携帯性と画質のバランスは非常に魅力的｜VILTROX AF 85mm F2.0 EVO

PhotographyBlogが「VILTROX AF 85mm F2.0 EVO」のレビューを公開。手頃な価格で小型軽量ながら、優れた結果が得られるポートレートレンズとして評価。低価格ながら欠点が少ないとのこと。

PhotographyBlog：Viltrox AF 85mm F2.0 EVO Review

外観：価格を考えると鏡筒がプラスチック製であることは自然。マウントは金属製で全体としては頑丈でよくできている。ソフトケースとプラスチック製の円形フード（PL-122A）が付属。

構造：ゴムシール付きマウントと防水・防汚コーティングによる防塵・防滴。ただし完全な耐候性とは明言されていない。58mmフィルターに対応。USB-Cポートによりレンズ単体でファームアップが可能。

携帯性：340gで、ソニーのフルサイズ向け85mmとしては最も軽量の部類。最大径は約6.9cm、全長は約7.6cmと非常にコンパクト。主要ライバルほど明るくはないが、小型軽量という点で優れる。

操作性：幅広で突起のあるフォーカスリングを搭載。フォーカスモードスイッチによりAFMFを切り替え可能。絞りリングはF2〜F16まで1/3EV刻みとAポジションを備える。クリックの有無を切り替えるスイッチあり。

AF：STMによる静かでスムーズなAFを実現し、動画に適している。Sony A7CRでのテストでは高速かつほぼ無音で信頼性も高いが、ソニー純正ほどの速度ではない。

MF：適度なトルクを持つリングにより、手動フォーカスは快適である。

手ぶれ補正：光学式手ぶれ補正は非搭載でボディ側補正に依存。近年のソニー機なら問題ない。

解像性能：中央はF2〜F11で非常に良好だが、F16では回折が出る。端部は中央ほどではないが、F4〜F11で最良。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：9枚羽根の丸型絞りにより、非常に美しいボケが得られる。

色収差：非常にコントラストが高い領域でわずかに現れる程度。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：RAW/JPEGとも糸巻き型歪曲はほとんど見られず、結果はほぼ同じ。

周辺減光：開放付近（F1.8）では四隅に明確な光量低下。完全に抑えるには約3段絞る必要がある。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：太陽を直接入れると、ある程度のフレアが発生する。

光条：F16では非常に美しい光条を生成できる。

作例集：

総評：フルサイズ向けとしてコンパクト・軽量・低価格ながら優れた結果を得られるポートレート用単焦点レンズ。265ポンド／275ドルという価格を考えて性能を過小評価すべきではなく、周辺減光とF値のわずかな差を除けば不満点は少ない。大型のF1.4レンズほどのボケ味を求めないが、携帯性と画質のバランスを重視するなら非常に魅力的。

競合について：記載なし。

備考：

VILTROXの新シリーズ「EVO」第一弾。
Airシリーズほど小型軽量・低価格ではなく、Pro・Labシリーズほど大口径・高性能・高価格ではない「ちょうどいい」位置づけのミドルレンジモデル。

開放F値は「F2」と控え目ですが、85mmレンズとしてはコンパクトで軽いほう。さらに絞りリングやAFMFスイッチなどコントロールが充実しています。耐候性は限定的ながらマウント部にシーリングを備えており、シグマ I Seriesに近いコンセプト。

PhotographyBlogのレビューによると、小型ながら完成度の高いレンズのようです。Proシリーズ並みに充実したコントロールと良好な解像性能・ボケなどについて肯定的。他のレビューで指摘していた色収差については厳しい状況でのみ目につく軽微な問題とのこと。

価格を考慮するとコストパフォーマンスの高いレンズで、F1.4のボケが必要なければ魅力的なポートレートレンズですね。

VILTROX AF 85mm F2.0 EVO 最新情報まとめ

VILTROX AF 85mm F2.0 EVO
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レンズの仕様

発売日	2025.10.21
初値	260.99ドル
レンズマウント	E
対応センサー	フルサイズ
焦点距離	85mm
レンズ構成	8群10枚
開放絞り	FUJIFILM info
最小絞り	F16
絞り羽根	9枚
最短撮影距離	0.74m
最大撮影倍率	0.13倍
フィルター径	58mm
手振れ補正	-
テレコン	-
コーティング	フッ素コーティング
サイズ	φ69×76mm
重量	340g
防塵防滴	レンズマウント部
AF	STM
絞りリング	搭載クリック切替対応
その他のコントロール	AFMF Fnボタン
付属品	レンズフード