IMAGING RESOURCEがオリンパスの新しいミラーレス「OM-D E-M1X」のレビューを掲載しています。
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使って楽しいカメラだが非常に高価
Part I
- E-M1Xはマイクロフォーサーズとして大きなカメラボディだ。これだけで購入を検討していた人のいくらかは去ってしまったはずだ。しかし、私にとっては最高のボディサイズだ。基本的に小型ボディが好きでは無く、特に大きなレンズと組み合わせる際のアンバランスさを感じていた。
- 小さなボディは操作性を犠牲にするものだ。E-M1Xはその点でとても快適なカメラである。素晴らしいコントロールレイアウトは横位置だけでなく、縦位置でも同等のボタンアクセスが可能だ。
- マルチセレクターは本当に良好だ。十字方向のみならず、斜め方向の移動にも対応している。
- ファインダーはとても滑らで全体的に優れているが、Nikon ZやLUMIX Sなどのファインダーと見比べると少し時代遅れに感じる。さらに背面モニターも際立ってシャープなクオリティとは言えない。ただし、バリアングルモニタやタッチパネルは優れている。
- 像面位相差AFは縦75%と横80%をカバーする121点AFシステムだ。E-M1 Mark IIから改善された要素として「グループ25点」が存在する。
- オートフォーカスのパフォーマンスは実写でとても感銘を受けた。12-100mm F4や300mm F4などを使っても夜明けや夕暮れの状況にうまく対応し、追従AFも同様に優れている。
- フォーカスシステムの優れた点の一つは、パフォーマンスそのものではなく専用のマルチセレクターの導入だ。縦位置でも横位置でも利用でき、E-M1 Mark IIのようにターゲットパッドAFと比べて遥かに優れている。
- オートフォーカスシステムは全体的に見ると被写体認識AF以外はE-M1 Mark IIと基本的に同じである。違いは無いように見えるが、結果はとても優れている。
- デュアルプロセッサー化により、UHS-IIデュアルスロットとなり、露出固定の15コマ秒メカシャッター連写でバッファ深度が20%以上改善している。
- 手持ちハイレゾショットと三脚ハイレゾショットを撮り比べると、三脚ハイレゾショットのほうが高解像であることが分かる。
- ライブNDモードはとても良好に機能する。
- 風景写真で使うならば、より携帯性の高いE-M1 Mark IIのほうが魅力的であるように思う。
- 野生動物とE-M1Xとの相性は良好だが、ラージフォーマットセンサーより高感度ノイズ耐性が低い点は否めない。しかし、システムサイズが小さく魅力的な野生動物用カメラであることに変わりはない。
Part II
- E-M1XがE-M1 Mark IIと同じ2000万画素センサーを搭載していることを考慮すると、画質について驚くべきポイントは多く無い。
- E-M1 Mark IIと同様に大部分のISO感度で安定した画質である。ISO200?1600では本当に良好な画質だ。ハイクオリティな印刷に耐えうるだろう。
- ISO3200~6400ではノイズが目に付くが、RAWファイルを処理して実用的な画質にすることはできるだろう。
- RAWファイルには柔軟性があり、特にハイライトの復元性は高い。
- 高感度で大幅な後処理を施す場合でも色は完全に保たれており、見栄えは良い。
- 4K動画のクオリティは様々な照度でとても優れている。しかし、オートフォーカスはハンチングや不快な変動が時おり発生する。
- E-M1Xがとても良好なカメラであることは間違いない。しかし、既存のオリンパスユーザーがアップグレードの選択肢となるかどうかはケースバイケースだ。
・E-M1Xはとても頑丈で優れたエルゴノミクスを備えている。電子ビューファインダーは少し見劣りするがユーザーエクスペリエンスにおいて不足している箇所はほとんど存在しない。
・オートフォーカスを見ても前向きな評価となる。プロレベルの価格設定に応える性能だ。
・3000ドルの価格設定はD850やZ 7、α7R IIIなどと同じ水準の値付けだ。これらフルサイズ4000万画素クラスと比べ、マイクロフォーサーズ2000万画素のE-M1Xでは画質で太刀打ちできない。特に高感度、もしくは高解像な撮影を楽しむ人であればおススメしない。OM-D E-M1Xはフルサイズシステムよりとても小さく、優れ、堅牢で防塵防滴用レンズを必要としている人のためのカメラだ。コンパクトなマイクロフォーサーズボディからは程遠いが、デザインと物理的な操作性は最も使うのが楽しいカメラの一つだ。
既にマイクロフォーサーズレンズに投資している人にとってE-M1Xは最高の選択肢となるだろう。これから始める人にとっては非常に難しい選択肢だ。
好きな部分:マイクロフォーサーズとしては優れた画質・動画機能と全体的に良好なパフォーマンス・動画のオートフォーカスは大部分の状況で優れている
好きでは無い部分:同価格帯のカメラと比べた際の低照度性能・APS-Cやフルサイズと比べた際の解像性能・低照度時の動画画質が少し残念・高価
とのこと。
手持ちのE-M1Xで感じたポイントと概ね同じ結果となっているようです。補足すると、手持ちハイレゾでフルサイズに画質を近づけることは可能(被写体が動く場合はムリですが)。また、手ぶれ補正を活かした「手持ちのスローシャッター」「ライブND」など、フルサイズとは違った表現の領域があるのかなとは感じます。
IMAGING RESOURCEが述べているように、マイクロフォーサーズの魅力的なレンズ群にどれだけ投資しているのかも重要なポイント。現状のマイクロフォーサーズボディで(静止画において)ベストを尽くすとしたらOM-D E-M1Xが選択肢となるはず。LUMIX G9もかなりイイ感じですが、AF-Cや手持ちハイレゾなどトータルバランスを考慮するとE-M1Xかなと。
OM-D E-M1Xに関するレビュー・作例を集めるページはコチラ
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