Dustin AbbottがVILTROXの交換レンズ「VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPH」のレビューを掲載しています。
- 箱のデザインは綺麗でLaowaのように感銘を受けた。
- レンズ外装はツアイスのように密度の高い総金属製の作りである。中程度のサイズにも関わらず重量は775gと重い。小型軽量なα7シリーズでバランスを取るギリギリラインのデザインだ。
- 「PFU RBMH」とは漢字の英語表現を当てた文字である。
- コーティングは「RBW」と呼ばれる独自のマルチコーティングだ。
- 通常、被写界深度指標は2つか3つだが、このレンズには「F1.8.F4、F5.6、F8、F11、F16」と情報量が多い。
- フォーカリングは完璧な抵抗感で動作する。ピント距離全域の回転角は150度ある。
- 絞りリングも同様に見事な操作性だ。ただし、誤ってフォーカスリングと一緒に回してしまうことがあった。デクリック仕様のため絞り羽根は滑らかに動作するので動画撮影に最適だ。
- 絞り羽根は14枚と多く、絞っても円形を保っている。なぜ他社ここまで絞り羽根を増やさないのか理解できない。
- 脱着可能な花形レンズフードと82mmフィルターアダプターが同梱している。特にフィルターアダプターは価格を考慮すると素晴らしい追加アイテムである。
- レンズ前面には水滴や指紋を付きにくくする多層ナノコーティング「RBW」が施されているが防塵防滴仕様のレンズでは無い。
- 中央領域はF1.8から非常にシャープで高コントラストだ。優れたコントラストの裏にはほぼ完全に補正された軸上色収差の存在がある。ただし、四隅は中央と比べて遥かにソフトとなっている。F2での改善は僅かだが、F2.8まで絞ると四隅や端の性能が大幅に向上する。
- α7R IIIでも実写で良好な解像性能を発揮するこのレンズはLoxia 2.8/21と比べてそう見劣りしない。しかし細部を確認すると、マイクロコントラストはLoxianoほうが良好だ。
- 描写はやや暖色傾向である。
- 電子接点を持たないため、レンズ補正は手動で実施することとなる。問題は陣笠状の樽型歪曲で、これを綺麗に補正するのは難しい。
- 倍率色収差はフレーム四隅で目に付き、絞っても改善しない。幸いにもLightroomを使いボタン一発で補正できる。
- 逆光耐性はとても良好だ。絞った時の光条は最高とは言えないが、かなり魅力的である。
- ボケは大部分で柔らかく綺麗だが、フレーム隅では多少騒がしくなる。
- 周辺減光は非常に目立つとは言わないが、絞っても改善しない。
- 天体撮影では光透過率と高いシャープネスがメリットとなるが、フレーム端ではコマ収差が発生している。少し絞ると改善する。
VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPHは完璧なレンズでは無い。期待していたよりも大きく重く、そしていくつかの光学的な欠点を抱えている。しかし同時にとても信頼できる明るい広角レンズだ。
最も近い競合レンズはFíRIN 20mm F2 FE MFだと思われるが、このレンズには電子接点が無い。この大きさと重さに加えて自動アシスト非対応を許容できるのであれば、一見の価値があるはずだ。
長所:ハイグレードなビルドクオリティ・見事に成熟した操作性・画期的なフィルターシステム・ピント距離全域で一貫した中央シャープネス・F2.8から全体的に優れたシャープネス・見事なコントラストと僅かな軸上色収差・逆光耐性がとても良好・良好な色再現・適正価格
短所:非常に大きく重い・電子接点無し・いくらかの樽型歪曲・粘り強い周辺減光・絞り開放で非常にソフトな四隅のシャープネス
とのこと。
国内では63,000円前後なので、同じようなスペックのFiRiN 20mm F2 MFより2万円ほど安く手に入りそうです。
電子接点が無く、陣笠状歪曲でレンズプロファイルが無いのは厄介ですが、それ以外のパフォーマンスは良さそうですね。
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購入早見表
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