PhotographyBlogがOMデジタルソリューションズ「OLYMPUS PEN E-P7」のレビューを公開。美しい外観と優れた操作性を評価し、比較的高い評価を付けています。
PhotographyBlog:Olympus PEN E-P7 Review
カメラの紹介:
- 2013年に登場した「E-P5」の後継モデルだ。そして2016年に登場した「PEN-F」からもインスピレーションを明らかに受けている。
- 2021年にオリンパスブランドはOMデジタルソリューションズに移譲し、最初に売り出すカメラとして「PEN E-P7」が登場した。ただし、これは主に(OMDSではなく)オリンパスが開発したカメラだ。
- 内部には2000万画素 Live MOSセンサーに4.5段分の5軸手ぶれ補正を搭載し、SSWFやTruePic VIIIプロセッサを搭載している。
- 内蔵のポップアップフラッシュやチルト式モニタ、プロファイルコントロールやUSB充電、Wi-Fi/Bluetoothに対応している。
ビルド・外観:
- レトロで美しいデザインのカメラだ。表面にはフェイクレザーが張り付けられている。
- マグネシウム合金ボディで非常に頑丈で安心感がある。
(訳注:プラスチック製だと思うのですが…)- OM-Dと異なり防塵防滴仕様ではない。
- 電源を入れると1秒ほどで起動する。
- カメラ底面には光軸上の三脚ネジ穴がある。そして、ロック可能なSDカード/バッテリーコンパートメントがある。
- バッテリーはBLS-50を使用し、360枚の静止画撮影が可能だ。
- PENシリーズとしては初めてUSBポート経由での充電に対応している。その代わり外部充電器が無くなっている。
携帯性:
- サイズは118x 69 x 38 mmで、PEN-Fよりもわずかに小さい。
- 337gとPEN-Fよりも少し軽量だ。
グリップ:
- 小さいが前面にはグリップがあり、背面にはサムレストもある。これでカメラをしっかりと握ることが可能だ。
操作性:
- カメラ前面にはプロファイルコントロール用のダイヤルがある。通常のモードからカラー/モノクロのカスタムモードへ瞬時の移行が可能だ。我々は特にモノクロプロファイルを楽しんだ。
- 2つのコマンドダイヤルを搭載し、絞り優先やシャッタースピード優先モード時は露出補正も操作できる。
- RECボタンで素早く録画を開始することが出来る。
- 多くのボタンとカスタマイズ対応ボタンを組み合わせることで快適に使用可能だ。
手ぶれ補正:
- 水平/垂直・ロール・ピッチ/ヨーの軸の手ぶれ補正に対応した4.5段分の補正システムだ。
ファインダー:
- このカメラにはファインダーが無い。
モニター:
- タッチパネルに対応した3.0型 104万ドットのチルトモニタを搭載している。
- コントラストは十分にあり、画像は鮮明だ。
- タッチ操作のAF移動やシャッターに対応している。モード切替はタッチ操作で行うが、不意にモードを切り替えてタッチシャッターを使ってしまうことがあった。
メニューシステム:
- メニューシステムは上位機種のOM-Dと同じスタイルであり、初心者には取っ付きにくい仕様かもしれない。幸いにも豊富な外部コントロールがあるので、設定は一度決めてしまえばメニューを使う機会はそう多くない。
- ライブガイド機能を搭載しているのでオートモードでも簡単にカメラの設定が可能となっている。
オートフォーカス:
- シャッター半押しで瞬時に反応する。精度は良好でミスショットはほとんど無い。
- 測距点は11×11の121点だ。
- 低照度のAFは優れており、補助光無しで-5EVでの動作を確認した。
- E-M1XのAFアルゴリズムを流用しており、AF-Cが改善している。コントラスト検出AFながら、高い信頼性で背景に乗り移る可能性が低くなっている。
- コントラストAFのため、追従AF時はピント面が前後に揺れ動く。
連写性能:
- 完全電子シャッターに対応しており、1/16000秒を使った撮影が可能だ。
- 電子先幕シャッターは1/60-1/200秒ので動作する。
- メカニカルシャッター使用時は8.7コマ秒で連写が可能だ。AF-C時はRAW+JPEGで無制限の連写が可能だ。
- 電子シャッター時は15コマ秒での連写が可能となるが、バッファは詰まりやすい。
高感度ISOノイズ:
- 常用ISO感度は200?25600だ。
- 拡張ISO感度として100を利用可能である。
- ISO100~800でノイズレスの画質だ。
- ISO1600でノイズが発生し始める。
