NIKKOR Z 35mm f/1.4 少し高めだが小型軽量な大口径レンズ

Xitekが「NIKKOR Z 35mm f/1.4」のレビューを公開。S-Lineのレンズと比べて解像性能や色収差補正の点で異なると指摘し、サイズと価格が同程度なので「携帯性・F1.4」で検討するレンズと言及。しかし、それでも価格が少し高いとのこと。

Xitek：大光圈新选择尼克尔 Z 35mm f/1.4评测

外観：S-Line以外では初となる金属製のフィルターソケット。62mmフィルター。

構造：低分散ガラスは未使用。後群が「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」とよく似ている。金属製マウント。防塵防滴。

携帯性：ミラーレス用35mm F1.4としては最小最軽量。35mm F1.8 Sとほぼ同じ。

操作性：フォーカスリングに加えてコントロールリングを搭載。触感が異なるので識別しやすい。どちらのリングも比較的滑らか。スイッチ類は非搭載。

AF：STM駆動で非常に静か。フォーカスブリージングが良く抑えられている。

MF：記載なし。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：F1.4から中央は許容範囲内だが、端は粗い。少し絞っても端は改善せず、F2.8-4で改善、F5.6でピークになる。

像面湾曲：

ボケ：F1.8よりもボケは大きいが、わずかに硬調。

軸上色収差：特定の条件でパープルフリンジが発生する。F2.2まで絞るとほぼ解消。

倍率色収差：記載なし。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：強制的に補正される。

周辺減光：絞り開放で顕著。F2.2で大幅に改善する。

コマ収差：フレーム隅の点光源が変形しており、そのような撮影に最適化されていない。

逆光耐性：絞った際に若干のゴースト。全体的に見ると平凡な性能。

光条：光の筋が少し分散する描写。

作例集：リサイズのみ。

総評：S-Lineレンズとの差として解像性能や色収差の補正状態が異なる。同じサイズ・同じ価格で、平凡なF1.4を選ぶか高性能なF1.8を選択することになる。トレードオフとなるのがサイズ・価格である他社とは異なる路線。

競合について：

備考：

2024年7月発売のNIKKOR Z初となるF1.4 単焦点レンズ。ロードマップのS-Lineレンズかと思いきや、非S-Lineの低価格な35mm F1.4として登場したため、多くのニコンユーザーを驚かせました。手頃な価格に加え、レンズサイズや重量は35mm F1.8 Sとほぼ同じ。携帯性の良い大口径レンズとして面白い選択肢となっています。今後は非S-LineのF1.4レンズシリーズとして拡充するのか気になるところ。

Xitekのレビューによると、S-Lineシリーズほどの光学性能ではなく、軸上色収差が目立つレンズのようです。ただし、F1.4レンズとしては小型軽量で低価格である点が魅力的。収差に関して、部分的にカメラ側の補正が必要に見えますが、そのあたりを含めて小型軽量や低価格を実現しているものと思われます。

私も発売日に入手してZ 8と組み合わせて使用中。携帯性はF1.8 S-Lineとほぼ同じで、ここ最近の35mm F1.4としては小型軽量なレンズです。光学性能の印象はXitekとほぼ同じ。良好な中央解像ですが、周辺や隅は2段ほど絞らないと諸収差の影響を強く受けています。ボケも撮影距離によっては騒がしくなるので、状況に応じて絞るのがおススメ。個人的に「普段使いは35mm F2」として使い、「明るさやボケが必要な時はF1.4」として使うのがおススメ。

ただし、周辺減光が非常に強いため、明るいレンズとして使えるかどうかは悩ましいところ。

ニコン NIKKOR Z 35mm f/1.4 最新情報まとめ

発売日：2024年7月19日
予約開始日：6月28日10時
希望小売価格：オープン
ニコンダイレクト：104,500円（税込）
市場推定価格：10万4,500円

NIKKOR Z 35mm f/1.4
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