このページではシグマ製フルサイズ対応交換レンズ「45mm F2.8 DG DN」の解像力テスト結果とレビューを公開しています。
45mm F2.8 DG DN解像性能 検証
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:α7 III
- 交換レンズ:45mm F2.8 DG DN
- パール光学工業株式会社「
【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」
- オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- α7 IIIのRAWファイルを使用
- ISO 100 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイルオフ - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェックしています) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証しています。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性があります。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
解像力テスト
球面収差を敢えて残して後ボケの滑らかさを重視したレンズですが、思っていたよりも開放の解像性能は良好となっています。
確かにピント面における残存収差の滲みはありますが、ピントの芯は分かりやすく、フレーム四隅まで乱れの無い安定した描写。2400万画素のα7 IIIでテスト結果が2500(本)を超えているのであれば良像と言えるレベル。
【中央】絞り開放から3000本に近い良好な数値で、1段絞ると滲みが解消してワンランク解像性能が向上します。以降の絞り値はほぼ同等となり、絞ってもあまり改善しません。α7 IIIの解像限界に突き当たっている感があるので、α7Rシリーズならもう少し伸びるかも。F16付近から回折の影響を受けますが、F22まで絞ってもF2.8より良好。
【周辺部】ほぼ中央と遜色の無い解像性能で、絞り開放から実用的。中央と異なりピークはF8となり、絞ることでF8に向けt徐々にパフォーマンスが向上します。中央と比べると解像性能は2400万画素のα7 IIIで程よい印象。これ以上高画素になると開放付近の甘さが目立つかもしれません。
【四隅】予想していたよりも良好でした。パフォーマンスは周辺部とほぼ同じで、絞り開放から実用的な解像性能を発揮。やはりF8がピークとなり、開放から徐々に改善していきます。
(比較的解像性能が伸びやすい)JPEG出力でテストしたサムヤンAF45mm F2.8 FEと比べてもピークの解像性能は互角。絞り開放のパフォーマンスは安定しているものの、トップスピードはサムヤンAF45mm F1.8 FEの中央領域のほうが良い。
F値 | 中央 | 周辺部 | 四隅 |
F2 | 2975 | 2933 | 2989 |
F4 | 3605 | 3253 | 3296 |
F5.6 | 3508 | 3360 | 3594 |
F8 | 3589 | 3547 | 3646 |
F11 | 3386 | 3493 | 3219 |
F16 | 3304 | 3280 | 2937 |
F22 | 3103 | 2853 | 2758 |
サンプル(F2.8)
- 中央
- 周辺部
- 四隅
シグマの新提案
ちょっと評価の難しいレンズ。
シンプルに結果だけ見ると、小型軽量レンズとしては一貫性のある解像性能だと思います。「5万円台の45mm F2.8」と考えると、解像性能は期待値以上でも無く、以下でも無い。
シグマArtシリーズほど尖った解像性能で無ければ、シグマContemporaryシリーズ(APS-C ミラーレス用)のような大口径でもありません。
尖った描写では無いものの、程よく解像した上で球面収差による分かりやすい味付けが施された描写。これまでのシグマに無い絶妙なバランス、悪く言えばシグマっぽく無い。シグマのDG DN Cシリーズはこの路線で統一するのでしょうか?
開放F値が「F2.8」なのでボケ量は推して知るべし。コシナ「NOKTON」が滲むようなボケを楽しむレンズだとしたら、シグマの「DG DN C」は滲みを伴う解像感を楽しむレンズのように感じます(もちろん後ボケ綺麗です)。
F2.8の被写界深度で滲むのがポイントと言ったところでしょうか(滲むレンズの大半はF1.4以上の明るさで被写界深度が浅すぎる)。
そのうちボケを含めてじっくりレビューしたいと思います。
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