- ISO3200~6400で目に見えるノイズが発生し、ディテールが失われる。
- ISO12800?25600も使える場合がある。
ダイナミックレンジ:
- 記載なし。
仕上がり機能:
- 計31種類のArtフィルターに対応している。この機能を使用しているときは書き込み速度が長くなる。特にジオラマやドラマティックトーンなどはライブビューのリフレッシュレートが下がりやすい。
- アドバンストフォトモードは思っていたほどエキサイティングな機能ではない。各種撮影機能へのショートカットをまとめただけである。それでもメニューに埋もれているよりは使いやすい。
- 特にライブコンポジットはお気に入りの機能だ。
- 最大999コマのタイムラプス撮影モードを搭載している。
(正確にはインターバル撮影の中のタイムラプス動画生成機能)- 最大99コマのフォーカスブラケット機能に対応している。ただし、深度合成には社外製ソフトが必要だ。
動画:
- 4K 30p、FullHD 60p、VGA 120fpsで撮影が可能だ。
- ボディ内手ぶれ補正を搭載しているので、手ぶれを抑えた滑らかな手持ち撮影が可能だ。
- マニュアル露出を使用するには動画モードで撮影する必要がある。
- タイムコードや非圧縮HDMI出力も可能だ。
通信接続
- 通信機能は優れた形で実装されている。
- Wi-Fiボタンを押して表示されたQRコードを読み取るだけで接続が完了する。
- 遠隔操作や画像の転送に対応している。
- ポートはMicro USBとMicro HDMIに対応している。
総評
E-P7は、OMデジタルソリューションズが初めて発売するカメラだ。PENシリーズの素晴らしいレトロな外観と、E-PLシリーズの最新技術を組み合わせたこの中級機は、確かに価格以上のパンチ力を持っている。
電子ビューファインダーが搭載されていないことを嘆く人もいるだろう。そして、それが決め手になる人もいるだろうが、E-P7は大多数の人を満足させるに十分な機能、操作性、美しいデザインを備えている。
E-M10 Mark IVと並び、自分撮りに最適なチルト式液晶モニター、動く被写体への確実なAF-C、USB充電などの機能を継承しつつ、ファインダーを廃して小型・軽量化を実現している。同じ2,000万画素のセンサーは主にノイズ性能の向上とわずかな解像度の向上を期待できる。
E-M10 Mark IVや、富士フイルム、パナソニック、ソニー、キヤノンなどの主要ライバルと比較した場合、E-P7の外観やスペックに驚くことだろう。
また「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」とのセットで849ポンドという価格は、旅のお供としてはかなりお買い得だと思う。しかし、このカメラにはより高性能なレンズを組み合わせた方が良いのは間違いない。E-P7は、誰もが期待していた、あるいはOMデジタルソリューションズ最初のカメラとして望んでいたものではないかもしれないが、既存の製品群に追加された優れた製品であることは確かだ。次の製品が待ち遠しい。
とのこと。
OM- D E-M0 Mark IVのPEN版と言ったところですが、PEN-Fの特徴的な機能だったカラー/モノクロプロファイルを継承。この価格帯のカメラとしては珍しく、仕上がり設定(特に彩度・トーンの点で)の自由度が高いカメラ。ファインダーが無いのは痛いものの、久しぶりのプロファイル機能を搭載するカメラとあって注目していた人も多いのではないでしょうか。
基本的な仕様はE-M10 Mark IVとよく似ていますが、PhotographyBlogの評価は比較的高め。確かにコントラストAFながらフォーカス速度や低照度での精度は評価できる(私もE-P7ユーザーです)。AF-Cでのウォブリングは避けられませんが、思っていたよりも扱いやすい。
連写性能もこの価格帯のカメラとしては珍しくSD UHS-IIに対応しているのでバッファクリアが早くて快適。不満があるとすればボタンカスタマイズに割当られる機能と、対応するボタンが少ないことでしょうか。そしてユーザー設定モードが無いのは少し残念。
PhotographyBlogが最後に言及しているように、OMデジタルソリューションズ初のカメラが「E-P7」なのは拍子抜けした部分もありますが、登場時期を考えると開発時期は移譲前のオリンパスだったはず。本当の意味でOMデジタルソリューションズ初のカメラはもう少し先となるかもしれません。
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