このページでは一眼カメラ用交換レンズ「LAOWA 9mm f/5.6 FF RL」の情報を収集しています。
データベース
最新情報
- 2020-08-03:国内での予約販売が開始されました。発売日は8月7日、カメラのキタムラにて「?106,200(税込)」での出品を確認済み。
 - 2020-07-01:Venus Opticsが「LAOWA 9mm f/5.6 FF RL」をの予約販売が公式ウェブサイトで開始されたので、さっそく情報収集ページを作成しました。魚眼レンズでは無い超広角レンズとしては最も広い画角をカバーするコンパクトなレンズですね。
対応マウントはライカM/L・ソニーE・ニコンZ。何故かキヤノンRF版は存在しない模様。 
主な特徴
- フルサイズ対応 9mm F5.6
 - 世界で最も広い135度の画角を持つ広角レンズ
(非フィッシュアイ) - 2枚の非球面レンズと2枚の超低分散レンズ
 - 色収差と歪曲収差を最小限に抑えている
 - 比類なき画角を備えつつ、超コンパクトサイズを実現
 - 最短撮影距離 12cm
 - 最大撮影倍率 0.21倍
 - サイズ 62.4 x 66 mm
 - 重量 350g
 - 対応マウント
leica M/leica L/Sony E/Nikon Z - 公式販売価格:799.00ドル
 
レビュー
購入早見表
| LAOWA 9mm f/5.6 FF RL Sony E | |||
| 楽天市場  | 
Amazon  | 
キタムラ  | 
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| ソフマップ  | 
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| ビックカメラ  | 
PREMOA  | 
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| LAOWA 9mm f/5.6 FF RL Nikon Z | |||
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キタムラ  | 
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| LAOWA 9mm f/5.6 FF RL Leica L | |||
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| LAOWA 9mm f/5.6 FF RL Leica M | |||
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PREMOA  | 
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レンズデータ
レンズ仕様
| Focal Length | 9mm | 
| Max. Aperture | f/5.6 | 
| Angle of View | 135° | 
| Format Compatibility | Full Frame | 
| Lens Structure | 14 elements in 10 groups | 
| Aperture Blades | 5 | 
| Min. Focusing Distance | 12 cm | 
| Max. Magnification | 0.21 | 
| Focus Mode | Manual Focus | 
| Filter Thread | ? ? | 
| Dimensions | 62.4 x 66 mm | 
| Weight | 350g | 
| Mounts | Leica M & L / Sony FE / Nikon Z | 
MTFチャート

レンズ構成図

関連レンズ
- Voigtländer HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Aspherical
 - Voigtländer ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL III
 - Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical III
 - AF 14mm F2.8 FE/RF
 
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海外の評価
Sony Alpha Blog

Sony Alpha Blog:Laowa 9mm F5.6 FF RF W-Dreamer
レンズの紹介:
- 重量:373g
 - 価格:979ユーロ
 - 絞り:F5.6-22
 - 全長:74mm
 - フィルター:非対応
 - 画角:135°
 - 絞り:5枚
 - 最短撮影距離:12cm
 - フード:固定
 - ソニーEマウント用としては最も焦点距離が短い非魚眼の単焦点レンズだ。
 
ビルドクオリティ:
- ビルドクオリティはとても良好である。
 - フルマニュアルレンズであり、電子接点は無い。
 - レンズフードは本体に固定されている。
 - 特別設計のマグネット式100mmフィルターホルダーが存在する。(150ドル)
 - フォーカスリングは無限遠マークの位置を調整することが可能だ。
 
携帯性:
- 驚くほどコンパクトだ。
 
操作性:
- 絞りリングは1段ごとにクリックがある。
 - フォーカスリングは滑らかに回転する。
 - フォーカスリングの回転角は100度だ。
 
オートフォーカス:
- 記載なし。
 
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
 
手ぶれ補正:
- 記載なし。
 
解像性能:
- α7R IVでテストした。
 - 中央は絞り開放から非常に良好だ。四隅も良好である。
 - F8まで絞ると隅まで一貫した最高の結果を得ることが出来る。
 - 実写では明るい背景に被写体が暗くなりがちだ。シャドウを増感することでノイズが発生する可能性がある。それでもシャープネスは良好?非常に良好だ。
 
