コシナ「COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII」のレビュー第二弾 解像チャート編を公開。小型軽量で手頃な価格の35mm単焦点レンズとしてはまずまず良好な結果が得られました。
簡易的なまとめ
細かいことを抜きにして中央から50%の範囲は絞り開放から良好な結果を得ることができます。70%付近から解像性能が低下するものの、近距離で被写体をフレーム周辺部に配置することは多くないと思います。過度に心配することはありません。中央は特にシャープで、F2.5から何の問題もなく使用可能。2400万画素くらいの解像度であれば像高50%付近まで躊躇なく利用できるはず。
Leaving aside the finer details, you can get good results from the aperture setting of 50% of the center. Although the resolution performance decreases from around 70%, I don't think you'll often be placing your subject in the peripheral area of the frame at close range. There is no need to worry excessively. The center is particularly sharp, and it can be used without any problems from F2.5. If the resolution is around 24 million pixels, it should be possible to use it without hesitation up to around 50% of the image height.
COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PIIのレビュー一覧
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビュー 完全版
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビューVol.5 ボケ編
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビューVol.4 諸収差編
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビューVol.3 遠景解像編
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビューVol.2 解像チャート編
- COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 PII レンズレビューVol.1 外観・操作編
解像力チャート
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:Z 8
- 交換レンズ:Color-Skopar 35mm F2.5P II
- パール光学工業株式会社
「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」 - オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 100 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
テスト結果
四隅が大幅に低下するものの、中央から広い範囲は絞り開放から良好な結果。現代の単焦点レンズと比べるとワングレード低下するものの、実写では特に問題のない良好な画質だと思います。また、隅もF5.6まで絞ると中央や周辺に近い優れた結果を得ることができます。
中央
絞り開放から良好な結果。絞っても大幅に改善しませんが、開放から実用的な画質であることに違いなし。
周辺
中央と比べると僅かにソフトで、倍率色収差の影響が見られます。しかし、細部の解像性能は同程度で、良好な結果を得ることが可能。
四隅
中央や周辺と比べるとかなりソフト。これを改善するには3段ほど絞る必要があります。絞ってしまえば良好な結果を期待できます。
数値確認
中央 | 周辺部 | 四隅 | |
F2.5 | 3996 | 3803 | 1915 |
F2.8 | 3803 | 3803 | 1886 |
F4.0 | 3389 | 3784 | 2908 |
F5.6 | 3514 | 4245 | 3488 |
F8.0 | 4019 | 4303 | 3527 |
F11 | 4054 | 3856 | 3329 |
F16 | 3790 | 3331 | 3170 |
F22 | 2975 | 2767 | 2593 |
実写確認
まとめ
細かいことを抜きにして中央から50%の範囲は絞り開放から良好な結果を得ることができます。70%あたりから像が乱れるものの、近距離でフレーム周辺に被写体を配置することは多くないと思います。過度に心配することはありません。中央は特にシャープで、F2.5から何の問題もなく使用可能。2400万画素くらいの解像度であれば像高50%付近まで躊躇なく利用できるはず。
手頃な価格で小型軽量な35mm F2.5 レンズとして特に批判すべき点はありません。気軽に持ち歩くことが出来る35mm F2.5を楽しめるレンズに仕上がっています。
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