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Nikon D850+タムロン SP24-70mm F2.8 G2 実写レビュー

外観など

化粧箱

化粧箱のデザインはこの世代ではお馴染み。

この世代から丸みを帯びた字体を箱やレンズに使うようになった。

個人的には嫌いでは無いデザインだが、「SP」マークは改善の余地があると感じる。

もうちょっとカッコよくできなかったのだろうか…。

ちなみに化粧箱は白色のテープで封されている。

新品未開封を確認する場合にはこのテープの有無をチェック。

低粘着性テープなので箱を汚さずに剥がすことが可能。

開封すると中には

  • 説明書・保証書
  • レンズフード
  • ソフトケース
  • レンズ本体

が入っている。

今回は開封の儀を細かく記述するつもりは無いので割愛。

レンズ外装

レンズ本体はこのような状態で梱包されている。

スカート状となっているビニールが地味に外しにくい。

設計も製造も日本。

ご覧のようにフィルター径は82mmであり他社の24-70mm F2.8と同じサイズ。

とは言え70-200mmや24-105、24-120mmは77mm径。82mmフィルターを使う機会は少ないのでNDやC-PLを充実させるか悩むところです。

絞り羽根は電磁絞り対応。と言う事でメカ的な絞り機構は排除されています。

フィルム時代の一眼レフや古いデジタルカメラでは動作しないので注意。Fマウント用の対応モデルはコチラでチェック

対応機種の一覧表をご覧になると分かるように、2017年10月10日現在でD850はリストに載っていない

手持ちのD850に装着する限りでは正常に動作を確認。

ただし、若干不具合を感る場面がある(後述)。

フード

Nikon D850に装着するとこんな感じ。

サイズ的にシグマの135mm F1.8 Artが一回りスリムになったような印象。バランスは良好だ。

フードは逆付け可能だが、部分的にズームリングを隠してしまう。逆付け状態でのズーミング操作は現実的では無い。

フードはバヨネット式、デザインを損ねないロック機構が備わっている。

フードはプラスチック製で内側に植毛は無い。

ズーム

ニコン純正と違いフードは内筒に装着する。このためズーミングによりフードも一緒に前方へ伸びてゆく。

24mmから70mmに焦点距離を移動することで内筒が約3.5mm伸びる。ガタツキは感じられず、自重落下の傾向は無い。

ズームリングの重さは軽すぎず、重すぎずと言ったところ。滑らかな動作でズームリングの抵抗感は24?70mmまで均一。

ズームロック機構を備えているが、今のところロックしなくても問題は感じられない。

ステップダウンリング 82mm→77mm

多くのズームレンズで採用されている77mm径のフィルターに合わせたい、と思っている人も多いはず。

そこでステップダウンリングを取り寄せて77mmフィルターを装着してみました。フィルターは77mmのEXUS C-PLを使用。

24mmでは明らかに四隅がケラれるので×1.2クロップか事後にトリミングを推奨。×1.2クロップなら28mm程度の画角で使えるため実用的か?

70mmならばケラレの影響は少なく、そのままクロップ無しで使用可能。周辺減光はやや発生しているので絞って解消したい。

最善は82mmフィルターを買う事で間違いない。

オートフォーカス・マニュアルフォーカス

ファインダーAF

フルサイズの大口径ズームとしては非常に良好なオートフォーカス速度。

レスポンスは「SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」と似ているので使いやすい。

精度はD850と組み合わせている限り問題無い印象。

使い始めは若干の後ピンかと思ったものの、後述するようにフォーカスリングに指が触れていた事が原因だった。

ライブビューAF

動画をアップロード後に絞り値がF4となっていることに気が付く。

ニコンのライブビューAFは実絞りで動作するため、絞り過ぎるとライブビューAFの動作がアヤシイ。以前も記事にしたように絞り値を開放に設定しなければならない。

この仕様なんとかならないものか…。

24mm

ご覧のように僅かながらブリージング(ピント移動時の画角変動)が発生している。動画撮影やフォーカスシフト撮影の時は注意した方が良いでしょう。

フォーカス速度は平凡でペンタックスとドッコイ。

70mm

望遠側を使ってもフォーカス速度に大きな変化は無し。

動き物でも撮影しない限りはストレスの溜まらない最低限の速度

キヤノンのデュアルピクセル CMOS搭載機で試すとどうなるのか?