像面湾曲:
- 記載なし。
 
ボケ・色:
- 焦点距離と絞り値を考慮するとボケが得られるレンズでは無い。
 - しかし、12cmの最短撮影距離を活かすことで少しボケを得ることが出来る。
 - 発色は良好だ。
 
色収差:
- 色収差はとても少なく、実写では目に付かない。
 
球面収差:
- 記載なし。
 
歪曲収差:
- 中程度の樽型歪曲である。
 - レンズはZERO-Dではない。
 - 接写時は歪曲収差が強くなる。
 
周辺減光:
- 周辺減光はF5.6で非常に目立つ。
 - F16まで絞ると改善する。
 - 補正するにはLightroomの設定値で「87」必要だ。
 
コマ収差:
- 記載なし。
 
逆光耐性:
- 逆光耐性は平凡だ。
 - 頻繁に赤いフレアが発生する。
 - F8まで絞ると素晴らしい光条が発生する。
 
動画:
- シャープネスと色はとても優れている。
 - 16:9のアスペクト比では周辺減光が目立たない。
 - 光条は本当に良好だ。
 - フレアが時々発生する。
 
フォクトレンダー10mm F5.6との比較:
- LAOWAのほうがシャープだが、大差ではない。
 - LAOWAは最短撮影距離が短いのでボケを大きくすることが出来る。
 - 発色はLAOWAのほうが少し好みだ。
 - 歪曲はフォクトレンダーのほうが良好だ。
 - LAOWAは周辺減光が目立つ。
 - フォクトレンダーは電子接点を搭載している。
 - 光条はどちらもきちんとしている。
 - 色収差はLAOWAのほうが少ない。
 
総評
- 建築写真からポートレートまで対応できるクリエイティブな超広角レンズだ。シャープネスや色は非常に良好で、歪曲収差は非常に少ない。楽しく使えるレンズである。
 - 画角が非常に広く、ハイライトとシャドウの差が大きくなることが多い。このため、Lightroomでトーンを調整する必要がある。しかし、ソニー製カメラは強力なダイナミックレンジを備えているので、後処理後の画質は良好だ。
 - 重度の周辺減光はLightroomの補正値を限界値に近いところまで使う必要がある。
 - フォクトレンダーと比較すると、シャープネスや色が少し良好だ。ただし周辺減光が目立ち、電子接点には対応していない。
 - 全体的に見て、個人的にこの焦点距離のレンズはフォクトレンダーよりもLAOWAだ。強くおススメできるレンズである。
 - 長所
・非常に良好な中央シャープネス
・個性的な画角
・おだやかな歪曲
・色収差がとても少ない
・非常に良好なコントラスト
・良好な発色
・小型軽量
・優れたビルドクオリティ
・素敵な絞りとフォーカスリング
・調整可能な無限遠の表示
・最短撮影距離 - 平凡
・価格
・フィルターホルダー
・逆光耐性
・電子接点非対応 - 短所
・防塵防滴非対応
・重度の周辺減光
・接写時の強い歪曲収差 
Lenstip

Lenstip:Venus Optics LAOWA 9 mm f/5.6 FF RL
紹介
- 何度も強調してきたが、私はLAOWAのアプローチが好きだ。古典的なパラメータにこだわらず、大部分は個性的なレンズに仕上がっている。もし一般的な焦点距離だっとしても、撮影距離や撮影倍率で傑出した個性を持たせている。
 - この9mm F5.6も例外では無い。135度と非常に印象的な画角をカバーし、コシナ「Voigtländer HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Aspherical」を上回っている。
 
ビルドクオリティ
- 我々のデータベースにこのような画角の広角レンズは存在しない。それにも関わらず、競合レンズと比べて最小・最軽量のレンズサイズである。最短撮影距離も見事だ。
 - その一方、サムヤン「XP10mm F3.5」やIrix「Irix 11mm F4」は画角が狭いものの、明るいレンズである。
 - レンズは中国製だ。
 - レンズマウントは金属製である。カメラと情報のやりとりをする電子接点は存在しない。
 - 後玉は無限遠でレンズマウントに最も近い位置まで下がる。
 - 被写界深度指標はF5.6-F8-F11-F16-F22が表示されている。
 - 24mm幅の金属製フォーカスリングはきちんとした抵抗量で滑らかに動作する。回転量は約100度と十分な角度が確保されている。
 - 細い絞りリングも1段ごとに滑らかな動作だ。
 - 出目金レンズのため円形フィルターを使うことは出来ない。
 - レンズは10群14枚、2枚の低分散レンズと2枚の非球面レンズ、そして1枚の高屈折率レンズを使用している。
 - 絞り羽根は5枚構成でF22まで絞ることが可能だ。
 
