Phillipreeveが「VILTROX AF 40mm F2.5」のレビューを公開。色収差が目立つと指摘しつつ、解像性能は良好と評価。小型軽量で手頃な価格の旅行・ストリートフォトレンズに適していると言及。
Phillipreeve:REVIEW: VILTROX 40MM F/2.5 STM ASPH ED IF
- 外観:ファームウェア更新用のUSBポート。フードとポーチが付属。
- 構造:外装は高品質のプラスチック製。レンズマウントは金属製。防塵防滴には非対応。
- 携帯性:小型軽量。
- 操作性:大きなフォーカスリングのみ。
- AF:フォーカスブリージングはわずか。
- MF:フォーカスリングは滑らかに回転。正確でノイズレス。
- 手ぶれ補正:非搭載。
- 解像性能:中央は絞り開放からとても良好。周辺も非常に良好だが中央よりも低下する。隅も良好。F5.6で隅以外はとても良好だが、隅は倍率色収差を補正すると良好。接写ではコントラストが低下する。
- 像面湾曲:影響がある。(作例のみ)
- ボケ:口径食は抑えられているが隅の描写には癖がある。玉ねぎボケの兆候あり。個人的に大部分の状況で騒がしい描写に見える。
- 軸上色収差:F2.5で非常に目立つ。
- 倍率色収差:目立つため補正が必要。
- 球面収差:軽度のフォーカスシフトがある。
- 歪曲収差:ほとんど発生していない。わずかな樽型。
- 周辺減光:約3EVと目立つ。F4で適度な水準まで改善するが解消はしない。
- コマ収差:開放で目立ち、F5.6まで絞る必要がある。
- 逆光耐性:長所とは言えず、改善の余地がある。
- 光条:絞っても明瞭ではなく、均質でもない。
- 作例集:リサイズ多数。
- 総評:コンパクトでシャープなレンズ。ビルドクオリティも優れているので旅行やストリートフォトに最適。このような目的で予算と携帯性が限られている場合、ズームレンズに代わる魅力的な代替品となる。
- 競合について:記載なし。
- 備考:
とのこと。
国内でもPERGEARなどが販売開始しているVILTROX製のフルサイズ対応40mm F2.5。販売価格はニコン純正のZ 40mm F2よりも安く、2万円台前半で入手が可能。VILTROXは場合によっては2万円を切ることもあります。小型軽量ながらレンズ構成枚数はZ 40mm F2よりも多く、MTFを見る限りでは隅まで極端な落ち込みのない設計となっている模様。
Phillipreeveのレビューでは、低価格ながら優れた解像性能を実現しているようです。サンプルを見る限りでは、接写時もZ 40mm F2のようなソフトさはなく、シャープな結果が期待できそう。ただし、軸上色収差・倍率色収差の影響が目立つらしいので、状況によっては絞りやカメラ側の補正を活用する必要がありそう。
レンズの仕様
- 発売日:2024.4
- 初値:¥23,700
- マウント:Z
- フォーマット:フルサイズ
- 焦点距離:40mm
- レンズ構成:6群10枚
EDレンズ1 / 非球面レンズ1 / HRガラス3 - 開放絞り:F2.5
- 最小絞り:F16
- 絞り羽根:7枚
- 最短撮影距離:34cm
- 最大撮影倍率:0.14倍
- フィルター径:52mm
- 手ぶれ補正:-
- テレコン:-
- コーティング:不明
- サイズ:65 x 59.5 mm
- 重量:167 g
- 防塵防滴:-
- AF:STM
- その他:-
- 付属品:レンズフード / 前後キャップ
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