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ニコン「Z fc」は見た目と実用性を両立したレトロスタイルカメラ

Digital Camera Worldがニコン「Z fc」のレビューを公開。グリップがないこと、ネイティブレンズがまだ少ないことを指摘しつつも、レトロな外観と実用性を兼ね備えたミラーレスカメラとして総合評価が満点となっています。

DIgital Camera World:Nikon Z fc review

ニコン Z fcは、現行のミラーレスカメラに求められる機能をすべて備えた、どこまでもレトロなカメラだ。アルミ製ダイヤルは操作性に優れ、ボディのデザインも美しい。使わないときは飾っておきたいほどだ。しかし、Z fcはスタイルだけでなく、中身も充実している。Z 50と内部構造を共有しているため、性能・画質ともに優れており、外観から妥協することはほとんど無い。しかし、滑りやすいボディ形状と、DX専用のネイティブZマウントレンズの数が少ないことが、Z fcのデメリットだ。しかし、これらの点を考慮しても、レトロな美しさを追求するならば、Z fcは十分に価値がある。

カメラの紹介

  • レトロスタイルのカメラを作るメーカーと言えば富士フイルムやオリンパスだが、ここにニコンが参戦した。
  • ニコンは過去にデジタル一眼レフカメラ「Df」をリリースしている。しかし、今回はAPS-Cフォーマットのミラーレスカメラだ。

ビルド・外観

  • 1980年代のニコン「FM」シリーズを彷彿とされるハンサムなデザインだ。そこに最新のミラーレス技術が詰め込まれている。
  • 実際には最新のミラーレスカメラでは無く、中身は「Z 50」のようなものだ。それでもまだ新しいカメラであり、これは悪いことではない。
  • シルバーのトッププレートは金属製だが、ボトムプレートは色づけされたプラスチック製だ。
  • 露出補正ダイヤルの隣にはF値を確認できる小さな表示パネルを搭載している。
  • Z fcの外観に合わせたZ DX 16-50mm シルバーがある。外観以外は従来製品と同じだ。コンパクトで軽量な標準ズームレンズである。
  • Z fcのキットレンズとしてはZ 28mm F2.8 SEも登場した。これもZ fcの外観と合う単焦点レンズだ。APS-C装着時の画角はフルサイズ判換算で42mmに相当する。

携帯性

  • キットズームと組み合わせた際の重量は575gだ。

グリップ

  • フラットなボディデザインであり、Z 50のように突出したグリップが無い。またカメラ背面のサムレストも無い。カメラは両手で支える必要がある。
  • グリップに張り付けられた革のような質感のカバーは見た目に反して滑りにくい。
  • 付属ストラップを装着しておくことをおススメする。
  • 別売りの追加グリップGR-1が存在する。

操作性

  • Z 50と根本的に異なる部分は操作体系だ。
  • このカメラにはシャッタースピードダイヤルとISOダイヤルを搭載している。モードダイヤルはISOダイヤル下部の小さなレバーとなっている。
  • 絞りリングはカメラに存在しない。Zレンズにも搭載していないので、これは妥協点の一つだ。
  • フィルムカメラを使ったことがあるのなら、間違いなく懐かしさを覚える操作体系である。
  • 前後のコマンドダイヤルは大きく快適に操作できる。富士フイルム機のようなスポンジみたいな感覚はない。クリック感は良好だ。
  • 露出補正ダイヤルはカメラの端から離れており、誤操作を防ぐには十分だ。

手ぶれ補正

  • 記載なし。
    (補足:このカメラはボディ内手ぶれ補正が非搭載です)

ファインダー

  • Z 50と同じOLEDファインダーだ。

モニター

  • Z fcはバリアングルモニタを搭載している。パネルはZ 50よりも少し小さいが、バリアングルモニタは自撮りやVlogにおいて実用的だ。
  • ニコンがミラーレスカメラでバリアングルモニタを搭載するのはこれが初めてである。

メニューシステム

  • 記載なし。

オートフォーカス

  • 人間と動物の両方で瞳検出に対応している。
  • 低照度AFはZ 50比は0.5EV改善している。
    (訳注:仕様表で使用しているレンズ(F1.8とF2.0)が異なるので参考とならない可能性あり)
  • Z fcはワイドエリアでの瞳検出に対応している。そして動画撮影における瞳AFに対応した点でZ 50と異なる。
  • AFはとても高速で信頼性が高い。

