12-100 PROの逆光性能
- 2016.11.30:光源テストを加筆しました。
購入から1週間と数日が経ち、色々と撮った結果「12-100 PROは非常に素晴らしズームレンズ」という事を確認。
しかし、ここのところ日差しが届かない曇天模様での撮影シーンが多かったので、まだ逆光耐性についてはチェックしていなかった。
そこで、数日前にやっと晴れ間の下で撮影する事が出来、逆光耐性についてさらっと書いていきたいと思います。
強い光源をフレーミング
このような状況でシャッターを切る事は考えづらいが、分かりやすいくらいゴーストが発生していたのでパチリ。
おそらく、1週間使った中で最も逆光の影響を受けたのがこのカット。後日、同じように太陽をフレーミングしても上記のようなゴーストの発生をさせる事は出来なかった。
個人的には逆光による影響は一つの味として受け止めているのである程度許容しているのだが、12-100 PROのゴーストの形はちょっと見苦しいかなと感じる。
ゴーストと同時にフレアもやや発生しているが、全体的にコントラストを貶めるほどの影響ではなさそうだ。上記の極端な例でフレアがこの程度の為、一般的な多くのシーンでフレアが問題になる事は少ないと思う。
少しアングルを変えてやると全く問題なくなる。ただし、ダイナミックレンジ的に白とびか黒つぶれのどちらかを選択する必要はありそうだ。HDRで撮っておけばよかった。
左上の特に高輝度な部分において、低輝度の木の葉や木枝部分へパープルフリンジとして干渉しているのが確認できた。ただし、Lightroom CCで簡単に処理できてしまう範囲。ディテールを損なうほどのサイズではない。
夜間に紅葉を撮影する際にもやや目立つカットがあった。
右下のはゴーストで、左上の強い光源におけるハロというかフレアというか。
電灯周辺部における変色はホワイトバランスの影響(ホワイトバランスから紅葉を赤く見せようとすると、電球・光の色が不自然になるもの)
ちなみにホワイトバランスを電球色に切り替えると…
このように電灯やそれに伴うフレアの色は自然な寒色系になる。
フレアやゴーストの発生以外で言うとピント面はシャープで色乗りも良い。
単焦点並みとは言わないが、やはりボケがとても自然で美し気がするのは私だけだろうか…。高倍率ズームらしからぬポテンシャルを持っている気がする。
後日、さくっと太陽をフレームに入れて、ゴーストを見やすいようにややアンダーで撮影した。
やはりある程度ゴーストは出るっぽいが、フレアは目立たない。
点光源への耐性
イルミネーション
いやらしく点光源を周辺部に配置。色々と失敗しているカットなので、周辺部の点光源のみに着目してほしい。
イルミネーションの撮影で特に気になるサジタルコマフレアは一見すると目立たないが、ハロっぽいうっすらとしたコマフレアが発生しているように見える。
形が特にいびつなコマ収差は確認できない。
玉ボケは四隅でややボケが欠ける。
非球面レンズを3枚も使っている割には玉ボケのエッジ部の主張が少なく、年輪ボケの傾向も無い。
ピント面前後の点光源がややハロっぽい。
場所を変えて自宅で100均のLEDイルミネーションを使ったテスト。少し光量が弱かったですな。
レンズの逆光性能云々よりもカメラのダイナミックレンジ的に高輝度の部分で諧調性を損なっている方が気になった。
この程度の光源ではレンズに悪影響を及ぼすような有害光とならない模様。
絞り開放からのシャープさはさすがPROレンズと感じる。
無理やり自宅でテストしてみたものの、イマイチな結果。
これはもう一度どこかのイルミネーションを撮りに行って再度試す必要がありそうだ。
イルミネーション その2
近所の公民館で行っているイルミネーションで試してみた。
無反動の電子シャッターを使うと望遠側でも余裕の低感度で手持ち撮影が可能。
僅かに口径食が見られるものの、非球面レンズを3枚も組み込んでいるレンズにしては玉ボケが綺麗。
僅かにワシャワシャしてるかな?と感じるかどうか。
がっつりアウトフォーカスにすると非球面レンズらしい年輪ボケが確認できる。しかし、一般的な撮影でここまで玉ボケを大きくすることが出来るレンズでは無いので、そこまで気にしなくても良さそうだ。
絞り開放で撮影してもサジタルコマフレアは目立たない。僅かに非点収差があるくらいだろうか。
E-M1のネックとして、無反動の電子シャッター(静音撮影)が1/8秒までしか対応していない点。
超強力な手ぶれ補正を活かせば広角端で1秒や2秒いけそうなのだが…。これはE-M5 IIやPEN-Fに劣る点かもしれない。
明るいレンズでは無いので、広角側では玉ボケを作りづらい。もし広角側で玉ボケを大きく見せたいのであれば、もう一歩前に進んで被写体との距離を縮めよう。
基本的にイルミネーションは明るく発光しているものなので、シャッタースピードは案外簡単に稼げてしまったりする。
100mmの望遠端(換算200mm)も手持ち1/10秒で余裕という優れモノ。
ただし、暗所AFが弱いE-M1だとピントが合わないという憂き目に遭遇。このカットもややピンを外している。
逆光の話に戻ると僅かにハロが出ているものの見苦しさは感じない。同時に持って行ったPENTAXのフルサイズ用標準レンズよりは使いやすかった。(D FA28-105はハロが悪目立ちしてあまり使う気にならなかった。解像力はあるレンズなのだけど、点光源には気難しいようだ)
明るいレンズでは無いものの、イルミネーションの撮影では不都合するポイントがあまり無い。その上にズームレンジ全域で強力な手ぶれ補正を活かせばこれ一本でイルミネーションの撮影を完結できそうな印象。
加筆:マクロLライトで逆光テスト
そういえば、この前激安マクロライトを購入したばかりだったので、この光源をレンズで撮影。
12mm
54mm
100mm
100mm F8 光源を四隅・周辺部へ
加筆2:懐中電灯の強力な光源での逆光
かなり極端な例として、太陽に見立てて強力な懐中電灯を正面から照射。
12mm
50mm
100mm
まとめ
- ゴーストは強い光源をフレーム内に入れると発生する場合がある(影響中)
- フレアは広角側において非常に強い光源をフレーム内に入れる場合と周辺部に配置する場合にやや発生する傾向がある。標準?望遠側ではフレアの発生は少ないがゴーストが出る可能性はある。(影響少)
- 点光源におけるコマ収差は少ないが、場合によってはコマフレアが出る。(影響少)
- 点光源においてハロが僅かに発生している。(影響少)
太陽や近距離にある街頭のような強い光源によるゴーストにさえ気を付ければ、逆光性能で気になる点はほぼ無し。暗い屋内で強い光源を使うライブや夜間のイベントなどでは光源によるゴーストの発生には注意。
少し距離を置いた点光源には強く、これからのイルミネーションの季節には荷物を減らしてこれ一本で運用も可能だと感じた。早速72mmのクロスフィルターを買い足してみたので届いたらまた試してみたい。
明るいレンズでは無いので広角側では玉ボケを大きく作りづらいが、持ち前の接写性能と望遠側を使えば十分に実現可能。広角端の四隅でも口径食や点光源の収差が目立たないので、積極的にフレーム全域に点光源を入れていって問題なさそうだ。
購入早見表
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