RadojuvaがYONGNUO「YN25mm F1.7M」のレビューを公開。互換性と逆光耐性は気になるものの、良好な解像性能と快適なAFについて評価しています。
Radojuva:Обзор YONGNUO 25mm 1:1.7 STM ASPH
レンズの紹介:
- 2019年10月に「YN42.5mm F1.7」が正式発表された。これはYONGNUO初のMFTレンズだ。そして2020年の夏に改良型であるII型が登場し、2021年2月にこのレンズが正式発表された。つまり、YONGNUOにおける3本目のMFTレンズである。
- マイクロフォーサーズ用の大口径AFレンズだ。パナソニックやオリンパスのマイクロフォーサーズカメラと組み合わせて使用する。
- 小型軽量で低価格、F1.7の明るさにステッピングモーター駆動のAFを備えた悪くないレンズである。
- G100/GH5/G9/G85/GX9/GX85/GF10/GF8/GF9/E-M5 II/E-M10 III/E-M10 IV/E-PL9/E-PL10での動作は確認されているが、他のモデルでどのように動作するのかは不明だ。
- フルサイズで言うところの50mm F3.4に相当する。
ビルドクオリティ:
- 小さな箱の中にはレンズと保証書、中国語と英語の説明書、QCカード、乾燥剤が含まれている。
- レンズ外装はプラスチック製、レンズマウントは金属製だ。
- フォーカスリングは幅広いプラスチック製である。
- 絞り羽根は7枚で、小絞りは不規則な7角形となる。絞り動作はノイズがとても大きく、僅かに遅延が見られる。42.5mm F1.7では見られない現象だ。
- レンズフードはバヨネットタイプではなく、フィルター用のネジ山に装着する必要がある。どのようなフードが適合するのか不明だが、逆光耐性が低いのでフードを用意するのがおススメだ。
- 外観はシンプルで心地よい見た目だ。YN42.5mmとよく似ている。
- 暑い環境下で撮影中にカメラとの通信が数回途切れることがあった。これはカメラからレンズを取り外し、再装着することで解決した。
携帯性:
- 重量は150gだ。パナソニックの25mm F1.7やオリンパスの25mm F1.8よりも少し軽い。
操作性:
- 鏡筒にはAF/MF切替スイッチがある。カメラによって機能しないこともあるが、カメラ側で切り替えることが可能だ。
オートフォーカス:
- ステッピングモーター駆動で動作する。
- フォーカス速度は平均的で撮影はとても快適だ。不快感はない。
- AFはとても静かで、静止画・動画でノイズレベルは同じだ。
- インナーフォーカスのためレンズ全長は変化しない。
- 最短撮影距離は0.2mで、最大撮影倍率は0.20倍だ。これはパナソニックやオリンパスよりも遥かに良好である。(訳注:どちらも最短撮影距離は0.25mです)
- フォーカスブリージングが目立つ。
マニュアルフォーカス:
- 電子制御で動作し、ストロークは2?3回転である。
- MF中はプラスチックが擦れる独特な音が発生する。
手ぶれ補正:
解像性能:
- 絞り開放から中央は良好だ。
- F2.5まで絞ると中央は良好な解像度となり、F4で優れた解像度となる。
- フレーム端はF2.8以降で許容範囲内となる。
- フレーム端はF4以降で良好なシャープネスとなる。文句ナシでとても良好だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 絞ると不均一な玉ボケとなる。
- 口径食の影響があり、わずかに渦をまくように見える。
- 非球面レンズによる影響が見られる。
色収差:
- 良好に補正されている。
- 軸上色収差は僅かに発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 小さな樽型歪曲だ。
周辺減光:
- 目に見える周辺減光が発生する。
- F1.7の無限遠で最も目立ち、最短撮影距離で減少する。
- F2.8?F4でほとんど解消する。
- 絞ると何故か中央が周辺よりも暗くなる。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 絞ってもシャープな光条とはならない。
- 逆光では大量のゴーストが発生する可能性がある。
総評
シンプルで安く、非常に使いやすいレンズだ。手ごろな価格ながら7ArtisansやPERGEARのようなMFレンズよりも光学的に優れている。コストパフォーマンスはとても良好だ。個人的に大きな欠点は一つだけだ。それはパナソニック「LUMIX G 25mm F1.7」がかなり安いことである。
- 長所:
・低価格
・軽量
・金属マウント
・STM駆動のAF
・インナーフォーカス
・最短撮影距離が短い
・AF/MFスイッチ
・F1.7
・良好な光学性能- 短所:
・カメラによっては認識しない可能性がある
・一部のカメラではAF/MFスイッチが動作しない
・レンズフードは付属しない
・絞り羽根の動作音
・ピント距離表示などが無い
・フィルター径が少し大きい
・外気温によって電子接点の接触不良となる場合がある
・ファームウェアアップデート非対応
・耐候性は不明
・逆光耐性
とのこと。
国内でもAmazonにて1万円ちょっとで購入できる手ごろな価格の単焦点レンズですね。互換性が気になるところですが、ここ最近の機種に関しては互換性が確認されている模様。逆光耐性は悪いみたいですが、最短撮影距離0.2m・最大撮影倍率0.20倍はオリンパスやパナソニックにはない魅力と言えそうです。「LUMIX G 25mm F1.7」と大きな価格差が無いのは悩ましいところ。7ArtisansやTTArtisanのMFレンズよりも小口径ですが、AFやAEに対応しているのは便利ですねえ。
YONGNUO「YN25mm F1.7M」交換レンズデータベース
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