連写性能

  • Z fcとZ 50はどちらも11コマ秒の連写速度に対応している。

画質

  • Z 50と同じく、ローパスフィルター搭載の2090万画素センサーを使用し、EXPEED6 プロセッサを使用している。競合他社の2400万画素・2600万画素と比べると低画素だ。
    (訳注:Z 50はローパスフィルターレス仕様であり、Z fcも同じである可能性があります。参照はニコン公式のこちら
  • 2600万画素のX-T30ほどではないが、十分なディテールを得ることが可能だ。
  • 画質はZ 50と同じであり、驚くべきことはない。

高感度ISOノイズ・ダイナミックレンジ

  • 競合他社よりも低解像だが、画素ピッチが広いのでダイナミックレンジと低照度性能が向上している。
  • それでも高感度ISOで綺麗な画質は期待しないほうが良い。ISO 3200を超えると等倍で目に付くノイズがハッキリと現れる。
  • ノイズリダクションで滑らかにすることが可能だが、ディテールがつぶれる可能性がある。

仕上がり機能

  • 記載なし。

動画

  • Z fc・Z 50はどちらも4K動画に対応し、最大で30fpsの撮影が可能だ。
  • 4K動画はフル画角で撮影可能であり、クロップされない。

総評

ニコン Z fcは、Nikon Dfのあるべき姿を追求したカメラだ。現行のミラーレスカメラに期待されるすべての機能を備えた、紛れもないレトロなカメラである。アルミニウム製ダイヤルは操作するのが楽しく、ボディはとても美しく、使用しないときはカメラを飾っておきたくなる。バリアングルモニタは、今後のニコンZカメラにも搭載されるべきだと思う。Z 50には内蔵フラッシュが搭載されているのに、Z fcに内蔵フラッシュがないのは残念だが、搭載していたらせっかくのゴージャスな外観が損なわれてしまう。

スタイルは安っぽくなく、ベースとなったZ 50よりも高価になるのは当然だ。しかし、価格差は最初に予想したほど苦痛なものではなく、購入を断念するほどではない。ただし、Z fcは滑りやすいボディ形状のためエルゴノミクス的に不利であり、APS-Cフォーマットのネイティブレンズが、はるかに充実している富士フイルムXマウントに比べて相対的に不足している。

しかし、このような点を考慮しても、Z fcは外観と実用性の両方を備えたカメラだ。レトロな雰囲気を楽しみたい方は、ぜひ手に取ってみてほしい。

  • 長所
    ・ゴージャスなスタイル
    ・確かなカメラ仕様
    ・手ごろな価格
  • 短所:
    ・エルゴノミクスに妥協が必要
    ・2090万画素
    ・DX Zレンズが少ない

とのこと。
スペックはZ 50をベースとして改良し、外観は全く新しいデザインを採用したAPS-Cミラーレスカメラですね。富士フイルムのようにシャッタースピードダイヤル・ISOダイヤルを搭載しつつ、P/A/S/Mモードレバーにも対応しているのが特徴的。カスタムユーザーモードが無いのは残念ですが、面白い使い勝手が出来そう。オートフォーカスはワイドエリアや動画撮影の瞳検出に対応して使いやすくなっているのはGood。

センサーとプロセッサはZ 50と同じであり、良好な高感度ISO性能を期待できそうですね。ただし、最新の2600万画素センサーと比べるとローリングシャッターの速度は遅いかもしれません。特に4K動画撮影や電子シャッターを使った静止画撮影時は気を付けたいところ。
また、外装はマグネシウム合金製だと記憶していますが、DCWの指摘通りだとするとカメラ底面はプラスチック製となっている模様。(ちなみに背面は「軽さと高い剛性を両立した素材」とされています)金属製だと思って三脚ネジ穴を使うと故障の原因となるかもしれません。

私もこのカメラを一つ予約しているのですが、28mmSEキットは販売延期の状態。既にレンズも揃えているので、早く使ってみたいですねえ。

ニコン「Z fc」最新情報まとめページ

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