DPReviewがシグマ「fp L」をスタジオシーンテストに追加。ISO感度ごとの作例を各種カメラと比較することが出来ます。同じ6100万画素のα7R IVよりモアレを抑え、高感度ISO時のノイズが若干少ない模様。
DPReview:Sigma fp L initial review update: Studio scene analysis
RAW
同じ6100万画素の解像度を持つα7R IVと見比べると、シグマの方がソニーよりもわずかにソフトな印象を受けるが、よく見ると細部の描写は同じレベルだ。MTF解析を行ったところ、この差はローパスフィルターの影響の範囲内である。
シグマはfp Lにローパスフィルターを搭載し、α7R IVはローパスフィルターを搭載してしない。参考までに、ローパスフィルターはモアレを抑制し、ローパスフィルターを使わない場合はシャープネスが増すとされている。なお、EOS R5はローパスフィルターを搭載しており、Z 7IIには搭載されていない。確かに、モアレが気になる部分を見ると、シグマの方が若干抑えられているのがわかる。全体的に、fp Lはディテールがよく出ていて、必要に応じて少しシャープネスを加えても十分に対応できる画像データに仕上がっている。
ISO感度を上げていくと、シグマはソニーよりもノイズが少なく、ISO51200ではニコンと同程度のノイズレベルになるなど、引き続き好調だ。ただし、電子シャッターとタングステンライトの影響で、シグマにはバンディングが見られる。
JPEG
JPEGに切り替えてみると、デフォルトのシャープネスはそれほど強くなく、かといって特別に細かいわけでもなく、文字の細かい線は読みやすい。また、シャープネスはかなり大きな半径で行われているようで、よく見ると細かいディテールが見えなくなっているが、より標準的な表示サイズでは画像にもう少し「パンチ」を与えられるかもしれない。
JPEGの色味は少し複雑だ。深みのある黄色と暖色系の緑は気に入っているが、赤のパッチはマゼンタシフトが強すぎて好みではないし、白人の肌色のパッチは少し紫がかっている。
JPEGでISOを上げてみると、色にじみがうまく抑えられていて、細かいディテールや質感がよく再現している。また、ノイズリダクションの効果もあり、低コントラストのディテールもきれいに出ている。
一方で、タングステンライト下では、通常のオートホワイトバランスですべてが少し厄介に見えてしまう。オート(光源優先)を試すか、光量が減ってきたら適切なカスタムホワイトバランスを選択することをお勧めする。
とのこと。
ソニーα7R IVと同じ6100万画素センサー搭載モデルですが、ローパスフィルター搭載によりモアレや偽色の発生を抑えている模様。それでも発生する場合があるものの、比較して偽色は良く抑えられているように見えます。(ローパスフィルターレスのZ 7IIでも発生していない箇所でα7R IVが目立ってしまうのが不思議なのですが…)
高感度ISOのノイズ耐性も良好で、高解像ながら4000万画素クラスと同等の結果を期待できそうですね。JPEGのシャープネスやノイズ処理は好みが分かれそうですが、競合他社と比べてそう大きな差は無いように見えます。問題があるとすれば暖色照明下におけるAWBの傾向でしょうか。
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