Lenstipが「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」のレビューを公開。他社の競合製品を上回る解像性能を発揮、さらに良好な収差補正でボケ質にも改善が見られる模様。
Lenstip:Nikon Nikkor Z 135 mm f/1.8 S Plena
- 外観:外観品質は非の打ちどころがない。タイ製の刻印がある。
- 構造:手ぶれ補正非搭載の 135mm F1.8 では最も複雑な構造。耐候性があり、フッ素コーティングにより非粘着性や汚れ防止、メンテナンス性の向上。
- 携帯性:F1.4の中一光学が最も重い。2位はViltrox、3位はNIKKOR。
- 操作性:
・幅8mmのリブ付きコントロールリングは滑らかに動き、減衰力も適切。
・L-Fnボタンが2つあり、任意の機能を割り当て可能。- AF:AFは非常に静かかつ滑らかで、全距離の合焦に平均約0.4秒と高速。スタジオでも屋外でもブレやカクつきは皆無。AF-Cでは瞳追尾も正確で、この部門で最高評価に値する。
- MF:
・幅30ミリのゴム製リブで覆われた大型フォーカスリングが特徴。フォーカスバイワイヤ構造で滑らかに動作し、約400度の回転角。
・回転速度の影響を受けにくく、非常に高精度な調整が可能。距離目盛りや被写界深度目盛りは非搭載。フォーカスブリージングは約13%と大きめで、設計上の配慮不足が見られる。- マクロ:競合と比較して最短撮影距離は長く、寄れない設計である。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:
・中心で開放から77lpmmと高解像力、f/4.0では93.5±0.5lpmmと驚異的な性能。
・APS-C周辺でもf/1.8で56lpmm、f/4.0~5.6では79~81lpmm。
・フルサイズ周辺でも開放から有用な画質で、最高73~74lpmmを達成。
・他社の135mm高速レンズよりもシャープで、極めて優れたレンズである。- 像面湾曲:
- ボケ:光環の均一性が非常に高く、縁の強調や極端な明暗のムラがない。周辺減光も機械的に抑えられている。フレーム隅での光環の欠けは開放時に限られ、1段絞れば解消される。玉ボケの描写は極めて優秀。
- 軸上色収差:開放でも焦点外の色づきが皆無であり、補正は完全に近い。非常に優れた成績。拍手喝采。
- 倍率色収差:すべての条件で0.01~0.02%の範囲に収まり、完全に無視できるレベル。性能は称賛に値する。
- 球面収差:前後のボケの光輪がほぼ一致しており、球面収差の補正は良好。f/1.8から高いシャープネスが得られており、実質的に問題ないと言える。
- 歪曲収差:糸巻き型歪曲。目立つものではないがライバルに劣る。
- 周辺減光:開放から優れている。物理的な設計が周辺減光の抑制に大きく寄与している。
- コマ収差:APS-Cサイズでは全く目立たず、フルサイズ隅でのみわずかな変形が見られるが、実用上問題ないレベルに抑えられている。
- 逆光耐性:逆光では中程度から高程度の耐性を示す。複雑な光学構成によりゴーストやコントラスト低下は発生するが、太陽の位置をわずかに調整することで問題は回避可能。完璧ではないが実用上十分な性能である。
- 光条:
- 作例集:
- 総評:非常に高価で大柄なレンズであり、評価には厳しさが求められる。欠点としては価格、フォーカスブリージング、そして逆光耐性が挙げられる。ただし、このレンズはあくまで静止画撮影に特化しており、動画適性は前提としていない。一方で、中心から隅まで優れた解像性能、良好な収差補正、円形ボケの維持、優秀なAF性能など、写真家にとって極めて魅力的な特徴が揃っている。これらの要素を総合すれば、「エディターズチョイス」に値する高性能レンズであることは疑いない。
- 備考:付属品はキャップ、フード、薄手のソフトポーチ。価格帯を考慮すると、より堅牢で高品質なケースが望まれる。
2023年に登場したNIKKOR Zの135mm単焦点レンズ。
レンズサイズは競合他社の純正135mm F1.8より大きいものの、口径食を抑えてフレームの周辺部まで形状の良いボケが得られるように設計されています。さらにSRレンズやEDレンズを効果的に使用することで、色収差によるボケの色づきを抑制。絞り開放から快適にボケを利用することができるレンズに仕上がっている模様。
Lenstipのレビューでは、絞り開放から高い解像性能を実現しつつ、口径食を抑えてフレーム隅まで綺麗なボケが得られるレンズと評価。サイズと重量があるものの、ポートレートから風景撮影まで幅広く利用できる135mmとなっているようです。ボケのサンプルを確認すると、高解像ながらピント面直後の柔らかいボケが印象的に見えます。
「VILTROX AF 135mm F1.8 Lab」がコストパフォーマンスの面で非常に強力なライバルとなるようですが、四隅まで変形の少ないボケを追求するとPlenaが究極の選択肢と言えそうです。また、VILTROXはPlenaよりもかなり重たいので、携帯性を考慮した場合もPlena有利と言えるでしょう。
ニコン NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena 最新情報まとめ
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レンズの仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2023年10月13日 | 初値 | 税込40万円前後 |
マウント | Z | 最短撮影距離 | 0.82m |
フォーマット | フルサイズ | 最大撮影倍率 | 0.2倍 |
焦点距離 | 135mm | フィルター径 | 82mm |
レンズ構成 | 14群16枚 | 手ぶれ補正 | - |
開放絞り | F1.8 | テレコン | - |
最小絞り | F16 | コーティング | M/AR/SIG |
絞り羽根 | 11枚 | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | 98mm×139.5mm | 防塵防滴 | 対応 |
重量 | 約995g | AF | STM×2 |
その他 | コントロールリング | ||
付属品 | |||
キャップ・ケース |
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