マニュアルフォーカス

最短撮影距離の0.38m?無限遠までの回転角はおよそ90度。

ポートレートのような距離感ならば快適な操作と感じ、70mmで接写を試みる場合には回転角が小さいと感じる。

回転動作はこのタイプのフォーカスリングとしては滑らか。

D850との組み合わせではライブビューAF後に自動でピーキングが作動する。

作動条件は半押しオートフォーカス後に半押しをキープしながらフォーカスリングを操作すること。

撮影待機状態(AFモード)からフォーカスリングを操作してもピーキング機能は作動しません。

最も気になったのはフォーカスリングの位置。

私の撮影スタイルだと無意識に左手と干渉してしまっている。フォーカスリングが滑らかに動く反面、不意に触ってピントをずらしてしまいがち。

「なんでピントずれているのだろう?」と思ったカットは大抵フォーカスリングを触ってしまっていた。

オートフォーカスの動作不良

症状 オートフォーカス作動(AF-S)後に合掌面からピントがジワーっと手前方向に移動して止まる。症状が出ると対策を取るまで状態が続く。
頻度 1日に数回、発生条件は不明
対策 電源の再投入で元に戻る

D850と本レンズの組み合わせが悪いのか、このレンズ個体の不具合なのかは今のところ不明。

横・縦位置のAF切替タイミングかAF中にピントリングへの干渉で発現するような気もするが、再現しようとしても無理だった。

他のレビューでこの手の動作不良に関するコメントが見つからないため個体の問題か?

TAP in Console

シグマに追随する形でレンズのファームウェアで手前で更新できるTAP in Consoleが登場しましたね。

このアイテムで調整できる項目はシグマとほぼ同じ。

  • 焦点距離ごとのピント調整
  • フォーカスリミッター(搭載モデルのみ)
  • 手振れ補正の効き目
  • フルタイムマニュアルのオンオフ

私は特に手ぶれ補正の効き目を強めたかったので「補正効果優先」に設定。

特に70mm時の補正効果が向上したような印象。ファインダーに張り付くように強烈な補正効果を楽しめる。

実写

遠景解像力

像面湾曲の影響を無視するため、カット事にマニュアルフォーカス+拡大でピント合わせを実施。

24mm 中央

24mmの中央解像力は絞り開放からよく写る。絞ってもあまり変化が無い安定した描写。

中央に被写体を置くのであれば気兼ねなく絞り開放から使っていける。

24mm 周辺部

像高6?7割の部分は絞り開放時に描写の甘さが僅かに出るものの、1?2段絞ると安定感が向上する。非点収差の影響による四隅の流れは感じられない。

一方で四隅の絞り開放は安定しない画質。しかし、2段絞ると大きく改善しており、F11まで絞った時との差は見られない。

70mm 中央

24mmの中央と同様、絞り開放から安定した描写。

絞ることで若干の画質向上が見られるものの実写では特に気にならないレベル。

70mm 周辺部

24mmの絞り開放よりも描写が僅かに甘い。これは1?2段ほど絞ればグッと改善するので、遠景の風景撮影時には気にならない程度。絞れば中央フレームと同じようにパフォーマンスは高い。

四隅はさらに甘いが絞るごとに改善している。四隅の画質が気になるシーンでは絞って撮るため問題とならないでしょう。

ボケ

ボケの大きさは置いておくとして「SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」よりもボケがやや硬調。

決して悪くは無いものの、単焦点やボケが良好なズームレンズと比べて少し強張っている。

ボケの色づきがある訳では無いため使い辛い質感では無い。

24mm

70mm

ボケのグラデーション

前述したようにややボケが硬調。

目障りで汚いボケでは無いものの、背景がごちゃごちゃしているとボケが騒がしくなるかも。

24mm

70mm

逆光

SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD」から大きく進化したポイントの一つが逆光耐性。

フレアによるコントラストの大幅な低下は無く、ゴーストを発生させるのは難しい。

しかし「ゼロ」では無く、大きく絞ると部分的にゴーストが発生している。

接写性能

最大撮影倍率は0.2倍、キヤノン純正と互角でニコン純正より劣る。

4600万画素のNikon D850と組み合わせれば、DXフォーマットまでクロップしても2000万画素程度は残っている。

トリミング前提で大きく拡大が可能。

しかし最短撮影距離が0.38mであり、広角24mmでついつい寄り過ぎて撮影距離を割り込むというシーンは何度かあった。

周辺減光

絞り開放の場合は四隅でやや強めの減光が発生するものの絞ればF5.6付近で無視できるレベルとなる。

その他作例

まとめ

好きなところ 気になるところ
  • デザイン
  • 防汚コート
  • 比較的効果的なコーティング
  • ズーム全域で安定した描写
  • 色収差が少ない
  • 手ぶれ補正搭載
  • Tap in Console対応
  • ボケがやや硬調
  • 稀に発生するAF動作不良
    (個体の問題?)
  • 82mmフィルター
  • フォーカスリングの位置
個性派と言うよりはバランスタイプの優等生

光学性能は評判の良かった前モデルを踏襲しており、ズームレンジ全域で描写の傾向が一貫している。

カメラのデジタル補正無しでも色収差が気になることは無く、周辺減光は絞れば急速に解消。

実に扱いやすいレンズ。

さらに防汚コートが追加され保護フィルター無しでも安心できるメンテナンス性、そしてeBANDコーティングによる逆光耐性の向上は分かりやすい。

1級品の単焦点やボケ重視のズームレンズと比べて硬調なボケ質だが善戦しており、価格帯を考慮すると及第点と言えるもの。

オススメ度
90%

AFの動作不良が気になるところですが、それ以外は概ね満足のいくレンズ。

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