利用しているらしい。
- 電子手ぶれ補正はセンサー上で撮像領域をシフトする必要があるため、画角が狭まることを意味している。
- G100は4Kでの動画撮影が可能だが、かなりのクロップ倍率が発生する。強力な手ぶれ補正を利用する場合はさらに極端なクロップとなる。Vlogを非常に制限するクロップ倍率なので、手ぶれ補正利用の4KはVlog向けとは言えない。
FHDでも電子手ぶれ補正時はクロップが発生する。しかし、フル画角からクロップされるのでそれほど深刻ではない。- カメラにはクイックモードとスローモードも実装している。4K 60fpsを1/2倍速で30pとして出力可能だ。FHDでは1/2fps 60pや1/4 30pなどを利用できる。
- ハイエンドユーザー向けにV-Log Lを利用可能だ。これにより幅広いダイナミックレンジを撮影できるが、グレーディングによる後処理が必要となる。
- モニター上のフレーミングガイドを利用可能なので、2.35:1のように超ワイドなアスペクト比で正確なフレーミングができる。
- SNS向けに「9:16」や「1:1」などのフレーミングガイドが存在する。縦位置動画を撮影でき、メタデータを含めて正しく表示されるようになる。
- G100はGM1用に開発されたコンパクトなシャッターユニットを備えている。このため、メカニカルシャッターは後幕だけとなり、先幕シャッターは電子式のみだ。
メカニカルシャッターの上限は1/500秒と限定的で、フラッシュ同調速度は1/50秒までに制限される。
電子シャッターを利用することで1/500秒から1/16000秒までのシャッタースピードを利用可能だ。- P/Autoモード時はシャッタースピードを電子先幕シャッター内に収めようと動作する。このため、絞りを閉じて回折ボケの影響が強くなる機会が多い。
- ソニーZV-1と異なり、G100には電子ファインダーが備わっている。この価格帯としては見事なファインダーだ。
解像度は368万ドット相当で、赤・緑・青を次々と点灯させるフィールドシーケンシャル液晶だ。ただし、この技術は残像が発生しやすくなる。
G100はこの現象に対応しており、残像に敏感な人でさえ使用に問題は無かった。これによりシーケンシャル液晶の強みとなる部分、明るくエネルギー効率の良いファインダーに仕上がっている。- G100はDMW-SHGR1三脚グリップとのキットも存在する。卓上三脚・自撮りグリップとして機能する。カメラとUSB端子で接続することでシャッターボタンとRECボタンを利用可能だ。
- 三脚グリップを装着した状態でもバッテリー・SDカードスロットへアクセス可能である。
- 毎秒30コマ秒の4K PHOTOを利用可能である。動画撮影と同じくクロップが発生するので注意が必要だ。さらに深度合成やフォーカスセレクト機能も備えている。
LUMIX G100は面白いカメラだ。ソニーZV-1のようにVloggerへアピールするため、同社のGF・GMシリーズをあちこち改善したカメラのように感じる。特にノキアの巧みなオーディオシステムと組み合わせると優れたカメラとなるはずだ。ただし結果はいささか不満が残る。
素敵な静止画と多くのおススメ機能を備えた便利なコンパクトカメラだが、控えめに言ってもVlog用としてのファーストインプレッションはいまいちだ。
とのこと。
従来のGシリーズと比べると小型軽量で個性的な機能を備えたミラーレスに仕上がっています。これを「G」の系譜に入れてしまって良いのか疑問ですが、今後はこのようなスタイルでGシリーズを展開していくのでしょうか。
動画機能を強化したカメラながら4K動画で大きなクロップが発生してしまうのは残念ですね。基本的にセンサーとプロセッサーはLUMIX G99やGX7 Mark IIIと同じなのかもしれません。
静止画カメラとしてみると、低価格ながら2000万画素センサーを備えているのは魅力的。ボディ内手ぶれ補正を搭載していないものの、パナソニックには多くの光学手ぶれ補正内蔵レンズがあるのでそこまで問題とは感じないはず。
個人的に改良されたフィールドシーケンシャル液晶とOZO Audioの実力が気になります。国内で手ごろな価格となってきたらLUMIX GF9から乗り換えるのは面白そう。
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参考:LUMIX G99
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