コシナが「PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8」のレビューを公開。解像性能や色収差の補正状態、周辺減光などは平凡と評価しつつ、球面収差コントロールリングを使った個性的なボケ描写が魅力的と評価。
Sony Alpha Blog:Voigtländer Portrait Heliar 75mm F1.8
- 外観:レンズフードは付属していない。ビルドクオリティは非常に良好。
- 構造:マニュアルレンズであるが、電子接点を備えており、EXIF情報と焦点距離をカメラに送信できる構造。
- 携帯性:レンズのサイズと重量は中程度で、特に軽量でも重くもない。
- 操作性:球面収差の補正量を調整できるリングが搭載されており、補正位置に応じて描写が大きく変化する。標準位置ではクラシカルな描写、補正不足ではグローや拡散効果、補正過剰では典型的なシャボン玉ボケが得られる。これにより、ピント、歪み、シャープネスもわずかに変化し、実質的に3種類の描写が選べるレンズである。絞りリングはクリックとストップ付きで、F11で開放する仕様である。
- AF:記載なし。
- MF:フォーカスリングはしっかり減衰されている。フォーカスブリージングがとても目立つ。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:標準位置では開放で平均から良好、F4では非常に良好な描写となり、稀に卓越することもある。中央から周辺まで安定した描写を示す。アンダーポジションではコントラストとシャープネスが低下し、オーバーポジションではシャープネスがやや落ちるがコントラストは維持される。75mmとしては価格を考慮すると平均以下の性能とも言えるが、F5.6では全域で非常に良好なシャープネスを得られる。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:開放ではボケ玉が非常に美しく、背景のぼかしも柔らかく魅力的である。F4では9枚羽根の形が見える。アンダー設定では拡散ボケ、オーバー設定ではシャボン玉のようなボケとなる。ボケの形状の変化はこのレンズの大きな特徴である。
- 軸上色収差:かなり目立つ。
- 倍率色収差:記載なし。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:標準位置では樽型歪曲が軽度に見られ、補正過剰(オーバー)では中程度、補正不足(アンダー)では糸巻き型の歪みが現れる。
- 周辺減光:F1.8では周辺減光が非常に強く、F4でようやく解消される。
- コマ収差:記載なし。
- 逆光耐性:フレア耐性は良好である。
- 光条:F5.6で太陽の光条が現れる。
- 作例集:
- 総評:他にはない独自性を持つ特別なレンズ。球面収差補正リングにより、描写をクラシカルから拡散風、シャボン玉ボケまで変化させることが可能で、これは筆者がテストした中でも初の機能。ただし、シャープネスは平均的で、色収差や周辺減光が強く、価格も高いため、万人向けではない。だが、ポートレートで独自の雰囲気を追求したい撮影者や、解像力よりも描写の個性を重視するユーザーにとっては魅力的な選択肢。
2025年6月発売のソニーEマウント用MFレンズ。他のコシナ製レンズと同じく、電子接点を備えているので、レンズ情報をカメラ側に記録可能となっています。特徴は球面収差をコントロールできるリングを備えていること。適正位置に加え、補正不足(アンダーコレクション)および補正過剰(オーバーコレクション)の状態をコントロール可能。個性的なボケ描写を強度調整しながら利用することができます。
「75mm F1.8」としては販売価格が高いものの、Eマウントでは珍しい球面収差コントロールによる個性的な描写を楽しむことが出来る唯一無二の選択肢。
(「TTArtisan 35mm T2.1」もありますが、「35mm T2.1」という性質上、ボケが得にくい)
Sony Alpha Blogのレビューでは、色収差や周辺減光などの補正状態が平凡と指摘。しかし、球面収差コントロールを使った個性的なボケや操作性は他に類を見ないレンズとしては評価。高価なレンズですが、個性を重視する場合は面白い製品となるようです。
コシナ PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 最新情報まとめ
- 発売日:2025年6月
- 予約開始:2025年5月15日
- カメラのキタムラ:133,200円
| PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 | |||
| 楽天市場 | Amazon  | キタムラ  | |
| ビックカメラ | マップカメラ | ||
| メルカリ  | キタムラで中古在庫を探す  | ||

レンズの仕様
| 発売日 | 2025年6月 | 
| 初値 | 133,200円 | 
| レンズマウント | E | 
| 対応センサー | フルサイズ | 
| 焦点距離 | 75mm | 
| レンズ構成 | 3群6枚 | 
| 開放絞り | F1.8 | 
| 最小絞り | F11 | 
| 絞り羽根 | 9枚 | 
| 最短撮影距離 | 0.7m | 
| 最大撮影倍率 | 1:7.4 | 
| フィルター径 | 62mm | 
| 手振れ補正 | - | 
| テレコン | - | 
| コーティング | 不明 | 
| サイズ | φ70.0×88.0mm | 
| 重量 | 515g | 
| 防塵防滴 | - | 
| AF | MF限定 | 
| 絞りリング | あり | 
| その他のコントロール | 球面収差コントロール | 
関連レンズ
関連記事
- 三変化のポートレートレンズ|PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 2025年6月30日
- コシナ PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 最新情報まとめ 2025年5月15日
- コシナ が球面収差補正リング搭載 PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 E-mount を参考出品 2025年2月25日
広告
*手動広告を試験的に導入しています。 
期間限定セール
- DxO ソフト全品20%オフクーポン「asobinet」
 *既存ユーザーでも新規アカウントで適用可能
新製品
アウトレットなど
キャッシュバック
カメラメーカー直販・店舗リンク(楽天市場)