解像性能
- α7R IIのRAWファイルに基づいてテストしている。
 - 良像の基準値は39-41lpmmだ。
 - 最高の単焦点レンズで70lpmmを超える可能性がある。
 - これまでのところ「Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical」の78.5lpmmがレコードホルダーだ。
 - このセンサーでのピークはF2.8-4の絞り値で達成されている。このため、開放F値が5.6の本レンズでレコードに達するのは不可能だ。可能性があったとして、70-72lpmmだろう。とは言え、このように極端なレンズでこれらのパフォーマンスを得るのは難しい。
 - このレンズは絞り開放で中央が57-59lpmmの解像度となる。恥ずかしい数値では無く、非常に良好な水準と言うことが出来る。
 - このように広い画角のレンズとしてはフルサイズ端の画質も問題は無い。絞り開放こそ実用的では無いが、F8-F11まで絞ると実用レベルに達し、フレーム全体で納得のいく画質となるはずだ。それ以上を求めるのは愚かなことである。
 - 9mm F5.6のパラメータを考慮すると期待に応えたレンズだと思う。
 
色収差・球面収差
- 被写界深度が深いため、軸上色収差についてチェックするのは難しい。絞り開放の状態を確認してみると、僅かに色づきが発生しているのが分かる。EDレンズを2枚使用しているが、完璧には補正できていないようだ。
 - 倍率色収差は奇妙な傾向だ。中央領域から外れたところで色収差が急増し、フルサイズ四隅にかけて低下する。
 - 球面収差のテストはこのレンズのパラメータでは不可能だ。
 
歪曲収差
- APS-C領域で既に顕著な樽型歪曲だ(-3.95%)。APS-C用9mm F2.8が-1.80%だったことを考えると悪い知らせだ。
 - APS-Cで増加した原因は、樽型歪曲をある程度抑え込むため、陣笠状歪曲を容認したことだ。その結果、フルサイズでの収差量は-6.65%の結果となっている。
 - このレンズは「ZERO-D」と謳われていないが、個人的な見解としてはもう少し良好な補正結果を得られたのでは無いかと思う。
 
コマ収差・非点収差・ボケ
- コマ収差はAPS-C領域まで非常に良好な補正状態だ。フルサイズ四隅は影響が大きくなるものの、大きな問題は見られない。
 - 非点収差は平均20.8%だ。コマ収差より画質に影響を与える。
 - ボケのチェックは難しい。センセーショナルでも大きな問題でもない。
 
周辺減光
- APS-Cの絞り開放で-1.14EVとなり、ハッキリと見える。F8まで絞ると-1.06EVまで低下する。
 - フルサイズの絞り開放は-3.68EVと顕著だ。レンズサイズとテレセントリック性が関係しているものと思われる。
 - 絞ることで改善するが、急速に向上することはない。F16まで絞っても非常に目立つ減光が残っている。
 
ゴースト・フレア
- 光源の種類によってフレアの色が変化する。
 - 出目金レンズに優れた逆光耐性は期待していなかったので、残念とは感じていない。
 
フォーカス
- 最短撮影距離を活用しないのであれば、0.5mから無限遠は絞り開放でもピントが合う。
 - それでもVenus Opticsはこのレンズに被写界深度指標を付けることに決めたようだ。使い道は0.12?0.5mでの撮影時だ。
 
まとめ
長所:頑丈な金属鏡筒・非常に良好な中央画質・良好なAPS-C領域の画質・実用的なフルサイズ端の画質・きちんとしたコマ収差補正・個性的なパラメータ
短所:APS-C領域で顕著な倍率色収差・大きな周辺減光・目立つ非点収差・逆光耐性
金属製の小さな鏡筒に収められた、よく考えられた設計の個性的なパラメータのレンズだ。絞り開放からとてもシャープな中央画質を実現しており、F8~F11まで絞ればフレーム全域で実用的な画質となる。うまくやってのけたレンズと評価していいと思う。
多くの欠点もあるが、革新的なレンズメーカーとしてさらに評価されることだろう。このレンズテストをとても楽しむことが出来た。
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